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【考え事】Gmailの怖い話

■ Googleアカウントの容量

 無料で作成したGoogleアカウントは、Googleドライブ、Gmail、Googleフォトを合わせて15GBのHDD容量がもらえる。1つのメールに添付できる最大容量は25MBなので、まぁ普通に利用していれば超えることは無い。いやぁ、Googleさんありがとう。

■ 仲間とファイル共有したくなる:Googleドライブ

 「スマホかPCがあればどこからでもアカウント入力すればGmailが使えるなんていい時代だなぁ、これがクラウド時代かぁ。」とか思いながら生活していると、いつの間にか無性に他の人とファイルが共有したくなる時が来る。あれ?普段はLINEでやり取りしているんだけどおかしいなぁ、などと思いながら、特に本人は意識していないにもかかわらずMP4やPDFやExcelファイルのやり取りをする機会が訪れる。そこで候補に挙がるのがDropboxとGoogleドライブである。LINEの友達からdrive.google~などのリンクが飛んできて「ふむふむ」とLINE上でファイルを見ている気になっているが、いつの間にかGoogleドライブに吸い込まれている。当初はDropboxも使っていたハズだが、「スプレッドなんとかと言うらしいがいわゆるExcelがいじれるらしい。アカウントをみんな持っているらしい。」などの僅差でいつの間にか寄り切られて自然とGoogleドライブに吸い込まれる。

■ 最強の刺客:Googleフォト

 「まぁ俺そんなにファイル共有とかしないしな~。容量も大したことないな。」などと思っている人も油断をしていると次なる刺客、Googleフォトに吸い込まれる。Androidユーザーであれば撮った写真がデフォルトでGoogleフォトに保存されるのはもちろんのこと、「いや俺iPhoneやし。」と思っているあなたも、すぐに「写真」フォルダがいっぱいになってしまうことがあるだろう。このご時世に月額費用を上げてまで本体容量が多い機種を買う人は希少である。32GBや64GBなどという脆弱な容量は、気づいたら食べ物・猫・犬・我が子・旅行・結婚式の合わせ技でいっぱいになっている。「あれ?そんなに撮った記憶はないけどなぁ。。」と思っていても、フォルダを見ると大量の動画が残っているはずだ。動画というものはその昔「活動写真」と呼ばれていたように、写真の集合である。1つの動画で写真の100倍ぐらいの容量は平気で使ってしまう。iPhoneユーザーであればiCloudへの課金を勧められるが、なんか難しそうなのでなんとなくGoogleフォトをダウンロードしてしまう。そうしていつの間にか自然とGoogleフォトに吸い込まれる。

■ Gmailからの初期症状

 そんなこんなでGoogleドライブとGoogleフォトにどっぷり浸かって生活していると、気がつけば容量が残り少なくなっていますなどとGmail上にアラートが上がる。「あぁそうかいそうかい」と思いながら「プロモーション」とかいうタグにある大量の未読メールの中から「これは見たことないなぁ」というメールを消して通知を消す。「そもそも見てないから配信を停止しよう!」と思い立ったは良いがリンクの先で全く覚えがないIDとPWを求められ、2回間違えて心が折れ、そんなこんなで日常に戻る。

 少し日が経つとまた容量が残り少なくなっていますのアラートが現れる。「またかい」と思いながら今度は「容量を確保」の青いリンクに飛んでみて、15GBの要領が既に98%使われていることを知る。しかもそのほとんどがGoogleフォトとドライブで使われているではないか。なんてこったい。端の方に「追加容量を購入」というようなニュアンスの文字列が過ぎった気がするが気のせいだろう。現代の我々は賢いのだ。「Googleフォト 容量 減らす」などをGoogleに打ち込むことで解決策を得ようと試みる。なるほどふむふむ。どうやらフォトの保存品質を「高品質」に設定すれば良いらしい。過去の写真を消すのもアレなので、品質を落としても見られる方が重要だ。という事で「高品質」で同期する道を選ぶ。まぁ数時間かかるらしいけど充電しながら開いとけば問題ないか~。と思いながら同期する。するとなんと、「9.8GBを占めていたGoogleフォトが2.1GBに減っているではないか!しかも写真・動画は過去のものまで全部残っている!なんてこったい!」というハッピー体験が得られる。ありがとうGoogle先生。解決したよ最高だよ。と言いながら安寧の1年弱を得る。

■ 忘れた頃に再発する

 もう既にGoogleフォトとズブズブの関係になって、画像検索や単語検索などの便利機能も使いこなせるようになってきた頃、Gmailから再び奴が現れる。最初は「うっせぇなぁ」と思いながらプロモーションタグの中から全件未読のメール群を消し、通知が消えて安心するのを数回繰り返すが、いつの間にか奴がそういうデザインなのではないかと感じるようになる。もはや日常の風景だ。「まぁ特に実害が起きているわけでもないし大丈夫だろう。」と許容していつも通りドラクエに励む。

■ カームベルトへ突入

 「なんかYouTuberって稼げるらしいぞ」とか「エガちゃんがYouTubeに進出したらしい」などというニュースを見ながら、日々YouTubeを観ていると、ふとあることに気づく。最近そういえばGmailから通知が来ていない。おや?と思いGmailを開くと、上の方に既にデフォルトデザインと化した奴がいるのも未読が溜まっているのも特に変わりなく、「あぁなんか最近はメールが少ないんかなぁ」などと安心する。まぁ久々にプロモーションメールでも削除するか、と思って見るとある違和感に気づく。「ん?最後のメールが1ヶ月前・・・??

 そして我に返って全てが整う。この1ヶ月間全てのGmailが受信できていないのだ、と。

 気づいたときにはすでに遅い。「Gmail 容量 オーバー」などとググっても25MBなどと的外れの結果が返ってきてしまい、ちげぇよと思いながら後ろに15GBを足してみたりする中で、それらの期間のメールが復旧・再受信不可であることを知る。

 Gmailは何も悪くない。残りが2%を切って以来、Gmailはけなげにアラートを出し続けたのだ。最初は向き合っていたつもりだがいつのまにか忘れてしまい、上部の黄色い帯をデフォルトのデザインだとみなしたのは貴方の方である。それを聞かなかった貴方へGmailが取った最終手段は、「受信できません」ではなく「サイレント」なのだ。

 そうして「ごめんよGmail。もう通知を無視したりしないから。お願いだからメールは受信してくれ。プロモーションで見ないメールは受信解除するから。ね?」と話しながら、Googleユーザーはひと回り成長する。

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