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ケーキあげよう

■2023年(両親81歳)

11/3 続き(1)

続いて15:30頃、母の入院先へ面会に行く。

週末は面会不可のため、1週間ぶりの再会。

ちょうどリハビリで外に出ているとのことで、談話室で待つよう言われる。

歩いているなら何より!

しばらくしてリハビリを終えた母が車いす姿で連れられて来る。

腰ベルトが付いていて、車いすから自力で立ち上がれないようになっている。

顎にマスクがかかっている。

この一週間で顔のむくみも取れ、かなりスッキリとした表情。

目にも輝きがある。

母 「二人ぐらい、前のパン屋さんに…」

尚子「パン屋さん行ったの?」

母 「うん。」

尚子「そう! 良かったね!」

母 「うん。何とかなったよ。」

尚子「それは良かった良かった! 今日いい天気だから。」

母 「あぁ、本当? 良かったねぇ。じゃあまた何とか、今日来るかなぁ。来てくれるといいねぇ。」

尚子「どこも痛いとこない?」

母 「他にはない。大丈夫。」

尚子「お父さん、日曜日81歳になるよ。」

母 「(遠くを眺めながら)ふぅん。」

尚子「お母さん何あげるの?」

母 「ちゃんとしたケーキと…、ケーキあげよう。」

尚子「ケーキ作る?」

母 「ここじゃ作れないでしょう。」

尚子「うん。おうち帰ったら作ろうか?」

母 「ねぇ。作ってもいいけど、ここじゃダメだもんね。」

尚子「お父さん甘いの好きだもんね。」

母 「そうそう。」

尚子「喜ぶね。」

母 「うん。」

尚子「じゃあお祝いしよう!」

母 「うん。そうだね。」

会話も通じる。

母は目をきょろきょろと動かし、色々なところを見ながら受け答えしてくれた。

だいぶ調子が良さそうだ。

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