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わかりやすく、書き換える。

NARIWAIでは、取材のお相手に事前アンケートを書いていただいています。

子ども取材班は小学生なので、みなさんできるだけわかりやすく書いてくださっています。それでもやはり、漢字一つにしても、言い回しひとつにしても子どもたちがどれだけわかっているのかは、なかなかわかりませんよね。

そこで、わたしの出番というわけです。

今もせっせと、いただいたアンケートを子ども取材班用に書き換えているところ。だてに低学年にプログラムを行ってきたわけではありません(自慢)。

一見難しそうな問題提起も、子どもって意外とすんなり理解したりするもの。わたしは今まで、フェアトレード、いじめ、バリアフリー、虹、化石と進化、メディアとSNS、フードロスなどについてレッスンを行なってきました。

一年生で…?とよく驚かれましたが、言い回しひとつで子どもたちって吸収していくものなんですよね。大人顔負けです。

もちろんそれには、細かい細かい気配りが必要です。そもそも知っている言葉がまだ少ないわけですから。話を中断することなく、スムーズに本題に入るには。いろいろと考えます。今どの漢字を習っているかも、把握します。板書で「習ってない〜」と中断するのを防げますし、何より子どもたちの学びの妨げになるものはなくしておきます。

「環境」「世界」「空気」「選択」「国際」「問題」「解決」といったよく使うワードも、もちろん知らないわけです。何なら、野球ってなぁに?という子も多数。スポーツさえもまだ身近ではないんです。そんな子どもたちに、言葉を言い換えて伝えるのはもう慣れたもの!

言葉の意味をなんとなくならわかる子も多いのですが、せっかく取材をするのになんとなくはもったいない。しっかり理解をしてほしい。培ってきた経験を活かし、いただいたアンケートを子どもたちがわかるように……。

書き換えるたびに思うんです。子どもたちは、すてきな経験をしているなぁと。

大人が真剣に思いを込めて書いたアンケートに、またさらに他の大人が手を加えて詳しくしていく。それを子どもたちは読み、自分たちの疑問をさらに追加し取材をしていく。

日常生活で、そんなことってあんまりない。同じく、大人もそうでしょう。子ども関係の仕事をしていなければ、こんな経験ってないですよね。

わたしは保育士も楽しいけれど、NARIWAIもうんと楽しいです。子どもたちが緊張しながら、一生懸命大人に取材をする。わたしとの事前打ち合わせもすでに緊張していて、でも楽しみにしているところが心から愛おしい。

書き換えているとはいっても、わかりやすくしただけで勝手に書き加えたり意味が変わるような内容にしたりはしていません。あくまでわかりやすくしているだけ。

記事も、子どもがわかるようにしているつもりです。どうでしょうか?

たくさんの人たちに、また繰り返し読んでいただけると、とても嬉しいです。何回目になったら、子どもたちは自然に笑えるようになるか今から楽しみです 笑。


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