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資産形成のため長期投資しても、資産ができる頃には高齢者な件。本当にそれでいいの?

 
1.経済は持続するが、人間はすぐに老いて死ぬ

  
長期投資で満足いく結果が出そうな時、あなたは一体、何歳ですか?
 
オルカン、S&P500、その他インデックス投資、iDeCo、積立NISA、投資信託。
これら長期投資が流行っている。
 
「資産形成したい」
「経済的な自由が欲しい」
「不労所得を得たい」
「将来の不安をなくしたい」 
 
理由は様々だろう。
 
歴史上、経済は基本的に超長期的には成長し続けていくものなので、長期投資の有効性は否定しようがない。
 
実際、50年後、100年後、150年後、上がり下がりはあれど経済は99%今より発展しているだろう。

でも、人間はそんなに長い間生きられない。
 
元気な時に限ればほんの数十年だ。  

もう一度聞く。

長期投資で満足いく結果が出そうな時、あなたは一体、何歳ですか? 

 

2.不確実な将来の1億円のために、人生の若い期間を切り売りしたいか? 

 
 
例えば25歳の人が、1億円の資産を目指して長期投資するとしよう。
 
これを達成するには、

毎月10万円の積立投資を
25歳~65歳までの40年間行い
年間利回り3.5%で運用し続ければいい


すると65歳で約1億500万円の資産ができる計算になる。

(実際に自分の年齢や積立可能額、資産目標等を考えながら、このようなシミュレーションをしてみたことがあるかもしれない)

しかし、これには大きく2つ問題がある。


①まず、結果の保証がないこと


長期投資では必ずお金が増えるという風に語られがちだが、そんなことはない。
 
このようなシミュレーションは"うまくいけば”という想定にすぎない。
 
ちょうど数十年後が長期的な経済低迷期かもしれない。
 
積立している商品が値下がりしているかもしれない。

上記のような想定利回り3.5%を長期的安定的に出し続ける金融商品もほとんどない。

途中で大きな金額が必要になり一部引き出すかもしれない。

長い時間軸だからこそ起こりうるリスクはたくさんある。

もちろん、上振れる可能性もあるのは確かだ。複利効果と値上がり益の両方を得られることもある。
しかし、長期投資特有のリスクがあることも覚えておいてほしい。

 

そして、もう1つの大問題は 

②資産ができる頃には、もう65歳だということ

 
長期投資は、当然結果が出るまで長い時間がかかる。
結果が出る事にはもう高齢者だ。  
 
高齢なのが悪いと言っているのではない。
その年代の良さもある。
ただ、若い期間の貴重さをもっと考えた方が良いという事が言いたい。
 
若い頃からの40年間、毎月10万円分の我慢や努力を強いられ続け、それでようやく65歳での1億円の資産ができる。
それも、うまくいけばの話。

65歳時点での不確実な資産のために、若い時期のお金と労力と時間を捧げ続ける。 
投資資金のためにお金を使わず、お金で買える貴重な経験も後回しにし続ける。
 
本当にそれで良いのだろうか?
 

それで良いという人は、それでいい。
あくまで老後のための安心として無理なく積み立てているなら、それもいい。
 
しかし、収入増加や、早い段階での資産構築や経済的自由、配当収入構築などを望んでいる場合、ちょっと考えた方がいいだろう。


 

3.人生やお金の面で、あなたが本当に望むものは何か?

 
あなたの本当に望むものを明確にしてほしい。

出来るだけ若い時に資産や稼ぎが欲しいのか。
 
早期に経済的なリタイアを達成したいのか。

金銭的自由によって、生活の選択肢を広げたいのか。
 
それとも今をひたすら我慢して、高齢になってからのそこそこの資産を築きたいのか。
 
本音で考えてみてほしい。本音で。
 

もし早いうちに結果が欲しいなら、一定のリスクを取ってチャレンジをするべきだと思う。 


リスクを限定したうえでチャレンジすれば、なんてことない。 
 

 

4.お金は単なるツール。割りばしみたいなもの

 
決して忘れてはいけないことは、お金は単なるツールだということ。 

そういう意味では、割りばしと大して変わらない。 
 
割りばしとちょっと違うところは、お金の方が用途がたくさんあるというに過ぎない。

お金は何かをするための手段であって、目的ではない。
 
単なるツールを得るために、若い期間を犠牲にし、長すぎる時間、大きすぎる労力を捧げるべきではないと思う。 
 

 

5.望むものがあるのなら、チャレンジしよう 

 

長期投資しているなら、選択肢の1つとして、無理のない範囲でやればいいと思う。 
積立などの長期投資そのものを否定しているワケではない。 

ただ同時に、もし早期に資産と稼ぎを得たいという思いがあるのなら、その欲求とも素直に向き合うべきだと思う。

 
そして、チャレンジすることだ。 

お金を稼いだり資産を得るための方法(合法的で道徳にも反しない)を考えて、それをただ実行する。 
 
成功の保証はもちろんない。

資本主義の仕組み上、上手くいく人間の方が少数派なのも当たり前だ。

 
 
それでも人生の数年間を、必死に結果を出せるよう精進してみる。
 
結果が出ればOK。結果がでなくてもそれはそれ。

死ぬ間際に振り返っても後悔しないというくらい、やり切ってみる。 
 
そんなタイミングが、人生には必要だと思う。

  
もちろん私も、そうしてきた。
 
 

どうも最近の長期投資ブームが、逆に人々の人生を縛って幸福度を下げているような気さえしたので、この記事を書いてみた。
 
皆がもっと、自由自在に生きれますように。
 
 




 
 
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