見出し画像

【考え事】砂場をあたためる

■ 砂遊び

 休日のお出かけ先の有力候補の一つが公園で、うちの子は結構砂遊びが好きなようで、砂場のある公園にお出かけすることが多い。時間帯にもよるが、砂場では各々の家庭がソーシャルディスタンスを保ちながらスペースを陣取り、各家庭のスコップや砂遊び道具で遊んでいる。

 我が家の砂遊びセットもそんな大したもんじゃなく、だいたいこんな感じだ。これにあとは小さいトラックがついているぐらいで、100均の寄せ集めで十分に調達できる。

画像1

 砂遊びをする息子を見守る父の仕事は、一番大きいバケツを使って写真右下のバケツ型のお山を作ることだ。バケツに砂を詰めて、パンパンと固めて、ひっくり返してバケツを外すとできあがる簡単なお山だ。しかしこのサイズのお山は砂遊びをしている子ども達では作ることができない。大人のチカラが必要だ。

■ 大きいものを作る

 子ども達は自分のテリトリーで遊んでいるが、周りの状況はちゃんと見えている。横の子がハイテクな砂遊びセットを持っていれば興味が湧くし、お山を作っていればお山を作りたくなる。そして往々にして子ども達は、大きいものに興味を引かれる。自分では作ることができない大きな建造物を他の子が作っていれば、その時のその砂場の引力はその大きな建造物に集中する。

 そして自然と子ども達は、その大きな建造物にコミットするようになる。「これの建設に僕も携わったんだ」という達成感を味わうように、だんだんと集まってコミットするようになる。そして好きに創造と破壊を繰り返して独自の建造物を作っていく。

 父ちゃんの仕事はその流れが起きるまでお山を作り続けることだ。何度崩されようが木の枝を刺されようが、砂場で遊ぶ30分弱の間にいくつこのお山を砂場に残すことができるか。そしてそれを土台にどれだけ大きな山を作ることができるかをKPIに、ただひたすらバケツ山を生産していく。お友達が集まってきたらバケツ山をプレゼントし、崩されてはまたプレゼントするのを繰り返す。

画像2

 そして我が子が飽きて帰る時には、残ったお山達を跡継ぎに託して砂場を後にする。だって砂場に来た時に作りかけでも大きい何かがあった方が楽しいやん。1人が30分弱で作れる分量なんてたかが知れてるだろう。同じ30分を使うなら、1人1人が個別に作るより、何か大きなものを一緒に作った方が思い出に残るし絶対楽しい。

 今日はそんな砂場になればいいなと思いながら、せっせとバケツをひっくり返す。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?