③ストレスの適応 ストレスと自律神経
今回は、
「ストレスの適応」
について以下にまとめております。
ぜひご覧ください。
これまで2回にわたり慢性ストレスの怖さについて取り上げてきました。
現代におけるさまざまな疾患のほとんどが慢性ストレスを原因としていることを理解していただけたのではないでしょうか。
いよいよ私たちSafe & Social Systemsが提供するニューロメンタルリカバリーの根幹となる考え方についてお伝えしていきたいと思います。
ニューロメンタルリカバリーの目的は以下の3点です。
①tVNSによって背側迷走神経複合体のはたらきを安定させる。
②Neuroception skin strokeとFrozen hoseによってNeuroceptionのはたらきを安定させる。
③感覚運動介入によって感覚入力全体のSafeモードを目指す。
この3つの目的を理解する上で、
「ストレス適応」のメカニズムが
キーポイントになります。
そして話の出発点についてですが、まずはストレス適応のメカニズムにおける最初の関所であるNeuroceptionについて整理したいと思います。
ストレス適応は脳のアロスタシスという機能が担っていると考えられていますが、ポリヴェーガル理論におけるNeuroceptionもアロスタシスとほぼ同じ概念であることがわかります。
次に、ストレス適応のプロセスであるアロスタシスと、アロスタシスの概念に含まれているホメオスタシス、この2つの概念を整理してみたいと思います。
まずホメオスタシス(自身の生命を維持継続しようとする本能)について、次にアロスタシス(自身の種の繁栄をさせようとする本能)について取り挙げていきます。
そして最後は、人間が現代社会において適応したい最も高い本能である「集団内での適応」について取り挙げて、ストレスに適応するにあたってより良い状態であるSafeモードについて整理して、今回のコンテンツを終えたいと思います。
Safe & Social Systemsのニューロメンタルリカバリー③
ストレスの適応
・Neuroception(ポリヴェーガル理論)
・ホメオスタシスとアロスタシス
・Safeモード
Neuroception
【ポリヴェーガル理論とは】
ポリヴェーガル理論は、脊椎動物の自律神経系の進化に関する知識がベースになっています。
ポリヴェーガル理論は、心臓を制御する迷走神経に着目しており、その背景には爬虫類と哺乳類の系統的な心臓制御の進化があります。
心臓を制御する主要な迷走神経の遠心性出力の源となる脳神経核が、爬虫類では迷走神経背側運動核だったのが、哺乳類では疑核に移行していきました。疑核に心臓制御のバランスが移るにつれ、顔と心臓のつながりが進化し、社会的相互作用によって内臓の状態を制御できる社会関与システムが産まれました。
つまり人間において脳の状態は、迷走神経を通じて心臓に現れていると考えられます。
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