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憧れと安心、恋で欲しいのはどっち?『きみはペット』

こんにちは、石川由弥子(ゆみこ)です。

久しぶりに『きみはペット』を読みました。初めて本作と出会ったのが、社会人1〜2年目。人1人養うことの大変さをしみじみ感じていました(笑)。そろそろ私もモモを1人くらい飼えるくらいの財力が欲しいところです><

今日は、いろんな思いが交錯する漫画『きみはペット』の魅力について、ご紹介します。

『きみはペット』のあらすじ

美少年の正しい「飼い方」、教えます! ――高学歴・高収入・高身長(170cm!)の才色兼備なバリキャリだけど、恋にはとっても不器用なスミレ。「人生楽勝!」のはずなのに、左遷(させん)されるわ、婚約破棄だわ、トラブルだらけ。そんなスミレが「癒(いや)し」のために始めたことは、美少年ダンサーのモモを“飼う”ことで……!? 講談社漫画賞受賞、超・ヒットラブコメディ!

『きみはペット』のおすすめポイント

働くお姉さんはみんなモモが家にいてくれたらいいなと思っているはず。例に漏れず、私も、無条件に自分を愛してくれるモモが欲しいと読みながら思いました!(笑)本作のおすすめポイントをご紹介します。

バリキャリ女性の生きにくさと心のうち

本作の主人公であるスミレは、高身長・高学歴・高収入のいわゆるバリキャリ女性。しかし、仕事ではセクハラをしてきた上司をぶん殴って異動になり、プライベートでは婚約者に浮気をされ破談し、人生のどん底でした。しかも、移動先においては、高学歴かつ美人がゆえに同性から目の敵にされたり、優秀すぎるがあまり異性からは「これだから高学歴は」なんて言われたりする始末。

……恵まれてたわけじゃない……わたしの持っているものは全部わたしが勝ち取ったものよ それが無意味だっていうの

コンプレックスの捌け口にされ、やっかまれ、スミレの心はボロボロ。自分の努力で人生を切り開いてきたのに、なぜこんなにもボロクソ言われなければならないのか。しまいにはストレスが体の不調につながり、頭痛や胃痛を引き起こします。

高飛車に見えて、心の中は繊細で寂しがりやのスミレ。プライドだけで立っていた彼女は限界でした。

無条件に愛してくれる存在

高学歴だから、とか、高収入だから、とか肩書きではなく、スミレを1人の女性として見てくれるのがモモでした。モモはスミレのマンションの前に捨てられていたダンサーの青年。モモは家事ができるわけではありません。あくまでペットとして、スミレに飼われることになります。

会社でボロクソ言われても、家に帰ったらモモがいる。

「オレさぁ スミレちゃんのこと大スキだよ 料理が上手でシャンプーしてくれてやさしくて いい匂いがして ホントはすごく寂しがりやで でもだれよりも頑張っているとこ」
「スミレちゃん オレの前でしか泣けないから もう大丈夫だよ」

スミレに必要なのは高学歴・高身長・高収入でステータス的に釣り合う人ではなく、スミレの寂しさも強がりも全部知って受け入れてくれる存在。まさにモモがそれだったのです。

憧れか安心か

スミレは高身長・高学歴・高収入の初恋の先輩か、強がりで寂しがり屋な自分を包んでくれるモモかで揺れます。仕事も恋も全力で頑張るスミレに必要なのは一体どちら?恋のときめきか、心の安寧か。もし自分がスミレの立場だったらどちらを選ぶだろうか…。きっと意見が別れるのではないでしょうか。

今後の人生において、スミレと同じ経験をするとは思いませんが、本当に自分にとって必要なのは相手の学歴や見た目なんかじゃないなと思いました。

本作を読んで、いつか稼いだら、私もモモみたいなペットが欲しい、なんて夢が生まれてしまいました♪ 本当にこの作品は罪深いです!(笑)

ではまた〜




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