なんちゃって留学 よもやま話21 ~スリ未遂や、その他もろもろ
フランスでの短期留学中に遭遇した、海外ならではの、困った出来事。危険なものもあれば、笑えるもの、単純に無知から起こった出来事まで。要注意事項については、皆さまもお気を付けあれ!でも、海外旅行に心置きなく行けるのは、まだもう少し先ですかね・・・。
・・・こんなことがありました・・・
1. スリ未遂事件 @パリ
2. 夜は店が開いていない問題 @ジュネーブ
3. 邪険に扱われた事件 @ジュネーブ
4. おばさんの集団にテーブルを乗っ取られる事件 @パリ
5. 荷物がスーツケースに入らない問題 @ディジョン
6. これ日本食なの?!レストラン @ディジョン
7. 番外編
①スリ未遂事件 @パリ
それは、ヴェルサイユからパリへ帰るためRERに乗車した時に起こった。2階建て車両なので、上の階に行こうとしたところ、私たち5人の間に男が2人、すっと割り込んできた。この時の順番は、男1、友人Y、男2、私、友人たち。
階段を上がっていると、一番最初に行った男が突然止まった。「何?」と上の方を向く。と、すぐにまた男たちが動き始め、その場からいなくなってしまった。
少したってから、男2人に挟まれていた友人Yが、自分のショルダーバッグのジッパーが開いているのに気づいた。閉めていたはずなのに、と言う。幸い財布などの貴重品はバッグの下の方に入っており、何も取られなかったが、皆、男が急に立ち止まったことに気を取られ、その隙に男が友人のバッグの中をまさぐっているとは露も思わなかった。
<対処法>
まずはとにかく、貴重品は簡単に取られそうなところには入れないこと。日本でいるお気楽な感覚は改め、ここは危険なのだと肝に銘じる。
それにしても、私たちはターゲットとして目を付けられていたのだと思うと、海外ではキャイキャイとはしゃぐのは考えものかも。観光客感丸出しは、狙われる。
②夜は店が開いていない問題 @ジュネーブ
スイス旅行中の、土曜日、夕方17:00pmちょっと過ぎ。
ただのおみやげ物だったら別に今買わなくてもいいのだが、その時、どうしても買わないといけないものができてしまった。女性特有の月のものが、予定よりも早く来てしまったのだ。
なのに17:00pmきっかりで薬局はしまっていて、ほかに雑貨類が買えるような店も開いていない。友人も持っておらず途方にくれる・・・
<対処法>
24時間営業の便利なコンビニはない、日曜日はお店もお休み、と肝に銘ずる。日本はそういう意味ではパラダイス、と思っておくこと。不便なのが当たり前と割り切る。準備は周到に。
ただし、この時は薬局の入り口に「駅構内に系列店あり、10:00pmまで開いている」との看板が!そういうわけで、場所によっては開いている場合もあるので、ひとまず一度は調べたり聞いたりして、やっぱりダメならスッパリ諦めよう。
③邪険に扱われた事件 @ジュネーブ
@pixabay
同じくスイス旅行中、少し贅沢にレストランに入ろうということになり、予約なしで、レマン湖上の船内レストランに入ってみた。私たちは男女5人。
すると、最初に出てきた店員(男)が、いきなり横柄な態度で私たちに接してきた。「え、あんたらここで食事すんのか?」という雰囲気で。ものすごーく、嫌な感じ、見下した感じだった。
英語で話してきたのだが、私たちがフランス語で返したら、また英語で返ってきた。フランス語はあまりできないようだ。おそらく、このレストランは観光客をターゲットにしているから、この人は観光客対応要員なのだろう。
とりあえず席には通してもらい、食事は頼んだものの、残念ながらあまりおいしくもなく、なんちゃって留学中の唯一といってもいい嫌な思い出になってしまった。
<対処法>
東洋人の子供5人が来た、と馬鹿にした感覚だったのかもしれないし、差別的な感情があったのかもしれない。が、その点はこちらから何もできないので、そういう態度をとられても、こちらは毅然と紳士的な態度をとること。
反省点があるとすれば、もしかしたら私たちの格好がラフ過ぎたのかもしれない。このレストランは別に高級店ではないが、私たちのような学生っぽい客はいなかった。
特に東洋人は幼く見えるので、一応ジャケットを着てみるとか、そういうことだけでも、もしかしたら少し状況は変わっていたのかもしれない、と今は思う。
④おばさんの集団にテーブルを乗っ取られる事件 @パリ
パリ滞在中、ホテルの朝食ビュッフェ会場にて。
会場に行くと、先に来ていた友人たちに不穏な空気が漂っている。
どうしたの?と聞くと、テーブル席で朝食をとっていたら、突然おばさんたちがやってきて「ここは私たちの席だからどけ!」といってどかされたのだ、と言う。誰がどこに座ってもいいし、予約制などないはずのに、なんで??と思ったが、そのおばさん集団(同じアジア系だったが、どこのお国の人かはわかりません・・・)が、こっちは子供と思って強気に出てきているのがわかる。何語を話していたか忘れたが、こっちに向かってギャーギャーと叫んでいる。
とりあえず、もうほっときなよ、ほかに席は空いているんだから、ということで被害にあった子たちを慰めて席に着く。この一部始終を見ていたと思われるビジネスマンっぽい男性が、隣で横に首を振りながら、あーあ、もうどうしようもないな、と肩をすくめている。
<対処法>
こういうのは相手にせず、無駄なエネルギーを消費しないに限る。理不尽な出来事に対しては、もう仕方ない、とさっさと気持ちを切り替えた方が、精神衛生上よい。本当は嫌みの一つでも返せたらよかったんだけど。
一方で、強く主張をすべき局面もあるだろうから、こういう時は日本での人格とは別の仮面を付けて、毅然とすべし!
