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コミュニケーション スキルを上げる方法、【こむずかしい理論は不要です】

 
コミュニケーション スキルを上げるにはいくつかの方法があります。
前回のコミニケーション原則10箇条その2続き、コミュニケーションを
上げる「たった5つの方法」を述べます。

よくコミュニケーションスキルの本などを読みますと、なんとか理論を
活用してとか、いろいろ理屈をこねています。
でもコミュニケーションスキルをあげるのは理屈でも、理論でもありません。実際にとにかくやってみることです。
 
コミュニケーションスキルを上げるには、これだけのスキルを持だけで、誰とでもコミュニケーションができることになります。



1)【枕】お客さんとの面談は、落語でいう「枕」を用意する。


お客さんと会う時は、落語で言えば「枕」のような話題を、とにかくたくさん作って メモをしたり、頭の中に叩き込んでおきましょう。
 
亡くなった立川談志の枕は、全体の話しの中の4分の1くらいはあったんじゃないでしょうか?それぐらい彼の枕は面白かったです。
枕からいきなり引き込まれます。まあ相当な準備をしていたのだと思いますが。一度聞いてみるといいですね。
 
話題は何でもいいのです。あなたが興味を持っていることでいいのです。
もし興味がなくても、他人と話すときにこれだけ話そうというのを5個ぐらい決めておきましょう。
 
例えば、今日の天気のはなし
「いやー、今日は寒いですね」とか
「今日は北から低気圧が来てるみたいですよ」とか
「北日本のほうは、今日は雪みたいですね」とか
「今年の夏は結構暑いようですよ」とか
「今年の冬は暖冬傾向があるって、今朝気象予報士が言ってました」
などいくつかのパターンを 用意しときましょう。
 
それで、返事をしてくれないお客さんはあまりいないのではないでしょうか。ついでに追加のパターンとして、
 
「なので今日は厚着をしてきました。ユニクロの極暖をきています」
「極暖いいですよ」
「なので、薄いワイシャツを着てきました」などと続けば良いのです。
盛り上がらなかったら、早速本題に入りましょう。
 
また、天気だけしか離さないと「この人は天気の事しか知らないのかなあ」ということになりますから、
 
・最近の売れている本(芥川賞、直木賞)
・売れてる電子ガジェットの事(折りたたみスマホなど)
・最近食べた 流行のスイーツの事
 
いろいろ引き出しとして持っておきましょう。
 

2)【アンテナ】アンテナを広げ好奇心を持つ。


入社当時、実は嫌いだった上司に「営業マンはとにかくキョロキョロしろ」と、 よく言われました。
 
何かへの気づき
何かいつものものとの違いはあるのか
あれは新しいな
 
など観察眼が大切だということです。
 
例えば、街を歩いていて・・・
 
・ブランドショップのショーウインドーを見て「どうしてこのデザインや色使い、配置なんだろう」
・本屋さんの本の並びを見て「どうしてこういう本の並べ方をしてるんだろう、なにか分類や法則があるんだろうか」
・「この建物の入り口はアーチになってるなぁ、なぜなんだろう」
・「この女性の着ている服は 上下の色合いが素敵だな」
・「色合いもそうだけど、色彩の法則から言うとどうなんだろう」
・「この街はなぜこんなに電信柱や電線が多いんだろう」
・「この2人の関係は一体どういう関係なんだろう」と人間観察したり
 
キョロキョロするといろいろと興味の湧くことが街にはたくさんあります。
アートの世界では「問いを立てる」という言い方になります。
 
いろいろなことに疑問を持ち、勝手に自分で解決策を考えたり、批判したり、自分の中で問いを立てると面白くなります。
でも、間違えても声は出さないようにしましょう。
 
この「アンテナを広げる」ことが、話のネタを作ることにもつながります。
どんどんキョロキョロしてみましょう。ぼーっと生きていてはいけません。
 

3)【聴く】相手の話は丹念に聴く。そして相槌を打つ。


相手の話をとにかく丹念に聴きましょう。
そして場面場面で相槌を打ちましょう。
 
相手の話しは、とにかく丹念にじっくりと聞くという姿勢が大切です。
相手から見て「この人は私の言うことを聞いてるんだろうか」と、思われたらいけません。そのためには・・・
 
・適当な感覚で相槌を打ったり
・「おっしゃる通りですね」
・「あー、それはわかります」
・「さすがですねぇ」
・「よくご存知で」などなど
 
とにかくあなたのことを聞いていますよ、という態度をとる事はコミュニケーションをする上でたいへん重要です。
 
以前、大阪の松下電器(今のパナソニック)の中央研究所を尋ねたときのことです。私が「P社の佐東と言いますが、開発の田中さんに1時のアポイントでお邪魔いたしました」と言いましたら、受け付けの女性は私の目を見ながら下に置いてあるメモに、私の会社名と名前を書いていました。
 
こういう受付の女性は滅多に見たことがありません。
人と目を合わせて話をしながら、下ではメモを書いて2度聞きしないようにしている。さすが松下電器と思いました。
その後も何度か訪問しましたが、同じ行為を確認しました。
松下電器はそういう素晴らしい教育をされていたんだと思います。

