【天気】生物季節観測の縮小
■ 生物季節観測
気象庁が来年1月からの生物季節観測の見直しを発表しました。生物季節観測で一番有名なのが桜の開花ですね。靖国神社の標本木で何輪咲いたかを気象庁職員が確認しに行くやつです。
桜はテレビなどで話題になるので生物季節観測の花形と言えますが、知られていないところでも気象庁職員は密かにイチョウ・かえで・うめ等、他の植物の開花や満開の日を記録しています。あとはウグイスやセミなどが今年いつ鳴いたか、という動物観測も行っており、観測項目は2020年10月現在で、植物34種(桜や梅の開花など)動物23種(アブラゼミやウグイスの初鳴きなど)あるようです。
それが今日の発表によると、「来年1月から6種目に減らします」ということのようです。さくらは残りますが、蝉の初鳴きなどは来年から観測を行いません!という事ですね。いやいや、サラッというけど大事ですよ。森田さんも反対しています。
■ 人手不足・予算不足の影響か
森田さんの記事で気象庁への問合せ内容が書かれており、そこでは直接的には書かれていませんが、おそらく人手不足・予算不足の影響が出ていると思います。
本観測は、季節の遅れ進み、気候の違い・変化を的確に捉えることを目的としておりますが、近年は気象台・測候所周辺の生物の生態環境が変化しており、植物季節観測においては適切な場所に標本木を確保することが難しくなってきています。また、動物季節観測においては対象を見つけることが困難となってきています。
んーーー。季節の遅れや気候の変化を捉えることを目的に1953年から続けてきた観測が、本当に「最近対象を見つけることが困難になってきた」という理由で終了するんですかねぇ。。データを根拠にするのが仕事の気象庁が、気象データを普及させようとしているデータドリブンな時代に、そんなざっくりとした理由で観測を終了するとは思えません。
むしろ「最近の桜は早いねぇ」みたいに気になるようになってきたのは最近なので、今だからこそ継続するべき内容だと思います。。(だから桜は継続しているじゃないですか、と言われるとそれまでですが、、蝉とかは続けてくれてもいいんじゃないかと、、)
やはり予算不足と人材不足の影響が出ているんだと思います。気象庁は異常気象で仕事が増える一方で、データについても年々増え続けて莫大な量になってくるので、人件費やサーバーやストレージやデータセンターの維持費など、必要コストは毎年膨らんでいくと思います。
一方で配分される予算は削減されているため、直接的に関係が無さそうな業務から削られていくんだと思います。気象庁HPに広告を出してまで予算確保に乗り出そうとしているぐらいお金が無いようです。。。
社会保障にお金がかかるのは分かっていますが、そのうちの0.1%でもいいので気象に回していただけないでしょうか。。台風・豪雨・猛暑・暖冬・その他異常気象・・・今後増えて行く極端現象に対応するために設備や体制の増強は必要だと思います。