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雑談チャットボットのキャラを魅力的にする方法2(認知の先)

以下の続きの記事になります.


前回の話

映画はストーリーを通じて,キャラクターの性格や思想の把握(キャラクタの認知)を促進する.それにより人はキャラクタに魅了される.しかしチャットボットのキャラクターにはストーリーがないため,人を魅了するにはキャラクター認知の機会を用意することから始める必要がある.たとえば日常生活の中で使われる機会(例:スマートスピーカー)を認知の場として活用するのは良いかもしれないという話をした。

今回の話(まとめると)

日常生活でチャットボットが使われるときに,何をすればヒトはキャラクターを魅力的に思うのか.答えは簡単で,チャットボットの共感を習慣化させればいい,と考えている.

絆を結ばせた状態=ヒトが魅了された状態

ヒトがキャラクターを魅力的に思える状態とは,キャラクターを親密な関係性に取り入れた状態(ここでは「絆を結ばせた状態」と呼ぶ)であると考えられる.なので映画のストーリーはキャラクターと観客との絆を結ばせるための手段ということになる.絆が結べるならば,キャラクターの性格や思想はなんでも良い.巷の映画脚本つくりの本で紹介されるキャラクターの作り方は,絆が結ばれる可能性が高いと本の執筆者が考える一例に過ぎない.

繰り返しの共感による絆の結ばせ方

絆を結ばせるという意味では,映画と日常生活では大きな差分がある.映画の場合,ストーリーはせいぜい数時間しかない.一方でチャットボットが日常生活で使われる用途に取り入れられた場合,時間の縛りはない.なので日常生活でチャットボットが使われる場合は,時間制約を無視して絆を結ばせる方法が取れる,そのひとつに,繰り返しの共感,があると考えられる.
スマートスピーカーを例にして説明する.寝るために電気を消すとき,一言「今日はお疲れ様」とチャットボットが語ったとしよう.たった1回の呼びかけでは,ヒトとチャットボットの間に絆が結ばれることはない.しかし,これが毎日1年・2年と繰り返されればどうか.夜寝る時にはチャットボットが挨拶してくれる.この挨拶の儀礼なしではもう寝られない.キャラクターを日々挨拶をする相手と認めている状態,それはキャラクターと絆を結んた状態といえるのではないか.
これは極端な例だが,繰り返しの共感が習慣化すればキャラクターとの絆が成立することは,そこまでありえない話ではないと考えている.

繰り返しのための工夫の探求が必要

絆を結ばせる状態に至るまで,繰り返し使わせるといったが,この繰り返し使うための工夫は思考実験では限界がある.実際アプリを作ってみないとわからない.なのでアプリを自作して,自分で検証していきたいと考えている.





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