写真を撮るように記憶を残す
私は<心に残った事だけ>
カメラのように一瞬のできごとや情報を鮮明に記憶する。
幼少の時からの鮮やかな記憶。
思い出す場面は祖父に連れて行ってもらった、四季折々の景色。
祖父と山へ行ったあの夏の日。
木漏れ日がきれいだった。
祖父は本当に働き者でお人よし。
誰にでも分け隔てなく接する優しい人だった。
「陽子ちゃんのおじいちゃんは私の事を可愛がってくれたんだよ。嫁である私にもすごく優しいひとだったよ」
「おじいちゃんの話をするとなんだか涙が出てくる」
親戚が教えてくれた。
将棋が好き。
馬が大好き。
キノコや山菜を採るのが得意。
山から木を伐採し小屋を建てられるほど器用。
優しく微笑む祖父が大好きだった。
反芻するように祖父を想う初夏の一日。
写真を撮る時のように。
私は自分の心に残った記憶を残していく。
これからも。
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