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芸人短歌の歌会はじめ〜トークもあるよ〜についての遅すぎる感想

いま!!!???いま「芸人短歌の歌会はじめ〜トークもあるよ〜」について書くのは遅くない???配信終わったよ????と思いながらもやっとあのときの感動のようなものが地に足のついたものになってきたので書こうってなって、なので、ちょっとやっていきます。

芸人短歌の歌会はじめありがとうございました。わたしに取ってのベストメンバーがこうして歌会をしている…最高…とおもったし、まず楽屋に人が集まった時に好きな人しかいなくて嬉しすぎて好きな人しかいないよ〜って何回か言ってたと思うんですけどうるさくてすいませんでした。

このイベントにわたしって必要なの?ということはずっと考えていて、『芸人短歌』という本はせっかく芸人さんで完結している本なのだから(たとえばすご歌人あるいは微力ながらわたしの解説文を載せるとかいくらでとできたんだけどそういうことを絶対やりたくなかった)イベントも芸人さんだけでやってもらったほうがいいんじゃないかと思っていた。

でもよく考えたら歌会の司会が必要だし、歌会の司会をたとえば他の歌人に頼むならそれはちょっとかたいものになる(それはその人が悪いとかじゃなくてメンバーが歌人の人に「教わる」部分が増えちゃうと思ってそれってどうなのかなっていう気持ちがあって、つまりヒエラルキーみたいなのを絶対持ち込みたくなかった)のでじゃあわたしがやるか、と思ったら、トークの部分もわたししか知らない話がかなりあるので出るしかないなってなって、結果としてめちゃくちゃ喋る知らねえやつっていういちばんめんどくさい人になっていなかったかなとちょっと不安です。

イベントの雰囲気はあたたかくて、でも最初わたしがリップグリップさんと何を話していいかわからなすぎて(なぜならわたしはリップグリップのことをライジングオレンジやケミカルxなどでめっちゃ知っているのにリップグリップさんはわたしのことを知らないから知識の差がありすぎて)月2回くらい見てます、とマジでどうでもいいことを言ったし、しかもライジングオレンジ2回見る派なので少なくとも3回だろって後で思いました。
ただ倉田さんがサラダ記念日を読んで予習してきてくれたのがわたしはとても嬉しくて、倉田さんがめちゃくちゃいっぱい短歌をつくってきたことも知っていたので、倉田さんはかわいいなあ贔屓しちゃうぞと思ったら歌会中にもトーク中にもわりと喧嘩する場面があってすいませんでした。岡田萌枝があとで「なんかちょっと倉田井口が喧嘩っぽくなる流れ面白かった」と言ってくれてあ〜よかったって救われました。

トークではみんな話上手ね〜と思ってニコニコしてればいいかというつもりでいたら結構(当たり前だけど)わたしが喋らなくてはいけないことが多く、うまく喋れたか自信ない部分が結構あり、欠席だった加賀さんの歌の評とかもっと上手く言えればよかったし、さみだれくんの、

生き方は生まれたことへの復讐に使うものだよね 水中の汽車/相川弘道

における水中の汽車ってなんなん?という話出ると思ってたんだけどわたしが結構感覚として腑に落ちてたからうまく説明できず、その場で景を想像する時間にしてしまってちょっとぐだったな〜。水中の汽車はふだん見えないところを走っている、ということ、あとたぶん普通の汽車ではなく水中の汽車には知らないルールとか駅があって走っており、そのルール、定められたルールと自分で定めたルール(生き方は復讐に使う)、があるね、ってことにも触れられたのかもしれなかったなっていま思いました。

わたしはこの歌いいと思うけど、ひとりの人間としては、本当にそれは不毛なのでどこかで水中の汽車を自分の管理下から解き放たなきゃいけないっていう気はします。それはわたしの生き方の思想の話です。その枷はあまりに大きすぎるという気がしてしまう。

歌会パートは楽しくてたのし〜〜〜ってなってたけど司会だから一応ちゃんと進行やれてよかったです。たまに間違えたり謎のフリップ作ったりしたけど(あれまじでごめんねきみちゃん…わたしがもっと書き方とか写してもらい方とか考えとけばよかった)みんなに助けられて、それは面白さとしても助けられたし評の良さにも助けられました。

いいなって思ったシーンたくさんあったけど、配信オフのところで木田くんが長く座ってるのに耐えられなくなって立ったりしてたら岩永さんが前の席と代わってくれたのやさし〜〜〜〜と思ってこういう世界が理想だよなってまじで嬉しくなりました。それぞれの特性を認め合って譲ったりできることはやっていくみたいなこと。

