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言葉の宝箱 0135【やることがないと、不思議なほどに気持が委縮して来る】

『三屋清左衛門残日録』藤沢周平(文春文庫1992/9/10)

隠居して無聊を託っていた主人公が生き甲斐を得、
老境で揺れる心情と優しさで揉め事を治めていく長編小説。

・過ぎたるはおよばざるが如しだ。
やることがないと、不思議なほどに気持が委縮して来る。
おのれのもともとの器が小さい証拠だろうが、
ともかく平常心がもどるまでにしばらくかかった P20

・のぞんだことなのに、喜びはなく胸に空虚なものがしのびこんで来た。
年老いてみじめなのは、豈奥之助のみならんやと思うからだろう P97

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