⑤荷物がスーツケースに入らない問題 @ディジョン
ディジョンの寮に滞在中、家族や友人へのお土産を含め、辞書やら、本やら、なんやらとたくさん購入してしまい、1つしかないスーツケースには全く入らなくなってしまった。滞在期間が長くなるほど、買ったものが増えて困る。ディジョンを出た後も、まだパリに数日滞在するというのに。
<対処法>
宅急便で別送する。この時は、郵便局から船便を利用した。時間はかかるが、航空便より安い。
1994年当時の送料は10kgくらいで180ff(約3600円)だった(今はもっと高いでしょうね)。段ボールケースは郵便局で購入。
ちなみに8月末にディジョンの郵便局に荷物を預け、日本で受け取ったのは、10月に入ってから。1か月半くらい?かかった。特に急がないものしか入れてはいけない。
⑥これ日本食なの?!レストラン @ディジョン
ディジョンの町を探索中、思い立って珍しくレストランで食事することにした。なぜなら、「日本食レストラン」があったから!
しかし・・・入ってみて、ここが「なんちゃって」日本食レストランであることが判明した。やっているのは日本人ではなく、たぶん・・・〇〇人。
まずいという訳ではなかったが、日本食ではない!日本食っぽくはしているが…(自主規制)。ラーメン?なんなんだこの食べ物は!
メニューにはフランス語と、日本語っぽい言葉が書かれているが、意味不明。今だったら絶対スマホで写真を撮るのだが…この時はフィルムの無駄遣いをしたくなくて、写真はない。
店内は、障子っぽい感じの壁や、床の間っぽい飾り、お祭りの時に屋台にかかっている、黄緑・ピンクなどの派手色ちょうちん(〇〇矢サイダーなどと書いてある!)が飾られていて、笑うしかなかった。
ほんとにこういうちょうちんでした・・・
<対処法>
「日本食」ではなく「日本食っぽい、それらしき不思議料理」レストランだと思って入ること。それはそれで、ネタになるし面白い。
私は最初、「ふざけてんの?!」と思ったが、割とお客さんも入っており、皆まじめに(当たり前か)お箸をつかって食事している。でも、これを日本の食事と思わないでほしいんですけど・・・ほんとお願いします。
(パリには、日本人がやっているちゃんとした日本食レストランもありますけどね。)
番外編
・バゲットもぐもぐ事件 @Dijonのバス内
町のパン屋でバゲットを買うと、袋には入れず、紙ナプキンを巻いてそのまま渡される。当時はそれを知らなかったので、バスに乗ってきたおばさまがバゲットを裸でもっている姿に、まず驚いた。
さらに、おばさまは座席につくと、ポロポロとパンくずを落としながら、バスの中でバゲットをちぎりながら食べ始めたのだ…!衝撃。だれも気にしていない。おそらくよくある出来事なのだろう。
@pixabay
・BCBGについての反応 @授業中
授業で、BCBG(ベーセベージェ、ボン・シック、ボン・ジャンル)についての話になった時のこと。
デジタル大辞泉によれば、BCBGは「パリの上流階級的な、シックで趣味の良いファッションやライフスタイル」のことを言う。日本人からすると、パリジェンヌの、おしゃれで洗練された感じ、あこがれである。
しかし、ディジョネーゼ(Dijonaise、ディジョンっ子)の先生がぶった切った。
「BCBG??ケッ 」、うわーいやだいやだ・・・という反応を見せたのだ。
そういう感じなんだ!と新鮮だった。地方の人からすると、パリのお上品な気取った感じなんて、うわー鼻につくわ!という感じなのだろう。
それにしても、思い返してみると色んな出来事があったものだ。
幸いにして現在に至るまで、海外旅行では1度もスリなどの犯罪被害にあったことは無い。海外旅行ではかなりピリピリと注意しているから。
とにかく、気を付けるに越したことはない。日本とは違う、海外モードで、ね。
<ちなみに・・・>
道端で暴言を吐かれたことはあるが、お店など相手とコミュニケーションが取れる状況で、こちらが日本人であるとわかると、大体いい反応を返してくれる。
加えてこちらが少しでもフランス語を話すと(話そうとすると)、「おお、フランス語わかるんだね!」と態度が変わって本当に親切にしてくれる。
片言でも、旅行先の言語を話そうとするのは、相手の文化に敬意を表して積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢だから、みんな喜んでくれる! 超片言でもいいのだ。実践あれ。
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