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その痛み、10段階で表すとどのくらい?

あれは、帝王切開で出産して入院していた時。

ベッドで寝ていると、看護師さんにこう聞かれた。

「痛み、10段階で表すとどのくらいですか?」

10段階?

私「うーん、7くらいですかねぇ」

正直、経験したことのない痛みなので
なんとも数値化が難しいところではある。

すると看護師さん。
「まだそんなに痛みますか。そろそろ落ち着いてくるはずなんですけどね?」

その表情は、心なしかちょっと苛立った表情に見えた。
(私の気のせいかもしれない)

はあ。
そうなんだ。
看護師さんからすると
「思てたんと違う」って感じだったんだろうか。

看護師さんは、何らかの基準を持っていて、それと比較して言っているのかもしれない。
でも、私にはそれが分からない。

もしかしたら、
術後のテンプレみたいなのがあって、その基準より痛みが上回っているのかもしれない。

たとえば
術後直後→10
6時間後→8
12時間後→6

みたいな?知らんけど。

結局、的確に伝えられた感がないまま退院した。



でも今思うと

「ちょっと痛い」
「まあまあ痛い」
「すごく痛い」

というあいまいな表現よりも、数値の方がわかりやすかったのかもなと。



で、試しにこれを家で導入してみた。
痛みではなく、「満腹度」について。

休日、最近はめったに行かないが
家族でランチビュッフェに行くことがあった。

正直、そんな日の夕ご飯は、私的には「抜き」でいい。
早く寝ればいいんだ。睡眠は正義。

でも、私以外の家族は違う。
特に夫は1日3食食べたい人種なので、状況を伺う必要がある。

そこで、満腹度を数値で聞いてみた。
※満腹→10、空腹→0 とする

夫「うーん、5かな?」

5?
5ってさ、降水確率でいう50%?
分からんわ。

聞いてみると、結局「通常通り食事をしたい」ということだった。

満腹度って、想像するのに限界がある。
(というかできない)
大人同士でも難しいのだから、子どもの腹具合なんかさらに分からない。



痛みや満腹度に関わらず、
相手のそれを想像できないシチュエーションって、多々あると思う。

そういう時に「数値」という手段を使って可視化しようとすることって、
実は歩み寄りというか、思いやりだったりするのかなーと。うーん、適切な言葉が見つからない。


結局、満腹度についてはよく分からなかったけど…

看護師さんの、あの10段階の質問。
あれは、痛みを理解しようとしてくれていたんだなーと。


数字って、すごいツールなのかもしれない。

<あとがき>
満腹度については、胃の状況が透けて見えたらいいのに、と思います。もしくは満腹メーターみたいなのを表示してもらうか。…ないか。
今日もありがとうございました。




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