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なんちゃって留学 よもやま話13    ~Short trip 地中海モンペリエ1

ディジョンの寮を根城に、2泊3日で週末旅行。まずは、友人が留学しているMontpellier モンペリエへ一人旅!

モンペリエってどんな町?

日本人からすると、フランスの観光地としてはあまり認識されていない「モンペリエ」。同じく南仏にあるマルセイユの方が(治安は悪いが)有名だ。サッカーの長友選手が最近まで所属していたのもマルセイユだし、有名な「マルセイユ・ターン」もありますね・・・(モンペリエにもリーグ・アンのサッカーチームがあるんですけどね)。

この町はモンペリエ大学を抱える学園都市で、住民の1/4近くが学生なのだそうだ。学園都市ということもあるのか、マルセイユのような雑然とした感じはなく、どこかのんびりとした雰囲気が漂っている町だ。

私自身も、モンペリエへは観光目的ではなく、中高時代の友人が住んでいたから行ったのだが、すてきな町だった。モンペリエの観光名所がどんなものか、詳しく知りたければこちらへ!
https://jp.france.fr/ja/occitanie-sud-de-france/article/31190

ユーレイルパスの話

よもやま話1でも少し紹介したユーレイルパスは、このモンペリエ旅行のときに初めて使用した。
使用開始するときに日付の証印(右の四角の中ですね)をもらう必要があるのだが、私が声をかけたディジョン駅の職員さんはこのチケットを初めて見たらしく「ここに日付のスタンプを押してください」と言っても、しばらくチケットとにらめっこしていた。

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この使用開始日から、使用期限2か月のカウントダウンが始まる。私が購入したものは、その期間内で6日使用できる(その日は乗り放題)ので、使用する前にその日の日付を自分で記入しなければならない。書き忘れると罰金を取られる。

もう時効だから言うけれど、実は・・・一度日付の記入をうっかり忘れてしまったことがある。列車内で鑑札にきた車掌さんに渡したあとに「しまった!私そういえば日にち書いてない(汗)」と気づく最悪のタイミング。忘れたと謝ろうかと焦っていたら、しばらくチケットを眺めていた車掌さん、ユーレイルパスにカチャっと穴をあけ、にこやかに返してくれた。

ちゃんと見ていないのか、日にち記入漏れにもかかわらず乗車してしまった。もしかしたら、日本人なので怪しまれなかったの「かも」しれない。

列車でひとり旅

金曜日、午前中の授業だけ受けて急いで駅に向かい、午後いちの列車に乗車する。TGVではなく普通の急行列車、自由席だ。

駅のホームで列車を待っていると、私のような東洋人が一人でいるのが珍しいのか、おばちゃんが話しかけてきた。どこから来たの?なんでここに来たの?一人なの?これからどこへ行くの?などと色々質問される。

私のフランス語力の限りを尽くし、回答する。おばちゃんはモンペリエより先、スペインとの国境近くPerpignan ペルピニャンまで行くのだと言っていた。もっと話したそうだったが、列車が来て中断。

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※ディジョン駅の外景。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Gare_de_Dijon-Ville2.jpg

列車に乗って座席に座ると、隣の人の足元に「いたの?」というくらい静かに大型犬が寝そべっている。途中の駅からも、さらに大型犬が乗ってくる。日本では、大型犬は盲導犬以外列車に乗れないけれど、フランスは犬も人間社会に溶け込んでいる。しつけもしっかりされていて、犬と一緒に生活をしている私としては、本当にうらやましい。

それから、座席に「〇〇駅から△△駅までは予約あり」のような小さな張り紙が貼ってあり、予約期間以外ならその席に座っていてもいい、というシステムになっている。座席指定車と自由席の車両が分かれていない。これは無駄がなくて、なかなかいいシステムだと思う。

私はそのシステムを知らなかったので、座席についていた小さな張り紙に気づかず、途中から乗ってきた人に「そこいいですか」とチケットを見せられ、どかされてしまった。長い旅路、席は他にも空いていたのでよかったけど。

