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刺さるエッセイを書くために考えたいこと

あっという間に12月ですね。
そういえば去年の今頃はGREでいいスコアが出せず、これは今年出願できないなと絶望し、結局GREがいらないことが発覚したため、慌ててエッセイを仕上げていたなと思い出していました。
Ph.Dの方はおそらくもう出願を終えていると思うのですが、もしこれから出願の方がいて煮詰まっている方がいれば、ちょっとでも参考になればと思い、Statement of Purposeについて書いてみたいと思います。

まず、ライティングに自信がない方は多少お金をかけてもエッセイカウンセラーなど誰かに見ていただくことをお勧めします。
私は、同じTeachers Collegeを卒業されたTomさんに依頼しました。本当に参考になるアドバイスをたくさんいただいたので、ぜひご連絡してみてください。


そもそもStatement of Purposeとは?

志望動機書です。
簡単にいうと、自分はこういう人間で、これに興味があって、このプログラムを志望しました。というストーリーを書くエッセイです。
以前、英語のスコアにこだわるよりもエッセイが大事という記事を書きました。TOEFL満点だろうが、プログラムと志望動機が合わなければ落ちますのでエッセイは慎重にこだわって書いたほうがいいと思います。


書く前にやったほうがいいこと

① 志望校のエッセイのテーマと書式を確認する。
ホームページに載っていなければ、アドミッションにメールして確認してください。書式というのは例えば、「12pt, Times New Roman, Double-spaced」などです。指定と違う書式で出して受かった方もいたので、これだけで落とされることはないと思いますが、不安要素を減らすためにも確認してもいいかなと思います。
エッセイのテーマが指定されているのであればそれに沿った内容は絶対含めたほうがいいです。Teachers Collegeの場合、"Why you? Why now? Why TC?"でした。実際TCに来てレポート課題がたくさん出るのですが、「指示されたことに沿って書く」はいい成績を取るための大前提中の大前提だということを痛感しました。日本の大学のレポート課題はアメリカに比べると結構自由に書かせてもらえるように思いますので、その感覚では書かないほうがいいです。
クラスメイトと初めてレポート課題をやった時にびっくりしたのは、与えられた課題の文章を隅から隅まで徹底的に確認して、ちょっとでも曖昧なところがあったら教授に確認してそれからやっと書き始める、ということです。
エッセイカウンセラーのTomにも初めに聞かれたことは、この書式とテーマでした。まずは、自分が勝手に思いこんで好きなことを書き散らしてないか、今一度確認してみてください。

② 志望するプログラムのことをよく調べる。
自分がやりたいことは本当にそこで叶いますか?
なぜそう思いますか?
具体的にどんな授業を受講したいですか?
そのプログラムにしかないことはなんですか?
それは自分の動機とフィットしますか?

Statement of Purposeのクオリティに関係なく、
自分の選択に自信を持つためにも考えたほうがいいですよね。
これらの内容をエッセイに組み込むと具体的でいいと思います。


具体性を追求する

① たくさんエピソードを書き出す。
なんなら自分の生い立ちから現時点までの歴史を書き出す。
「自己紹介」のパートで特に役に立ちます。
学校側は出願者のことなど一切知らないので、こういう人なんだろうなと想像できるような内容が必要です。
最終的には必要なエピソードにだけ絞り込みはしますが、初めは思いつく限り色んな自分に関するエピソードを列挙してみるのがいいと思います。
どんな価値観で人生の選択をしてきたのか。どうして今留学を選ぼうとしているのか。就活の自己分析と一緒ですね。
その中で一番自分を表していると思うエピソードを初めの方にかっこよく持ってくると、印象に残るいいエッセイになると思います。


② 当たり前を疑ってみる。

エッセイカウンセラーのTomから何度も具体性が足りないと指摘を受け続け、ある時ふと気づいたのがこれでした。
ここを修正してから、エッセイがグッと合格に近づいたなと感じます。
この記事を読んでくださっている方はきっと留学を志していて、もっと勉強して社会のために貢献するんだ!という熱い気持ちをお持ちだと思います。
ただし、社会問題にばかり焦点を当てることはエッセイでは避けてください。
私の分野であれば、長時間労働、外国人差別、過労死、リーダーシップの欠如、セクハラパワハラ問題、などいろんな解決したいことがあると思いますが、そんなことはエッセイを読む側はわかってます。
それよりも、「なぜあなたがわざわざお金と時間をかけて今それを解決しなきゃいけないのか」という「あなた」の部分に焦点を当てるべきです。

日本人は集団文化だからなのかマクロな視点に行きがちです。
自分もドツボにはまっていたので、気持ちわかります。
仮の話ですが、たとえば「過労死する人の数が過去最高になってこのままではいけないので、このプログラムで人材マネジメントを学んでこの問題に取り組みたいです。」みたいなことを書きがちです。
でもその問題は、あなたとどういう関係がありますか?

なので、「日本でこんな問題が起きていて大変だから解決したい」ではなくて、「こんなことが私の人生で起きて、こう思ったので、私がなんとかしたいんです。」という感じです。うまく伝わっているといいのですが。
一般論を語るのではなく、世の中に星の数ほどある社会問題の中で、どうしてその問題にあなたが取り組みたいと思ったのか。
そんなストーリーの中にこそ、他の候補者にない個性が光ってくるのだと思います。


結局当たり前のことばかり書いた気がしますが、少しでも参考になっていれば幸いです。
初めての期末で大量の課題に溺れるという洗礼を浴びてツライと思う時もありますが、でも私は本当にアメリカに来てよかったと思ってます。
今年受験される方、あと少しです。がんばってくださいね。


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