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⑤慢性ストレスの爪痕 ストレスと自律神経

 


今回は、

「慢性ストレスの爪痕」

について以下にまとめております。

ぜひご覧ください。





 慢性ストレスの爪痕
  1.副腎疲労
  2.痛み
  3.うつ病
  4.PTSD






1.副腎疲労


以下のような症状はありませんか?

・朝が起きられない
・起きた後も倦怠感が続く
・しょっぱいものが欲しくなる
・とにかく疲れやすい
・毎日をやっとの思いで過ごす
・性欲が減退した
・怪我や病気の治りが遅い
・立ちくらみがする
・うつ気味である
・何をしても楽しくない
・考えがまとまらない
・物忘れが酷くなった
・忍耐力がなくなった
・ストレスの処理ができなくなった
・食事を抜くと症状が酷くなる
・月経前症候群が強くなった(女性のみ)


 あてはまる方は、もしかしたら副腎疲労の徴候があるのかもしれません。


 慢性的なストレスによって闘争/逃走モードが常にスイッチオンの状態で何ヶ月何年すごしてしまうと、ストレス反応を生じさせる交感神経系やHPA軸の中枢である副腎が疲弊してしまいます。
 副腎は人体のホメオスタシスを維持するために欠かすことのできない臓器です。
 副腎の機能不全に陥るとさまざまな疾患を引き起こします。
 そしてアロスタティックロード(過剰なストレス反応による人体組織の疲労の蓄積)は中枢神経系・免疫系・心血管系・代謝系のバランスを崩し、さらにさまざまな疾患を引き起こします。

 このコンテンツでは副腎疲労についてまとめたいと思います。



 簡単な副腎疲労のセルフチェックがあります。
 薄暗い部屋で目の横からライトを当ててみましょう。
 すると虹彩が収縮し瞳孔が小さくなる反応が起きます。
 正常であれば収縮が維持されて瞳孔は小さいままです。
 しかし副腎疲労が進行していると刺激ストレスに対する耐性が低くなっているため、反射的に光に対して虹彩は収縮しますが、収縮を維持できずすぐに瞳孔が広がってしまいます。



 また次のような副腎疲労の問診方法もあります。

Adrenal Fatigue Questionnaire

副腎疲労質問票©(ジェームズ・L・ウィルソン博士)

副腎疲労になりやすい素因
・体調を崩すくらいストレスを長期間経験したことがある
・体調を崩すくらいのストレスを1回以上経験したことがある
・疲労困憊するほど我慢して自分を追い詰めたことがある
・遊びや休みを取らず長期間緊張状態で疲れ果てたことがある
・重度/再発性の呼吸器感染症に長期間かかったことがある
・長期的または強力なステロイド療法を受けたことがある
・太りやすく、特にお腹に脂肪がつく
・アルコール中毒および/または薬物乱用の経験がありますか
・環境過敏症である
・糖尿病(2型、成人発症、NIDDM)である
・心的外傷後ストレス症候群PTSDに苦しんでいる
・食欲不振に苦しんでいる
・その他の慢性疾患を持っている

副腎疲労の自覚症状
ストレスやプレッシャーに弱くなった
・仕事の生産性が落ちた
・認知機能が低下している(忘れやすい、考えるのがおっくうなど)
・慌てたりプレッシャーを感じると頭が真っ白になる(思考が混乱する)
・喜怒哀楽を感じるような対人交流場面を避ける
・プレッシャーを感じると、震えたり緊張したりする
・神経性の胃の消化不良がある
・理由のない恐怖や不安をよく感じる
・性欲が明らかに減少した
・寝ていたり座っている状態から急に立ち上がるとめまいがする
・頻繁にめまいが起きる
・白髪が増えた
・肌が黒ずみが増えた
・常に疲労感がある
・常にもやもや気持ちが悪い
・足首が時々浮腫んでいる
・夕方になると不調が悪化する
・プレッシャーやストレスの後に横になるか休息をとらないとつらい
・筋力が必要以上に弱く力が入らない
・手や脚を無意味に動かして落ち着かないことが多い
・アレルギーがある
・皮膚が乾燥しており指でかくと白いかきあとが残る
・額、顔、首、肩に小さな暗褐色の斑点がある
・全身に力が入らないことがあった
・原因不明の頭痛が頻繁にある
・よく寒がる。寒い寒いとよく言う
・少しでも寒いと嫌になる
・低血圧である
・ストレスでよくお腹がすいたり、混乱したり、震えたり、体がまひしたりする
・非常に疲れやすく、元気がないが、理由もなく体重が減ったことがある
・失望したような気分の落ち込み、這い上がれないような深い絶望を感じる
・感情的な抑えが効きにくく他人の行動にイライラしやすい
・首のリンパ節が腫れぼったい
・理由もなく吐き気をもよおすことがある

エネルギーパターン
無理してでも続けなければならないことが多い
・何もかもが面倒に思えることがある
・簡単に疲れる
・朝、なかなか起きられない
・午前10時頃まで起きられない
・突然、エネルギー切れになる
・昼食後にやっと気分が良くなり完全に目が覚める
・午後3時から5時の間によく低血圧になる
・定期的に間食してないとやる気が低下したり、不機嫌になったり、ぼんやりする
・午後6時以降に最も気分が良くなる
・午後9時から10時にかけて疲れていることが多いが、寝るのを我慢している
・朝は遅くまで寝ていたい
・最も気持ち良い睡眠ができるのは、午前7時から9時の間
・深夜(早朝)に最高の仕事をすることが多い
・23時までに寝ないと、23時ごろから元気になってしまい午前1時から2時まで続くことが多い


副腎疲労はとてもこわい症候群です。
もしかしたら日本ではまだ知名度が低いのかもしれませんが、欧米ではかなりポピュラーになっており、現代社会がもたらす人体への悪影響として認知されています。

副腎疲労がどのようにして引き起こされるのか理解したいと思います。





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