母の「何かあった時」のノートに書いてあったこと②〜心を軽くしてくれた〝手紙〟〜
続きです。
続き。
「何かあった時」
そう書かれたノートを1年ほど前に母から預かった。
エンディングノートのようなものだった。
その中に美しい詩が書かれていた。
2015年6月13日
母が62歳の誕生日を迎えた翌日に書かれたものだ。
母がこの詩を書いた時、まだ病気は発症していないと思われる。
それから7年、まるで予測していたかのように彼女はこの詩のとおりに
今までと違う姿になった。
なんだか涙が溢れて
最後まで読むのにとても時間がかかった。
3歳と1歳の子育て真っ最中の私と
私を育てていた頃の母を重ね
人が育っていく時間と
人が終わりに向かう時間の
その両方を一緒に体感している不思議な感覚の中でふわふわしている。
とても素敵な詩だ。
調べてみると歌の歌詞だった。
歌をYouTubeで聴いてみたら
とても優しい声で
私に話しかけるように
歌う声が聴こえてきた。
調べてみるとこの方も
パーキンソン病を患っているという。
病気を発症していなかった母が
何かあった時 のノートに残した言葉
それを歌っている人も
母と近しい病気を持って生きている
いろいろな巡り合わせに
身震いした。
母は全てを
わかっていたのだろうか。
〝悲しい事ではないんだ
旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて欲しい〟
この詩が まるで母の本心のようで
私は放っておけなかった。
私はこの手紙を
思わぬ形で受け取ることができた。
おかげで
私が母と過ごす残りの時間は
全く違うものに変わるだろう。
ありがとう。
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