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歌詞

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2022年5月の記事一覧

青一面

青一面

朝になったのね
すやすやと眠って
心地よく起きたら
空が青くなっていたの

ままにうそついたぶんだけ
おとなになるんだわ

鮮やかな青
目の前のすべてが青く酔う
何もかも捨てて
来てよかったわと
美しい空気に息を吐く

たどり着いたのね
すやすやと眠って
揺り起こされたなら
外はからり晴れていたの

ままにおこられたぶんだけ
しあわせになるんだわ

鮮やかな青
目の前のすべて青く沁みる
何もかも捨

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子ども

子ども

子どものとき 眺めた
じーっと眺めた道端の花
今見るとちっぽけで
どうでもいい日常

どうやって忘れたんだろう
どうやって思い出すんだろう

缶珈琲の転がる部屋
焦げたよな香り吸い込んで
あなたは目を瞑った
わたしは目を開けた
燦々と照るだるい朝に
焦げたよな香り広がって
あなたは語りかけた
わたしに語りかけた

子どものとき 知ってた
よおーく知ってたあたたかい腕
血管が浮き出たり
細くもろくな

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三日月

三日月

空を見上げたら
綺麗な三日月
あなたに嘘ついてここにいるのに
あなたに会いたくなったわ

綺麗だねって打ったときの
あなたの顔を想像して
あたしに会いたくなったかしら
なんて馬鹿みたいね

星のない空に浮かぶ月
人恋し夜に浮かぶ笑み
うまく言えない恋心を
そっと 闇に溶かす

細く細く削られた
あなたの優しさを
信じるだけの光は
あたしにあるかしら

星のない空に光る月
人恋し夜 光る涙
素直にな

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