見出し画像

「長所>短所」 3年後藤直樹

平素よりお世話になっております。理工学部化学・生命系学科化学応用EPの後藤直樹と申します。今回は最近考えたことについて書いていこうと思います。


突然ですが、自主練習ではあなたはどんなメニューをしますか?サッカーにおいては、シュート、パス、1対1など挙げればキリがありませんが、どのメニューでも共通点として「苦手を克服しよう」と考えている人が多いのではないのでしょうか。かくいう私もその日の練習や直前の試合で上手くいかなかったプレーを練習していました。しかしここ最近、「自分の強みを伸ばそう」というような意識に変えたほうが良いと思うようになりました。強み、言い換えるならば長所を伸ばすことは、取り組むことが容易で、効果も出やすく、またやっていて楽しいでしょう。また突き詰めていけば自信にも繋がります。

長所を伸ばすことと楽しいことの関係性は、経験論ではなくきちんとした科学的根拠が存在します。これには、好奇心や、やりたいという心理状況を生み出すドーパミンというホルモンがポイントとなってきます。脳の前頭前野にこのドーパミンが作用すると集中力が高まりますが、これが続くと楽しみ続けるという、所謂フローの状態となります。それに対してドーパミンを抑制するGABAというホルモンが出るため、通常フローはあまり続きません。しかし楽しい、気持ち良いと感じているときには、GABAを抑制する効果のあるエンドルフィンと呼ばれる快楽物質が分必されます。すると脳はドーパミンを更に出しやすい状態となるため、楽しいと感じ続けていることでフロー状態の維持が可能となります。以上のように、楽しいことと長時間の集中、そして結果として現れる長所のさらなる向上は密接に結びついています。

また苦手の克服ばかりを行っていても、努力してようやく人並みな技術を身に着けられるにすぎません。この道は難しく、時間もかかり、またあまり楽しくもないと思います。しかしながら、苦手の克服は不要であると言っているわけではありません。それは最低限度の技術は求められるからです。ではどうすればよいのか、答えとしては2つあります。まずは苦手な物事を楽しがることです。心の底から楽しむことができなくとも、楽しもうとし続けることにより、楽しめるように脳は成長していきます。次は苦手な物事を行った先に報酬(楽しい)を用意することです。先の段落では強みを行うこと自体が報酬でしたが、これは苦手なことの実行が報酬に繋がっています。


さて、ここで強みを伸ばすことのメリットについて述べたいと思います。そもそもサッカーは団体スポーツなので、試合に出るには他人との競争を制する必要があります。自分が監督になったつもりで試合のメンバーを考えてみて下さい。特に途中出場の選手には、流れを維持する、引き寄せるという役割を与えるでしょう。パス一本で得点を演出する選手、ピンチの場面で体を張る選手、苦しい時に声でチームを鼓舞して雰囲気を盛り上げる選手など、少なくとも自分はそういった特徴を持つ選手を選ぶと思います。やはり重要になってくるのは長所です。故に、自分の強みを伸ばすことをこれからの練習に限らず、多方面で活用していきたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。今後共横浜国立大学体育会サッカー部の応援をよろしくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?