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とても明るかった

知らずのうちに夜はやがて
辺りをじんわりほのめかす
そんな私はここにいる

月光林に吐き出され
足はずいぶん進んでいく
冬か秋間の暮れかけと
どっちつかず
丸い平野の向こうへ

寝巻きで駆ける姿には
月明かりが青ざめるし
冷たい風を揺らす草たちは
眠たい気持ちを送り出す

私はまもなく目覚めるのか
それとも
果てしないこの球体の音頭へ
いつまでも忘れずに彷徨うのか

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