京町家オーナーなれるかな1 京町家体験と夢

大学時代を京都で過ごしました。
縁あって女友達計5人と京町家の長屋の1軒でルームシェア(当時はそんな言葉がなく、「同居」と言ってましたが)をしていました。

とにかく私は京都の町家の雰囲気が好きで、住んでみたかったところに友達数人がいいねいいね!とのってきて、せっかく京都の大学生をしているなら京都ならではの場所に住みたい!と画策していたら、運良く家を借りることができたのでした。(親よありがとう)

京町家は昭和40-50年代に手を入れただけで古くてミシミシ音がする物件んでしたが、とにかく京町家の形状が美しく、黒地に白の直線的なデザインはとてもわたしの心を豊かにしてくれました。同居人にインテリアが好きな女性がいて、うまく古さを味のある空間に演出してくれました。彼女はいまインテリアデザイナーとして頑張っています。

ルームシェア生活はとても楽しく、サークルの部室のような空間で、四六時中色んな人が訪れ寝泊まりする生活でした。帰ったら知らない人がいたり。遠くからわざわざ泊まりに来たり。京都の大学生ならではの生活だったなあ。

学生さんに優しい京都ならではで、うるさかったであろう我々の家を横の両隣の方々もとてもおもしろがって優しくしてくださいました。お惣菜をわけていただいたり、果物をお届けしたり。お豆腐売りのラッパが聞こえてきたり、近くでのお能のレッスンの音が聞こえたり。京都の文化をほんとうに生活で感じて、すべてが楽しかったです。

もちろん色々トラブルや迷惑なども起こしたり起きたりする生活でしたが、私の大学生活のなかでも一番の英断だったことは間違い有りません。


そんなモラトリアムの幸せな生活を経て、こどもがうまれ、改めて京町家の味わいが恋しくなってきました。あの豊かな生活をもう一度体験したいし、こどもにも体験させたい。年に数回、数週間単位で京都に住む経験をしたい。

ということで、「京町家オーナーになりたい!」という夢がどんどん大きくなってきました。

夢は語るべし、というより漏れ出す私の性格。どうしたらなれるのか、試行錯誤を記録していこうと思います。