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どうすればいい? SNS募集案件のアプローチ法

SNSでフリーランスの募集を見つけたけれど、どうアプローチしたらいいかわからない。
クラウドソーシングサービスの手数料を取られないのは魅力的だけど、詳細も分からないし不安だな……。

こういった悩みを抱えていませんか?

ライター歴約年、新聞社や大手出版社からもお仕事をいただいている私は、数多くの質問をいただいています。

そこで今回は、初心者が抱きやすい疑問である「SNS募集案件のアプローチ法」について、ライター目線で解説してみます。

■SNS募集案件に応募しようと思ったときにすべきこと

本日、こういったツイートをしました。

わりと反応があり、共感した人も多かったようです。
再度、下記にまとめます。

・「詳細教えてください」だけ返信することはタブーではない
・最初からポートフォリオを提出する必要はない
・詳細を提示できないブラック案件(アカウント)もある

このあたりがポイントになります。

■「詳細教えてください」だけ返信することはタブーではない

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案件の詳細を知ろうとするのは、フリーランスとして当たり前のことです。

そもそも詳細がわからなければ適切な提案をすることができませんし、詳細を知った後に「やっぱりできません」というようなことになってしまっては、本末転倒になってしまうからです。

つまり、募集の段階で詳細が開示されていないのであれば、教えてもらおうというスタンスは、全く間違っていません。

✔︎聞き方のポイントは3だけ
しかしながら、「詳細教えてくださいって言われても、何が知りたいのか分からない」とか「どのように伝えたらいいのか分からない」という担当者も中にはいます。

こうした行き違いから、せっかくの案件を逃してしまっては元も子もありません。

そこで、質問する際には、以下の3つのポイントを抑えて聞くことをお勧めしています。

①文字単価と文字数
文字単価と文字数は報酬に直接関係してくることですので、事前の確認が必要です。

・文字単価が0.5円で3000文字の場合
0.5×3000=1500円
・文字単価が3円で3000文字の場合
3×3000=9000円

同じ文字数を書いたとしても、文字単価によって受け取れる報酬は大きく変わってきます。

ちなみに、「0.5円〜」のように返信された場合、基本的には「0.5円スタート」だと考えておきましょう。

クライアントによっては、「実績に応じて応相談」とか「記事数に応じて単価アップ」などの説明がある場合もあると思います。しかし、初めて仕事をする場合、基本的には「テストライティング」をお願いされることになるかと思います。

テストライティングとは、その名の通り「採用試験」のようなもので、まずは1〜数本を、最低の文字単価で書いてもらってから、クライアント側が精査するというものです。

「0.5円〜」と書いてあったから期待していたのに……という声も聞きますが、クライアント側が間違った説明をしているわけではありません。
つまり、このような募集の場合は、「文字単価が0.5円でもいい」と思っている人が向いている案件だと言えます。

②納期
納期を守るのは、フリーランスとして仕事を請ける上で絶対条件になります。
媒体の中には、発売日や公開日などが決まっている場合も多く、穴を開けることは許されないからです。

募集にエントリーする前に、余裕を持ってスケジューリングができるかどうか、事前に納期を確認し、自分で精査することも大切です。

特に、エンタメ系や時事ネタを扱うような媒体では、リリース後、数時間以内に記事を公開しなければならないというものも普通にあります。

納期を過ぎてしまったら信用と仕事を失う可能性がありますので、必ず事前に確認するようにしましょう。


③契約書作成の有無
これはフリーランス初心者が陥りやすいところなのですが、契約書を作成していなかったがために、「報酬が未払いになってしまった」というのはよくあることです。

つまり、契約書がなければ(口約束だけ)、ぶっちゃけクライアントにバックれられるリスクがあるということです。

クラウドソーシングサービスでは契約書作成などの面倒な手続きがありませんので、「契約書はなくてもいい」と誤解してしまっている人が少なくありません

それを承知の上で、最初からバックれるつもりで仕事を依頼してくるクライアントもいるので用心しましょう。
(だから、クラウドソーシングではなく、SNSで募集をしている可能性もあります)

ちなみに、私自身も、過去に1回だけ、未払いを経験したことがあります。

募集していた企業は、大手求人広告でも募集を出しているような企業でした。「詳細はLINEにてご案内します」とライターのグループLINEを作成され、契約書が作成されることもないまま、あれよあれよと仕事が進んでいってしまったのです。

もちろん、途中で断ることもできましたが、「大手求人広告でも募集を出しているような企業」とか「他のライターもいるから大丈夫」と思って、そのまま仕事を進めてしまったのは私の落ち度です。

