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院進でも学部中の就活準備が必要な理由~2022卒就活経験者に聞いてみた!#1-2

夏休みも半分を切った9月、今月初めにお送りするのは進路が決まった学生へのインタビュー。今回は、院進する学生の多くが悩む就活のタイミングについて、既に就活を終えた22卒のOさんに聞いてみました。
(読了時間:3分)

学生Oさんのプロフィール
航空宇宙工学を専攻する男子学生。ロケットの製作・打上げを行うサークルでプログラミングなどを担当していた。新型コロナウイルスの影響で夏季インターンにはほとんど参加できず、秋から本格的に就活を開始。電機メーカー、通信、自動車業界の複数社から2社に絞って受け、そのうち通信系の1社に内定。

(1) 実際、22卒修士学生の就活どうだった?

「では、引き続きよろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。」

「今回は、就活を始めるタイミングについてお伺いしたいと思います。Oさんはいつごろから就活を意識し始めたのでしょうか。」
O「私が就活を始めたのは、修士1年の5月くらいです。研究室の先輩がリクルーターとしてインターンを紹介してくださって、それに参加したのが最初でした。それまで就活は全然意識していなかったんです。」

「修士1年の5月から就活を意識し始めたんですね。それから内定が決まるまで1年間くらいですが、その間は順調に就活を進められましたか?」
O「あまり順調ではありませんでしたね。修士1年は、思っていたよりも授業や課題レポートが大変でしたし、ゼミや学会など研究の方も忙しく、アルバイトもしていたので、就活にはあまり時間が割けませんでした。それでも、夏のインターンから頑張ればよいと思っていました。まわりの同期もそういう人の方が多かった気がします。」

「夏から本腰を入れる人が多いんですね。Oさんが修士1年というと、ちょうど2020年、パンデミックが始まった年でしたし、確かに課題が大変だったのは多くの大学生が経験しましたね。Oさんの就活はどうでしたか?」
「それが、まったく思い通りにはなりませんでした。
まず、インターンへ応募するには、就活情報サイトへ登録し、さらにそこから各企業へのマイページへ登録、そしてエントリーシートを提出して応募完了……という多くの手順を踏まなければなりません。ここで、私は夏までにあまり就活について考えていなかったので、どの企業にマイページ登録するか考えるところから始めなければなりませんでした。そのせいで、企業のマイページに登録が完了するころにはインターンの募集は締め切られているということもたくさんありました。
さらに新型コロナウイルスの感染状況が良くなかったこともあり、かなりの数の企業が夏のインターンの中止を決定していました。こうして、私のインターンへの応募数は片手で数えられる程度となり、落選したり、受かっても中止となってしまったりして、結局1社もインターンへは行けませんでした。」

「それは焦りますね。夏は難しくても、冬などにインターンへは行けましたのでしょうか。」
「結局、その年はほとんどのインターンが中止になり、開催されてもオンラインで最大3日程度でした。私は、毎日家から数時間のオンラインインターンに参加することが厳しいと感じてしまったので、1dayの説明会やセミナーばかり参加していました。特に興味のあるインターンには1~2回応募しましたが、そういうものは人気も高く、結局落選してしまいました。最終的に、就活を終えるまでに参加できたインターンは2つくらいでした。」

「新型コロナウイルスに振り回された1年だったんですね。」
「それもありますが、私の場合は準備を始めるのが遅かったことが一番の原因だと思います。情報が少ない中で、視野も選択肢も狭くなってしまっていたせいで、余計に振り回されてしまったと感じています。」
「不測の事態に備えて、あらかじめ準備しておくことが必要そうですね。」

(2) 修士卒、いつ就活を始めるべき?

「それでは、ご自身の経験を踏まえた上でお伺いしたいのですが、Oさんはいつから就活を始めればよかったと思いますか?」
「とにかく、早ければ早いほど有利であることは間違いないと思います。『就活は情報戦』ということはよく言われていますが、そのとおりだと実感しました。早いうちから業界研究を始め、インターンで会社の雰囲気を知っておくというのは大事だと思います。」

「なるほど。具体的に、どのくらいの時期からが良いと思いますか? 遅くとも何年生までに、とかはありますか?」
「業界研究は、学部1年生からでも良いと思います。自分の行きたい業界を絞るという意味ではなく、社会にはどんな業界があり、どの企業がどういう強みを持って何の役割を担っているのかということを知るのが大事だと思います。自分の選択肢を広げることにもつながりますし、いざ就活を始めたときに、数年分の業界の動向を知っているということは大きな武器になると思います。
インターンは、学業や課外活動との兼ね合いもあるとは思いますが、行けるタイミングがあれば積極的に行くのが良いと思います。大学院進学を考えている場合は、学部3年や4年のタイミングは募集も多く参加しやすいはずなので、一回は行っておくと良いと思います。行きたい企業や業界が決まっているのであれば、それに合ったインターンを狙うのが良いかもしれませんが、そうでなくても十分に応募する価値はあると思います。一番重要なのは、インターンに行くことで社会人として企業の中で働くことを実体験できるということです。この経験があるかどうかで、業界研究や自己分析のやり方や見え方が変わってくると思います。インターンに行くほど時間が取れなければ、セミナーに参加するだけでも良いと思います。」

「なるべく早く動き出すことが大事なんですね。学部卒でも修士卒でも共通するところだと思います。特に、修士卒という点で、就活のタイミングで注意した方がいいことはありますか?」
大学院に入学してから始めるのでは遅い、ということですね。先ほどもお話ししたとおり、私は修士1年の春から夏ごろに就活を始めましたが、その頃は授業も研究も忙しく、アルバイトも大変だったので、業界研究や自己分析の時間はほとんど確保できませんでした。大学院へ進学したタイミングで、多かれ少なかれ環境も変わり、考えなければいけないことも増えると思います。私は実際にそうでしたし、忙しくなる前にできることはやっておくべきだったと今は感じています。
大学院進学する人の多くが、学部生のうちは卒業論文のことだけ考えて、就活は大学院に入学してから始めよう、と考えていると思います。そうではなく、大学院入学後はどれくらい忙しくなるかわからないから、できることは今のうちにやっておこう、と考えておくことが必要だと思います。」

「なるほど、後回しにせず、できることからやることが大事ということですね。ありがとうございました。」

【今回のポイント】

!できる限り早めに、業界研究など学部1年生からできることはすすめよう
なぜなら……
!不測の事態への対応
!大学院入学後は(同じ大学内でも)自分の環境が変わる

前回に引き続き、早めの準備がいかに大切か、ということを痛感させられる内容でした。学部卒でも、修士卒でも、いずれは就職するのであれば、準備を早めに進めておくに越したことはありませんね。

今後もOさんへのインタビュー記事を掲載していく予定ですので、5のつく日はCOGOOのお知らせを要チェック!

ここまで読んでいただきありがとうございました!

前回記事はこちら↓


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