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海外大学院目指すなら英語力より志望動機

留学を本格的に目指し始めた頃、果たしてどれくらい準備に時間がかかるものなのか、いつ何をすればいいのか、ということがなかなか掴めませんでした。また、仕事をしている社会人はそもそも両立できるのかということが不安かと思います。
自分の英語のレベルやどこの国に留学するのか、修士なのか博士なのか、GREやGMATが必要なのかなど、様々なパターンが存在するので今一体何をすべきかまとめてみたいと思います。

自分が体験したこと以外は正確な情報にならないので、この記事は下記のような方におすすめです。

・アメリカの大学院を目指している。
・(MBA以外の)修士または博士号の学位取得を留学の目的にしている。
・現在社会人で留学の情報収集をしている。
・留学準備を1年で完結させたいと考えている。
・留学エージェントを使わずに準備を進めたい。


アメリカ以外の大学院はそれぞれの経験者の方を参考にしてください。
語学留学や短期留学などを目指す方や、自分で英語のサイトを検索して情報収集する自信がないと言う方は留学エージェントなどを活用するのも良いと思います。
また、ある程度の英語力があれば1年あれば仕事と並行して準備は可能だと思いました。(TOEFLで80あたり?)英語力に自信のない方は、余裕をもって2年以上の準備期間を設けることをお勧めします。
ちなみに留学に必要なのはTOEICではなく、TOEFLもしくはIELTSです。
一度も受けたことがない方は、そのどちらかの勉強を始めてください。

<私の準備開始時の状況>
・2020年10月頃から留学を考え始める。当時はフルタイム都内勤務。
・2021年1月に留学準備のため退職しフリーランス転向。
・しかし実際に行動し始めたのは5月下旬頃。(遅っ)
・年齢:28歳→29歳なってすぐ退職
・英語スペック:英検1級、TOEIC 950、TOEFL 98 (2020年8月時点)
・日本で修士を1つ持っていたのでPhD取得を検討。→ 8月中旬にコロンビア修士を第一志望に決める。

以上のことから、まず結論をいうと絶対に私と同じスケジュールで動かないことをお勧めします。TOEFLで98だったので100まであと2点じゃん、と余裕かましていたら結局100越えるのに半年近くかかったので、くれぐれも舐めないようにしたいところです。奨学金の申請スケジュールも考えたら5月下旬開始では遅すぎます。またTOEFL受験に関してや仕事との両立については別の記事で書きますが、はっきり言えるのは「絶対仕事をやめてはいけない。」


それでは、今振り返ったら絶対このスケジュールがいい!ということを書いていきたいと思いますので、これから準備される方の参考になれば幸いです。(私が参考にさせていただいたリソースも最後に載せます。)

⒈ 志望校選び

人によって何を基準に志望校を選ぶかは違ってくると思います。
もともとMBAに行くと決めている方は、行きたい学校もある程度心の中にありそうなので何人かOBGにアタックした後は、早めにエッセイに向けた志望動機の深堀りを始めてしまうのが良いかと思います。
海外行きたいけど何勉強しようかなー?これに興味あるけどなんていう分野で勉強できるのかなー?という私のようなのんびりさんは、春のあいだには少なくとも志望分野とそれが学べる学校をいくつかピックアップしておきましょう。

2. エッセイ

何に一番後悔しているかといえば、間違いなくエッセイを後回しにしてしまったことです。私は完璧なエッセイが完成したのはコロンビア出願締切の前日でした。しかし、奨学金の出願にもエッセイが必要です!奨学金を勝ち取りにいくならその段階でいいエッセイがあったほうが勝率は高いはずです。私は出願前に申請した奨学金にはすべて落ちてしまいました。自分なりにはいいエッセイを書いたつもりでしたが、実際出願の時に出したものと比べたら全然足りない内容でした。夏までには勝負できるエッセイを仕上げておくと絶対に後のプロセスがすごく楽です。
春には志望校選びと合わせて、「なぜ今なのか」「なぜその分野なのか」「なぜ自分がそれをやらなければいけないのか」など、ストーリーを組み立て始めましょう。

3. 研究計画書

奨学金出願するにあたってかなり苦労したのがこの「研究計画書」です。フルブライトや伊藤国際など研究計画書を提出させる奨学金がたくさんあります。修士であれば、本出願には(学校によりますが)必要ありませんので奨学金を得たいなら余分に準備して持っておかなければなりません。
Ph.D出願予定の方はおそらく教授との事前コンタクトと研究計画書、そして過去の成績(アカデミックな実績)が成功の肝になるのではと思います。

