#7📷 X-E4 その1 FUJIFILM
カメラは持ち出さなければ写真が撮れない。全くもって当たり前の事なのだが、新しいカメラを選ぶ際に持ち出し易さをカタログやスペックで理解する事は物凄く難しいと思う。
縦横幅が何センチ、重さが何グラム。それらを数値で見たとて、実際手に取り持たなくては持ち出し易さというパラメータはわからないのである。
じゃあ、持ち出し易さに特化した記事を書く事に意味は無いんじゃないかな、と思わなくもないのだが、このカメラの一番の強みは持ち出したくなるカメラというところだと思っているので、今回もダラダラと書いていこうと思う。
X-E4の簡単なスペック
以前紹介したX-PRO3と同じ第4世代のセンサーを有している2610万画素、APS-Cセンサーのミラーレス一眼カメラである。ファインダーはEVFしか付いていないが、レンジファインダー機のような場所に付いている為、レンジファインダースタイルのカメラとも言えるかもしれない。
基本的にはPRO3と写りは変わらないと思うが、フィルムシミュレーションで言えばエテルナブリーチバイパスが追加されていたと思う。
X-Eシリーズだと、スローモーション動画の撮影が出来る唯一のカメラである。
X-E3が2017年発売で、X-E4は2021年の発売となり期間が空いた分性能はかなり上がっていると言っていい。
エントリー機と思われがちだが、実は玄人向けなのかもしれないカメラである。
X-E4の特徴
X-Eシリーズは、Xシリーズの中でも小型軽量を担う商品ラインナップとなっている。
そのX-Eシリーズ4台目となるこのカメラだけれど、1番大きな特徴は、フォーカス選択レバーを廃止し、フルフラットになった外観と、チルト液晶が付いた事だと思う。
leica qにデザインが似てる?ような事もありデザインで大きく評価されていたと思う。
それに加えて、シャッタースピードダイヤルにPモードが追加されており、富士フイルムとしては珍しい操作系となっている。
(というか、富士フイルムさんは操作系がカメラ毎に結構バラバラな気がする)
写りの面でも、人気のフィルムシミュレーションである「クラシックネガ」がある事で他のX-Eシリーズよりも人気が高いと思う。
X-S10という万能なエントリー機とほぼ同時期に発売した事により、コンパクトデザインに重きを置いたカメラとなっている。
詳しくは開発者インタビューの動画があるので是非見てみて欲しい。
開発者のインタビュー動画は個人的にはかなり面白いので、出来れば全てのカメラに対して作って欲しいと思う。たぶん凄い我儘だとは思うけど。
X-E3からの変更点
細かいところはキリがないので大きな部分のみをピックアップしてみよう。
ちなみに重さで言うとX-E4の方がだいたい30gほど重くなっていて、315g程になっているらしい。
(実際測ったわけではなく、ネットで調べました)
①フルフラットなデザイン。
leica qシリーズを思わせるフルフラットなデザインになっており、以前の機種にはあった前面のグリップが無くなっている。
グリップが無くなった事でホールド性が下がっているか、リアコマンドダイヤルを廃止して指を置くスペースに当てている。
フォーカスレバーの切り替えスイッチも廃止されていて見た目はスッキリしている。
②チルト式のタッチパネル。
自撮りも可能なチルト液晶で、その上タッチパネルになっている。これにより、背面にあるボタンの数をかなり減らす事に成功している。
液晶のチルト時には、アイセンサーが反応する事で画面が反転するようになっている。
③フィルムシミュレーションがX-E3より多い。
後継機なので当然だが、X-E3から比べると下記の通りのフィルムシミュレーションが追加となっている。
「エテルナ」
「エテルナブリーチバイパス」
「クラシックネガ」
また、画質のパラメータとして、カラークロームエフェクト、カラークロームブルー、明瞭度、トーンカーブの調整などができるようになっている。
④シャッタースピードダイヤルにP(プログラムオート)が追加された。
X-E3まではダイヤルオペレーションで、絞り、シャッタースピード、iso感度の設定を行っていた。
しかし、X-E4ではプログラムオートの導入により設定の事を考えずに撮影に集中出来るようになっている。プログラムオートの時には露出補正ダイヤルで、明るさ調整をすれば特に操作しなくても、シャッターを切る事ができる。
⑤USB-Cにて充電が可能になっている。
普通に便利でありがたい。
バッテリーを取り外す事がほぼ無くなってしまった。
良いところ
①デザインが良くコンパクト
パンケーキレンズと組み合わせると、何処にでも持ち出したくなるし、常に持ち歩きたくなる。
Voigtlanderのレンズと組み合わせると、レンズの厚み的にコンパクトでは無くなるが、それでも持ち出しやすいサイズであり、デザインが物凄く良い。
②コンパクトなのに写りがいい
第4世代のカメラであれば写りは同じなので、特別良い訳ではないのだが、持ち出しやすさに対する写りのコストパフォーマンスはかなり良い。
悪いところ
①ファンクションボタンが少ない
フルフラットデザインの為、ファンクションボタンが少なく、タッチパネルのタッチファンクションなどで補う必要がある。
ただ、私のように機能をあまり使わない人にはそこまでデメリットでは無い。
②チルト液晶使用時の画面反転が誤作動する。
チルト液晶は、自撮りができるようになっているのだが、アイセンサーの反応が良過ぎるようだ。
意図していないタイミングで反転動作が入る時がある。
私はチルト自体をそこまでしないのであまり気にしてはいないが、チルトして撮影をする人は要注意。
写真
まとめ
一言で言うなれば、コンパクトでデザインが良く写りもいいので常に持ち歩きたくなるカメラという事になる。このカメラを持った人は大体がそうなんじゃないかな。
(コンデジより大きいが、デザインとして持ち歩きたくなる、持ち歩きたい部分が多少のコンパクトさに許容をもたらしている)
ただし、中古でしか手に入れられないのと値段が高騰している為、少し損した気分になる事が人によっては納得がいかないかもしれない。
私の使い方
よくあるカメラの設定的なものである。
特に読まなくても大丈夫で、私自身メモ用の項目である。
淡々と説明してきたが、このX-E4は発売当時10万円以下で購入出来るカメラで、コストパフォーマンスは最高のカメラだと言える。
人気が物凄く高い事と供給不足が重なった事が原因なのか、1年半程で廃盤になってしまったのが非常に残念なカメラである。
今現在でもスペックに不足はないし(と私は思っている)新品があればバンバン売れるカメラなんじゃ無いかと思う。
X-E5がデザイン面でどのようなカメラになるか次第によっては(グリップを付けてフルフラットでは無くなるのであれば)X-E4はその生産数の少なさとデザイン性の高さから希少価値が上がり中古でも手を出せない様になるのではないかと思う。
既に中古品の値上がりが酷くて、お勧めしたいのにお勧めしにくいカメラの内のひとつである。
とは言え、私はFUJIFILMアンチでは無いので、私達の知らないやむ得ない事情があるのだと思って深くは考えないようにしている。
思うところは人それぞれあるかもしれないが、これからのFUJIFILMに期待したいと思う。
もし購入を検討している人が居るのであれば、シルバーのボディもあるので、どちらを買うかしっかりと見てから決めるといい。
やはり私は黒色のカメラが好きなので、と買ったもののシルバーもなかなか良いと最近思っている。
もちろん買い換えたりはしないので思うだけに留めてはいるけれど。
今回も読んで頂きありがとうございました。
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