寝る前の大学生日記 #10
今日も1日お疲れ様ですᜊﬞﬞ 𓈒𓏸
今日は本当に本当に
本音の今思っている悩みを
吐露していこうと思う。
アーティストが解散する時
男女が離婚する時
“価値観の違い”
という言葉を度々耳にする。
今までは少し軽く考えていた。
何故長くの時間を共にして
“今更”、みたいな思いが強かった。
でも今自分がそこに立ってみて初めて
中々重たく、そんな一言でまとめるのは
なんだか大人だなと感じるようになった。
結婚を考えていた恋人が
突然仕事を辞めた。
そしてわずか2ヶ月であった。
1週間くらい私なりに考えてみた。
巡り巡って辿り着いたのは
・それは思慮に欠ける行為ではないか
・それとも私の独りよがりだったかもしれない
意外と冷静な私であった。
いいや、本当はちっとも冷静なんかじゃない。
文章ではなんとでも書けるが
毎日毎日同じことを考えている。
優しい言葉をかけられたのも束の間
時間を重ねる度に
現実的になっていく自分もまた
醜く苦しい。
情けなくて相談出来なかった。
彼の言葉は特段理解に苦しむものではなかった。
辞めるその日まで
彼はこれといった仕事の愚痴を
話さない人であった。
私はなるべく毎日
仕事の感想を聞くようにしていた。
でも気付けなかった。
元々食の細い彼が
痩せているのはいつものことのように感じた。
ある時から目立つようになった
仕事辞めたいと明るく話す彼に
仕事を辞めたいと思うのは
世の中の常だというくらいにしか
感じることが出来なかった。
少しの違和感に
気付ける場所にいて
気付けない私がいた。
生きていてくれて良かった。
初めは本当にそう思った。
1週間経っても仕事を探さない彼に
違和感を覚え始めた。
そんな私を周りは批判する。
2ヶ月正社員として働いて
10ヶ月バイトとして働き
来年の4月から再スタートを切る。
私は大学四年生、彼は一個上なので
私と同じタイミングでもう一度頑張るらしい。
そして今年は私の遊べる最後の年だからと
言うのであった。
淡々とそう語る彼と
考えが合わないことに気がついた。
仕事を辞めて
友人から退職祝いをしてもらったと
嬉しそうに話す彼。
平日は仕事に疲れてしまったので
ゆっくり休養をとる。
週末には
同じ業界の職種についた大学の友人らとの
飲み会。自分だけ退職者だと笑っていた。
女の子も混ざり楽しそうな彼を
写真越しに見た。
日に日に私は胸が苦しくなっていくのであった。
日を増す事に言葉に出来ない
わだかまりが増えていくのであった。
不安。
それ以外の何者でもなかった。
そんな風にピリつく私を横目に
男女でかなり意見が分かれた。
そして私の周りの多くの男性陣は
「そんなにピリピリするな」
「自分だってすぐ辞めるかもしれないだろう」
そう言うのであった。
少なくとも私は
辞めた事実に文句は一切ない。
まだ辞めて1週間だぞ、
優しくしてやれ。
そんな風に言われた。
私は優しくないのだろうか。
少なくともアルバイト以外の社会経験がない私が
社会人について
とやかく言う権利はない。
確かにそう思う。
私だって辞めるかもしれない。
うん、確かにそうだ。
じゃあ学生目線にたって
彼は学生に見える。
アルバイトを2ヶ月で辞めたのとは
話が違う。
私はそう思うのである。
結婚するのにはお金がかかる。
子宝に恵まれたのならそれもまたお金がかかる。
素敵なお家に住みたいのなら
それもまた同様、
人生を共にするのには
案外お金がかかるのだ。
と未婚ながら学生ながら私は強く思う。
特別お金持ちになりたいだとか
豪邸に住みたいだとか
高級車に乗りたいだとか
本当にそんなことは望んでいないのに。
今彼は無職だ。
フリーターでもない。
私と長く付き合って行く気があるのなら
ずっとフリーターで居るのは
よして欲しい。
私は涙ながら訴えた。
でもそれはあいつが1番よく分かってる。
すきな人にそんなことを言われるのは
酷だろう。言わなくていいことだ。
彼の友人からそう言われた。
私はやっぱり冷酷なのだろうか。
うん、辛かったもんね、
そういう時もある、辞められてよかったよ
そんな風に私も言いたい。
何も次の日からせっせと働けとは
思っていない。
さっさと役所に行けとも
思っていない。
ただ少しでいいから
本当にアバウトでいいから
私との将来を考えるなら
このくらいの時期には
バイト始めようと思う、だとか
今こういう風にアプリで
探してるんだよね〜、だとか
そんな類で良かった。
こんな私は貪欲すぎるのだろうか。
傍から見たら
“キーキーした神経質な彼女”
そういう風に見られてるんだろう。
女の子が混ざった彼の飲み会の写真は
酔いもまわって
幸せそうに
何かから解放されたような
本当、幸せそうに笑っていた。
私の頭の中には
私じゃ幸せにしてあげられないのかもしれない
そんなことが過ぎって
苦しいのであった。
あまりに真剣に
将来のことを考えすぎてしまったかも
しれない。本当に。
独りよがりだったんだろう。
心の奥底でどこか
結局は他人事だ、そんな風に思えたなら
彼らの言う
“もっと優しく”できたかもしれない。
こんなことを言っておいて
じゃあ別れられるかと言ったら
別れられないのもまた一難である。
格好の付かない一文だと
羞恥を感じる。
出来れば一緒に居たかった。
出来ればそれは長くであって欲しいと思い
出来れば共に乗り越えたいと願っている。
でも同時に彼に
幸せであって欲しいのである。
口では言わないようにしているが
鈍感な彼でも
私のピリピリした空気感を
読み取っているのではないかと思う。
そんな私の近くにいれば
あんな風に柔らかく幸せそうに笑う彼は
現れないような気がするのであった。
別れたいと一言口にするのは
簡単かもしれないが
彼をまだすきなのも事実であり
その矛盾が
また苦しく涙が止まらないのだ。
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