あとめちゃめちゃ変な話で恐縮ですが、根本さんが座敷席でわたしの隣にずっと座ってたのだけれど、人間の圧みたいなものが一切なくて、隣にだれもいないみたいだった。そのくらい何も他人のことを意識せずに時間を過ごしたのは久しぶりだったので(わたしはたとえばカフェとか電車とかでも人間の知らず知らずに出している圧的なものに弱くてうたれてしまう部分がある)、なんだかびっくりしてしまった。めちゃくちゃ仲のいい友達でもなかなか感じることのない領域だった。根本さんはものすごく人に気を遣っているのか、魂が人間じゃないか、どっちかなんだなと思った。どちらにしろなかなかできることではない。

歌会で印象深かったのは岡田萌枝が急に食べ物を頼みはじめたのと(みんな頼める感じになってよかったよね)、「またねー」の歌の評がみんな冴えていたのと、渓谷の歌はわたしはすぐ警告だって思ったけどサッカー好きの岩永さんにイエローカードは警告ではないという話をされてえ〜おもしろと思った。そういういろんな知識を持っている人が集まるから歌会って読みが深まるのでいいなって感じました。

あとずっと木田くんと大久保八億くんがおもしろくてなんなんだこの人たち!!!ってなりました。歌会をはじめて見た人はへ〜楽しくていいな〜くらいに思ったかもしれないですが、よく色んなところで行われている歌会はひとつひとつの発言を聞き逃すまいとかなり静かに行われることが多いので(静かにやらなきゃいけないというルールではないが、人の喋っている時に茶々を入れてはならないというのが根底にあるので)、芸人短歌の歌会はかなり盛り上がる異例な歌会でした。
でもみんなちゃんと評を聞いて、自分の意見を言えていて、その部分がきちんとしていればわたしはそれでいいと思ったので、普通のありかたにとらわれなくてもいいじゃんっていう意味ではめちゃくちゃ成功してたと思います。

鈴木ジェロニモさんの評の精度がすごかったのはいうまでもなく、あと人狼にしちゃったのはまじでごめんなさいで、なんかしっかりした評がこの辺で欲しいなって思った時に当てやすくて当ててしまってわたしがただ下を向く時間ありました。すいませんすぎる。

あとはイルカの歌についてみんなで話したときイルカは水の中にいるのかなんか道端にいるのかって話になり、用水路の溝にはまっているのかとあゆみちゃんが言ったことが面白くて帰りずーっと用水路に下の方だけはまってるイルカを思い浮かべながら帰りました。

倉田さんがキリンの歌のときにすらすら喋って、かなり自分の考えていることをおそらく正確に言葉にしていたのがあ〜ほんとにこの歌を気に入ったんだろうなって思ってそういうことろがにじみ出るの歌会のいいところだなと思いました。

蔵馬の歌の評、根本さんがめちゃくちゃいいこと言ったのでみんながあ〜〜!ってなった瞬間気持ちよかったな…そういうみんなの考えを一瞬で変えてくれる評ってあるよな…すごく良かったです。

わたしはぜんぜん参加するつもりなかったとか言っておきながらめちゃくちゃ喋ったし、芸人さんたちがメンバーの一員みたいな感じでちゃんと混ぜてくれてとてもありがたかったなと思いました。
ほんとに、わたしが権力を握っているみたいな構造とかには絶対したくなくて、みんなが平等に意見を言えて例えばわたしの顔色を伺わなきゃいけない場面とかがないようにって思ってたのでみんな好き勝手やってくれてありがとうってほんと嬉しかった。

終わったあと楽しすぎてあと疲れてふらふらすぎてもえちゃんとかきみちゃんがキャリーバッグ運んでくれて神かよって思ったしわたしは体力がなさすぎるので昼寝ばっかしてないで鍛えなきゃなって思いました。
開催してくれた阿佐ヶ谷ロフトさんには本当に感謝で、いろいろ無理言ったり配信期間伸ばしてもらったり融通きかせてもらって大変ありがとうございました。またよろしくお願いします!!!

楽屋で船引さんがずっと大久保八億くんと喋ってて(ひとりじゃなくてよかった…)って思いました。サツマカワRPGはずっとサツマカワRPGで、選を入れていた歌もあ〜それ入れるのかおもしろ、という感じで歌会パートにもっと残ってたらより盛り上がったと思うけれど差し入れの飲み物一瞬で飲んだのすごかったな。あと木田くんが岩永さんに本屋に行ってきてプレゼントしてたカラスに関する本なんなの??って思ったら岩永さんのプレゼンによると結構面白そうだったので気になりました。

ほんとにほんとに楽しかったです。参加者視聴者来場者とにかくみなさんありがとうございました。

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