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南仏到着

列車に揺られながら、今週は少し地元民のような生活ができるかな、と期待しつつ、17:44にほぼ予定通り(珍しく)モンペリエMontpellierに到着した。5時間以上の長旅だった。

駅舎の中は天井が高く、薄暗い。夕方6時ちょっと前にもかかわらず、モンペリエ駅舎から出た時の南フランスの強烈な太陽の日差しは眩しくて、目に染みた。
友人のまよちゃんは駅で私を待っていてくれた。あまりの懐かしさに駅で興奮して盛り上がってしまったが、まずは駅から歩いて10分程度の距離にある、彼女の住んでいるアパルトマンへ向かう。

途中、まよちゃんは旅行代理店に寄ってスウェーデン行きの航空券を予約していた。語学学校で一緒の友達に会いに行きがてら、スウェーデン観光をするのだという。それにしてもフランス語がすっかり上達して、現地の人になったまよちゃんが格好良くて、なんだかうらやましかった。

Montpellierのアパルトマン
道路に面した2メートル以上の高さのある大きな扉を開けて中に入ると、郵便ポストがある薄暗いホールがあり、そこから細い階段をあがってもう一度扉を開けると、右手にまよちゃんの部屋の玄関が現れる。ものすごく入り組んだ構造だ。

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奥まった入口の真向いにも部屋がある。窓が全開なので妙な親近感がわく。中からはJAZZが聞こえてきて、いい雰囲気だ。猫を飼っているのか、時々この窓枠に猫ちゃんが鎮座していた。

モンペリエの町へ!
一人で住むには広すぎる彼女の部屋に荷物を置いて、夕食までしばしモンペリエの町を散策。他の町とたがわず、大きな広場、ミニ凱旋門がある(Dijonの町にもありました)。石畳の広場はかなり広い。

みんな店の前に置かれた椅子に腰かけておしゃべりしたり、ぼーっと何かを眺めている。時間がゆっくり流れているような感覚。日本だと、こんな感じの場所はなかなかない。

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※モンペリエのコメディ広場(Pixabayからの画像)。この写真は建物メインになってしまっているが、この広場は本当に広い。

9:00pm近くになって、ようやくレストランに入る。ちょうどよい気候だったので、テラス席に座ることにした。季節柄(8月上旬)観光客も多く、斜め前のテーブルにはアメリカ人観光客が6人座っていて、記念撮影をしている。

9:00pmといえども、フランスは日本より緯度が高いので、まだ夕暮れの薄暗さだ。10:00pm近くになると急に暗くなる。ヨーロッパではディナーを9:00pm位から始めると聞いていたが、納得。日本で夕食をとっていた7:00pmでは明るすぎて、夕食をとる気にならないのだ。
ワインでまよちゃんとの再会を祝して乾杯し、止まらないおしゃべりをしながら、シェーブルチーズのサラダやメインのお肉などを食す。

かなりおなか一杯になってしまったので、こなすためにバーへ。テキーラパフを3~4杯飲んだら、1杯サービスしてくれた。バーでは、東洋人2人が珍しいようで、色々と声をかけられた。が、もちろん怖いのでみなお断りし、お店を出て、見晴らしのいい高台の丘のようなところへ向かった。

まよちゃん行きつけの場所らしく、昼間はおそらく景色がよいのだろうが、夜は町のささやかな明かりだけしか見えず、残念ながら真っ暗だった。

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 ※モンペリエの裏道(pixabayより)。まさにこんな感じのところにアパルトマンがある。

地中海気候
シャワーを浴びて大きなベッドで二人横になりながら、高校時代の話、近況報告で盛り上がる。上には天窓があって気持ちがいい。
ただ・・・モンペリエはパリやディジョンとは違い、夜も暑い。冷房はない部屋なので、窓は全開だ。久しぶりに、むしむしした湿気を感じ、ここは南仏なんだなと実感した。

明日はまよちゃんの語学学校の友達と一緒に、地中海へ遊びに行く予定。
楽しい計画に胸を躍らせつつ、眠りにつく。

Bonne nuit ! おやすみなさい!

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