結果、「サイトの立ち上げに想像以上の時間がかかっています」と言われたまま、約半年間放置。
その後、アカウントが消去されているわけではありませんが、何度請求しても「サイトの立ち上げ中」を理由に支払いを断られ、そのまま未回収になっています。

幸いにもそこまで大きな額ではなかったので「勉強代」として受け止めています。

しかし、私の記事をご覧いただいている方には同じような思いをして欲しくはないので、念のため、注意喚起させていただきます。


これらの項目は、決して少ないとは言えません。また、「こんなに質問したら、クライアントに嫌がられるかもしれない」と思った人もいると思います。

しかし、できない仕事を請け負ってしまっても、クライアントに騙されてしまっても、どちらも報酬を得ることはできません。

信頼できるクライアントであれば、これらの質問にはきちんと答えてくれます。
逆に考えれば、こうした質問に答えられない時点で、ブラックな可能性が高いということでもあります。

自分自身を守るためにも、臆さず質問することをお勧めします。

■最初からポートフォリオを提出する必要はない

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質問の具体的な内容を説明してきましたが、クライアントの中には、「詳細教えてください」の前にポートフォリオを提出するのが当たり前だと思っている人もいるようです

しかし、そもそもどのような案件かも分からないのに、適切なポートフォリオを提出することができるでしょうか?

文章には、必要な「要素」や「型」というものがあります。
例えば、「WEBメディア系はSEOを意識する」とか「新聞などではできるだけ少ない文字数で事実のみを伝える」などです。

これらは書き方が全然違うため、WEBメディア系に新聞社案件のポートフォリオを提出したところで(逆もまたしかり)、判断材料にならない・してもらえない可能性が高いと言えます。

こうした無駄やミスを防ぐためにも、何の情報もない時点で、手探のままポートフォリオを提出することはお勧めできません。

一方で、ご自身のポートフォリオをまとめたサイトやブログを持っているという方は、この限りではありません。

ポートフォリオをまとめたサイトやブログは名刺代わりになりますので、積極的に使っていくことをお勧めします。

■詳細を提示できないブラック案件(アカウント)もある

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これは、先のツイートでも触れていますが、実際に話を聞いてみると、「市場の平均価格を大きく下回る文字単価」だったり、「案件を紹介する際に手数料の支払いを求められる」といったりこともあります。

つまり、詳細を提示できない時点で、ブラック案件(アカウント)である可能性が高いと言うことです。

これらは、初心者だった私が、実際に体験したことです。

・市場の平均価格を大きく下回る文字単価
文字単価とは、基本的に書いた文字に対する対価ですので、それ以外のことは含まれないのが前提です。
しかし、中には、「WordPressに入稿するまでが仕事」とか「最低5枚以上画像を選定して挿入すること」などと、「文字単価にそれ以外の作業を含んでいる」と言うクライアントもいるので注意が必要です。

つまり、これらの手間や時間を計算すれば、市場の平均価格を大きく下回る文字単価ということです。
応募する段階から入稿フローなどまで確認する必要はありませんが、実際に仕事を受注する前には確認しておくことをお勧めします。

・案件を紹介する際に手数料の支払いを求められる
SNSでフリーランスを募集しているのは、発注元だけとは限りません。中には、仲介業者もいるので注意が必要です。
事実、仕事の詳細を聞くうちに、「ウチが紹介する際は手数料をいただきます」と話がすり代わり、驚いたことを覚えています。
「クラウドソーシングサービスのようなものだと思って安心してください」と言われましたが、安心できるわけもなく、「それなら、安心・安全な老舗クラウドソーシングサービスを使います」と考えるのが当然でしょう。

これらのように、ちょっとでも「怪しいな」とか「違和感がある」と思ったクライアントとは仕事をしないのが無難です。
クライアントは、星の数ほどいます。

相性の良いクライアントと信頼を積み上げ、継続して仕事を発注してもらった方が割は良くなります。
妥協せずに、自分にあったクライアントを探しましょう。

■美味い話には裏があると思って

これは、SNSの募集案件に限ったことではありませんが、「美味い話には裏がある」ものです。

WEB上で完結できる仕事(ライティングやプログラミングなど)は参入障壁が低いと言われていますが、仕事で収入を得るというのはそう簡単なことではありません。

失敗も経験にはなりますが、失敗は痛みが伴います。

私の今までの経験が、
少しでも参考になれば幸いです。

というわけで、今回は以上となります。

では、また!
ナマステ!

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