4. 奨学金

この記事は社会人向けとしておりますので、はっきり申し上げます。
社会人が出せる奨学金はそんなにたくさんありません!特に30歳を越えられた方は絶望的に少ないと思ってください。年齢制限のある奨学金は思っているより多いです。明示してなくても若ければ若いほど有利です。
特に修士号目的で下記に当てはまる方はどうしても不利になってしまいますので、奨学金を当てにしすぎずに私費での留学も視野に入れてダメ元で全力で戦ってください。

・留学時に30歳を超える方(修士で35歳、博士で40歳を超える方)
・過去の海外経験が豊富な方(留学したことがある、海外に住んでいた)
・すでに同レベルの学位を持っている。(2個目の修士号など)
・出願時に大学等の機関に在籍していない。(つまり社会人)

逆に30歳を越えていても、
・アカデミックな実績や何かで賞を取ったことがあるなど人と違う強いアピールポイントを持っている。
・ファーストジェネレーション(両親や親戚が大学などの高等教育機関に行ったことがない)やあきらかに経済的に困窮している条件がある。

というような方はむしろチャンスがあると思います。
それでも私が血眼で探した範囲で社会人でも出せる奨学金を別記事にまとめる予定です。諦めずにチャレンジしてください。
そして以上の条件がありながらも、たくさんの優秀な先輩方が奨学金を得て海外に留学されていますので、ぜひそちらも参考にしてください。

5. 推薦状

推薦状は奨学金の申請と本出願の両方で必要です。だいたい2名〜3名の推薦者が必要です。
A4一枚にレター形式で自由に書いてもらうパターンもあれば、奨学金側が用意した質問フォームに答えていただくパターンもあります。
なんにせよ推薦者にやってもらわなければいけないことがたくさんあるので、そもそもお願いがしづらいような関係性の方に無理に頼むと苦しくなると思います。いい推薦状にするためにも、自分のことをよく理解していて、自分の目標を応援してくれる人が前提で、なおかつアカデミック・ビジネス的にある程度社会的な地位のある方に依頼するのがベストです。
フルブライトの締め切りが7月末ですし、奨学金を視野に入れている方は6月頃には一度推薦者の方にコンタクトしたほうが良いと思います。

6. スコアメイク

さあ留学しよう!というときにまず頭に浮かぶのは、「英語勉強しなきゃ!」だと思うのです。私もそうでした。
仕事の忙しさを理由に「TOEFLで○点とれたら出願準備するかな〜」とか思っているうちは、結局いつまで経っても始められませんし、そもそもスコアメイクよりもエッセイのほうが大事。
もう一度言います。スコアメイクよりもエッセイが大事です。
これは過去にTCに留学されてお話を聞かせていただいた先輩も仰っていましたし、自分も受験してみてそう思います。
一部のトップMBAなどではそもそも競争が激しいので、おそらく110くらいまでは届かないといけないのかもしれません。
しかし、そうでなければだいたいコロンビアのような学校でも、TOEFLで100越えられればとりあえず勉強に支障はないとしてOKのようです。
私はTOEFLを104で出しました。きっと110越えていてもエッセイがプログラムとフィットしていなければ落ちます。
とにかくTOEFLなら100、IELTSなら7.0を目指してそれ以降はすぐエッセイを仕上げることに注力すべきと思います。

注:GRE&GMATのスコアメイクについて

私は何度もTCのホームページを確認し、「2021年は免除」と書いてあるのをみた上でじゃあ今年はGREが必要なのかと思い受験しましたが、結局GREは必要なかったことが後で判明しました。情報が古かったようです。
最近はコロナの影響なのかGRE/GMATが必要ないプログラムが増えています!これらの勉強も相当お金と時間を使いますので、何のスコアがどれくらい必要なのかを、春くらいには計画を立て始めましょう。
そして念には念を入れて、志望校のアドミッションオフィスに確認することを強くお勧めします!


<私が参考にさせていただいたリソース>


とにかく早め早めに余裕を持って準備すること。
1年で合格まで持っていくなら夏からでは遅いので、いま、すぐ、もう動き始めましょう。

これから挑戦するみなさまを応援しております。

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