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69才の奇跡の人

新卒で外資系の会社に入社して以来、45年間同じ仕事を続けている
「奇跡の人」がいます。

私の同期入社でR君(男子)といいます。
入社当時は「こんな会社一年以内に辞めてやる!」とみんなにも、上司にも、なんと人事部にも豪語していました。

応募した理由がまた変わっています。道を歩いていたら、風が吹いていて足に新聞紙がからみついた。その新聞紙に会社の新卒募集があったので、応募しただけだと。




いまの新卒予定者が聞いたら、「なんといういいかげんな理由なの⁈」と
驚くことでしょうね。

1979年の話なので、第二次オイルショックがあったり、日経平均などまだ6000円前後。バブル前でしたけど就職がそれほど楽な時代ではなかったと
思います。

ソニーのウォークマンが登場したのもこの頃です。
新し物好きの人が、早速買い社内の皆んなに自慢していたのを記憶して
います。

R君の入社は若気の至りだったのか、自信過剰だったのか、それとも他に
やりたいことがあっての腰掛けのつもりの会社だったのかはわかりませんが、とにかく血気盛んな男でした。
「いつでも辞めてやる!」と。

当時、国鉄のストがあり、社員は近隣のホテルに泊まっても良いという
とがありました。
面白かったのは、ホテルの部屋で履いていたスリッパを翌日会社でも
履いて、会社の廊下を歩いて(闊歩)いました。
当然、上の人たちから注意はされていましたが、「すいません」といってまた履いて歩いていました。

今の人は考えられないことでしょう。実は私も一緒にやっていました。
恐れを知らない、たいした根性の新卒でした。

そんな彼は、45年間も同じ仕事を続けていたわけですが、当然というか
30年も経てば部門のトップになります。
ただ、大きなビジネスではなかったので、部門がファンドに買収され会社名や部門名が変わることがたびたびありました。

しかし、何が変わろうが彼自身はずっと同じ仕事(扱い製品も同じ)責任者だったわけで、部下たち共に同じ仕事を続け、結局45年もやることになったのです。
「一年で辞めてやる⁈」はどうしちゃったんでしょうね。

ここで、考えるのは、ジョブホッパーとはいわないまでも、何年かおきに
会社を変わって、キャリアアップしていくのがいいのか、一つの仕事を
極めるのがいいのかという人生の選択肢です。

因みに、R君はいま69才で、驚くことに「正社員」です。
年収はいまだに、1000万円を超えると先日聞きました。
生涯賃金を計算したら、かなり金額でしょうね。


さらに、彼はいま話題の港区○本木の分譲マンションに住んでいます。
元々はお金持ちではありませんが、頑張って買ったんでしょうね。

あと、もらったといっていますが、30年もののジャガーソブリン(全長6メータはあります)に乗っています。

世は転職ブームです。
同じ仕事を続けその道のプロになるのか、キャリアアップと称して会社を転々と変えるか。

さぁ、あなたはどうキャリアプランを考えますか?

ちなみに、私は2回転職をしていますが、転職してもほとんど年収は
アップしませんでした。

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