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都合のいい言葉?「人それぞれ」がさみしいを読んで

あおたまさんの投稿で知った、こちらの本。

✅概要

他人と深い関係を築けなくなった理由
本音で意見を交わすことも、ぶつかり合うことも、とても難しい。
「人それぞれ」という言葉には、個々人の違いを尊重する一方で、考え方の異なる者同士が互いに本音で語り合わず、内面に深く踏みこむのを避けようとする側面がある。
相手との距離をとろうとする人間関係のありかたや、「人それぞれ」の社会に隠れた息苦しさを見直す一冊。

内容紹介より

✅感想

本のタイトルをみて、なんとも絶妙な表現!と思い、読んでみたくなりました。
うん、さみしいかもしれない。

うーん?と思う人や意見に遭遇しても、「人それぞれだから」と言って、それ以上介入しようとはしない。殻にこもる。
振り返ると、「人それぞれだから」「色々な人がいるから」と、話題をクローズさせているケースは日常でも多々あるなと。

でもそれでいいのかな?っていう話。

迷惑をかけないよう、あるいは場の空気を乱さないよう自らを律することのできる人は、たしかに立派です。
しかし、それと同時に、お互いに迷惑をかけつつも、それを笑って受け入れられる繋がりも同じくらい大事だと思いますし、私は後者の方に居心地の良さを感じます。
このようなつながりは、おたがいが相手のもつ異質さを受け容れることによって初めて得られるものです。

「人それぞれ」がさみしい

さらに、異質さを受け容れることについては、

異質な他者との出会いが失敗や対立を招くこともあります。しかし、失敗したなら反省し、対立したなら仲直りすればよいのです。
失敗や対立は挫折ではなく、理想の状態に到達する過程です。(中略)だからこそ、異質な他者との出会いを面倒くさがることなく、楽しんでいただければと思います。

「人それぞれ」がさみしい

本気で他者と関わるには、面倒くさがっていてはいけない。確かに。

面倒くさがって深入りせず、本音を言わないのは、一見現状維持のように見えて、実は思考停止してるのかもしれないなーと思えてきました。

そういえば、ナイツの塙も言ってました。

(中略)一歩踏み出さないことには、なにも変わりません。実感も得られません。
自分が自分であるために、勇気を振り絞ります。
伝えるために、身を捧げます。「めんどくさい」の川を飛び越えます。
「関わる」っていうのは、そういうことのようは気がします。

ぼやいて、聞いて。

そうそう、関わるって、それなりの面倒くささを伴うものなんですよね。

もう何年も、他人とケンカをしたことがない気がします。
ケンカどころか、意見をぶつけ合う機会もないような?
関わる対象が親であっても、「いろんな考えがあるから」と、それ以上深入りしない自分に気付かされました。
「他者と関わる」こと、つまり面倒くさいことを避けてきた結果なのかもしれません…これはさみしいかも🤔

「人それぞれ」は大切ですが、時には「本当にそうかな?」と立ち止まって考えることが必要かも。
そんなことを考えさせられる本でした。

あおたまさん、素敵な本を知るきっかけをありがとうございました!

ではでは。

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