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東京オリンピックでの8つの気づき

東京オリンピック、先日閉幕しました。
オリンピックには興味がさほどなく、直前まで「中止?」と思っていたのですが、ふたを開けたら、これまでにないほど熱心に観戦していました。その中で、気づいたこと8つを書いてみたいと思います。

1.SNS観戦楽しい

こんなに熱心に観戦できたのは、友達とのグループLINEの存在が大きかったです。
一人オリンピックマニアの子がいて、競技や選手の豆知識を解説してくれて、私のような素人でも楽しく観戦できました。よなよなLINEに集まり、「今からレスリング決勝だよ!」「よっしゃ先制点!」など書き込みつつ、ステイホームでみんなで盛り上がりました。


2.多様なスポーツ、採点方法。「勝ち負け」の定義はさまざま

今回、サーフィンやスケートボード、BMXなどの新種目も多く採用され、面白く観戦しました。採点の仕方もさまざまで、新しい知識も得られてたのしかったです。
特に、「3つの競技をして、順位を掛け算する」というスポーツクライミングの採点方法。新しい!
そんな中、改めて陸上を見ると、「走る、飛ぶ、投げる」というのは、シンプルに肉体の強さを競うことだな、と改めて認識しました。「速さと距離」という数字でくっきり勝敗がでるのもシンプル。


3.世界地図は変わる

開会式、アフリカや南太平洋の国がかなり増えていました。初めて聞く国もたくさんあり、世界地図は流動的なものだというものを改めて感じました。内戦を越えて参加された選手の笑顔は、胸に来るものがありました。
また、今回リオの3倍の人数の「難民選手団」が参加しました。大勢の難民の方に参加いただけたことをうれしく感じるような、難民が増える世界を憂うような。
また、参加すらできない国もあるのですよね。


4.女性アスリートの活躍

感覚的に女性アスリートが活躍した印象があり、裏付けとしてメダル数を性別で数えてみました。男女混合種目はダブルカウント、野球やソフトなどの団体は1つで数えました。

リオ:男性 23個 女性 18個
東京:男性 28個 女性 33個

男性は約1.2倍、女性は1.8倍なので、やはり躍進したのですね。女子ボクシングは、初めて女子単独で強化費がもらえ、合宿ができたそうです。
アスリートの活躍の裏には、お金と組織と指導者がそろえられてこそですね。裏で支えた皆さんの難しい戦いを想像し、かってに胸を熱くしています。
一方、まだ世界では、女性がスポーツを続ける土壌が整っていない国も多く。より多くの国のライバルたちと、熱戦が繰り広げられる世界を願ってやみません。


5.ジェンダーを越えたチーム戦

今回、柔道や水泳など、多くの「男女混合チーム戦」が導入されました。やはり、肉体的な強さの面で、男女が全く同じ土俵で戦うことは難しいでしょう。このやり方であれば、一緒に勝利を目指せます。チームとして励まし合う姿も美しかったです。


6.パワハラ&パワハラ的指導は過去のものに

選手たちも素晴らしかったですが、柔道の井上康生監督が最も印象に残りました。選手の得意技を伸ばす指導、科学的なトレーニングの導入、相手選手の研究、負けた選手を思い涙を流す姿。右脳と左脳、科学と感覚、理論と感情。両方を持つ指導者がこれからは活躍するのでしょう。
また、レスリングでは、婚約者のコーチと抱き合って喜んだ向田選手、中学時代からのコーチと共に日の丸を掲げた須崎選手も印象的でした。支えあうパートナーって、本当に大切ですね。


7.裏方のみなさん、本当にお疲れさまでした!

本当にギリギリまでどうなるか分からなかった、今回のオリンピック。私も仕事で少しだけイベントに関係しているので、裏側のみなさんの大変さはどれほどのことかと…。
このドタバタの中、会場に世界各国の国旗が飾られているのにじーんとしました。国旗って、向きが厳密に決まっていて、間違いが許されないから大変なんですよね。粛々と準備を進めていらした方に、プロとしての責任感を感じました。
また、無観客になったことで、まるっとムダになった準備もあるのではと。今となっては想像することしかできませんが、本当にお疲れさまでした!


8.されど分断は続く

オリンピック最終日となっても、駅前には「五輪中止せよ」のカードを掲げた方がいらしたそうです。このオリンピックが新たな歴史を開いた偉業なのか、パンデミック下の狂気の大会なのか、いつか歴史が証明するでしょう…と思っていましたが、恐らく評価は割れたままになるでしょう。
コロナであらわになった、人々の意識の分断。これはもう、統一されないのだろうと、平和の祭典を見ながら直観的に感じました。
世界はこれから、埋められない分断を抱えたまま進んでいくのでしょう。それを前提として、攻撃し合うことなく、なんとかやっていく方法を考えていかなければいけません。


いろいろと考えることの多いオリンピックでした。しかし、コロナ後の世界でも、自らを磨き、全力をつくすアスリートは美しく感動的でした。変わらない人間の強さを信じて、醜い世界を乗り越えていきたい、そう思わされました。

毎日暑いですが、よい一日をお過ごしください!

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