4)【相手を笑顔にする】暗い顔をしている店員さんを笑顔にする。


 
これは、他人と話しをするためのトレーニングです。
こんなことが書いてある本や、記事はないでしょうね。これは常に私がやっていることです。
 
やっていない人から見たら、なんでそんなことをしなくちゃいけないのと思うかもしれません。でもやってみるとこれは意外に面白いんです。
 
何が面白いのか?
暗い顔をしている店員さんが見せる、「意外性のある笑顔」これがたまらないのです。
 
最近はこんなことをしました。
今や有名な銀座sixの甘味やさんでの出来事です。 お店に入るやいなや、隣の白髪のおばあさんに話しかけられました。彼女は銀座に住んでいて、銀座Mデパートの社長と知り合いだと言うことでした。
 
ちなみにこっそり彼女の持ち物を観察したらなんとルイ・ヴィトンのバック、ロレックスの金側の腕時計、上質なブランド物のお洋服。まぁ見ていて、お金持ち感満載のおばあさんだなぁと思いました。
 
しばらく話をして、そのおばあさんに別れを告げ、レジに向かいました。
レジの女性は20代の感じでしたが、何か悩みがあるのかつまらなそうな暗い顔していました。
 
よし、彼女を笑わせてみよう。私は先程のおばあさんの話をしました「あそこに座ってるおばあさんはお金持ちそうですね。よく来られるんでしょうか」
彼女は「そうですね。時々いらっしゃるようですね」 まだ暗い顔してます。
 
どうしたら笑うかな?そうだ。お金の話をしてあげよう。
私は「食器を下げるときに、丁寧な対応をしたら100万円くらいくれるかもしれませんよ」と言ったら、 予期せぬ話しだったのでしょうね。
 
彼女は「そうかもしれませんねぇ」笑ってくれました。
なんだ。笑えばかわいいんだから、いつもその笑顔絶やさずに、お客さんと対応してくれればいいのに。
 
そうすれば自分だって楽しく仕事ができるし、お客さんもまた来ようという気にもなります。
 
もう一つ話しましょう。よく行く10分散髪のQBハウスでの出来事です。
いつもはおじさんに髪をカットしてもらうのですが、その日はたまたま若いお姉さんが対応してくれました。
 
髪を切る長さなどの指示をした後、「いやー、そこはねぇ寝癖がついて取れないんですよ」と言ったら、私の髪を触りながら「あぁこの辺ですね、なかなかしつこそうな寝癖ですね」
 
私も、「寝癖を直す専用のスプレーがあるんですよ。でも、いくらやっても寝癖は寝たまま、ひどい時は、イソギンチャクのような髪の毛になってしまうんですよ」と言ったら、彼女は爆笑してくれました。
 
たったこれだけの話で彼女の笑顔が見られるのです。私ももっと何か面白い話をしようかなぁと言う気持ちにもなります。
 
コミュニケーションは、ときには準備も必要ですが、こんなアドリブ的な一瞬でも素晴らしい「心の通じ合える」コミュニケーションもできるのです。
あなたもやってみませんか。意外な笑顔が見られますよ。
 
これは、一方で話しかける練習にもなります。日本人は何かと口が重い人種と思います。
電車の中でも「もう少し口を動かせば、喧嘩なんかもしないで済むのになぁ」と時々思います。
 

5)【開襟する】自分のことを率直に開襟して話す。


 
あなたがもし上司だったら、
・なぜ部下は正直に心を開いて話をしてくれないんだろう
・話をしてもいつもうわの空になっている
 
ということを感じたことがあると思います。
大抵はその時はあなたが心からの話をしてないからです。
 
自分から開襟して、ときには自分のプライベートのことも話しながら、 相手と話すと相手もだんだん心を開いて、正直に自分の気持ちを話してくれるようになります。
 
自分が心を開いて、正直に話せば、相手の気持ちも優しくなり、自分から話そうとする。近年は個人情報保護という観点もあり、なんで自分のことを上司なんかに話さなくてはいけないの?という部下の思いもあります。
 
でも、まず先に心を開いて話すのはあなたです。
あなたが話せなければ、相手も部下も自分のことを話そうとしませんし、コミュニケーションを始まりません。
 
上司・部下の間で本音で話せない状況があるのは、まず自分が本音で話をしていないからだと思います。
 
以前、私が部下たちに宣言した「個人面談の趣旨」紹介します。(当時のまま載せました)

個人面談の趣旨 (目標設定、中間、期末評価面談含む)
a.  個人面談は月1回実施する
b.  目標設定は、お互いの“納得目標”となるように設定する
c.  目標管理シートに設定した目標に関して、進捗状況を確認する
その際は、特に未達成に関しては、分析・対策を共に考え、実施計画を策定する
d.  評価面談は、自分をアピールし納得できる評価を勝ち取る場であるので、適切な準備をして、積極的に臨むこと(アピールなしには評価は勝ち取れない)
e.  仕事上の提案があれば、なんでも随時してもらう
f.  将来計画、教育計画などは随時提案してもらう
g. プライベートな話もしてもらっても構わない、相談にのります
h. すべての内容は、“自責”で話すこと。“他責”の話は一切受けない
 
たったこれだけです。部下たちはだんだん正直に自分のことを話すようになりました。
25年以上経った今も、部下たちは男女を問わず、しばしば私を飲みに誘ってくれます。
また私の方から誘っても来てくれます。(奢ってもらえることを期待しつつ・・・笑)
その部下たちも、いまや会社の社長をやったり、役員をやったりで偉くなっています。
新聞記事やSNSなんかでも登場することもあります。心から嬉しいと思います。

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