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題...  悪い点をあえて際立たせるという発想がすごい

◆ ホンダは、工場に入る時は、社長も重役も“真っ白のつなぎ”を着るのが決まりとか。

 これは、先日、あるホンダ関係者に聞いた話ですが、なるほど、ホンダらしいと思いました。“真っ白のつなぎ”というところが、ホンダらしくていい。[#真っ白のつなぎ]
 重役たちは、作業を手伝う目的で工場に入っているわけではないと思います。でも、ものづくりの現場主義が徹底しているホンダは、工場に入れば、みんな同じ立場。
 “何かあれば誰でも何でも手伝わさせてもらいます”、という会社としての決意表明か。
 それに、真っ白なら少しの汚れが際立ってしまう。もし、つなぎが汚れていれば、普通ではないことが起きた証拠。異常なことが目立てば、すぐに改善もできる
 こんな些細なことが、社員のやる気を醸成するのです。そして、そんなことの積み重ねが“ホンダイズムと言われている企業文化”の基礎になっているのだと思います。[#企業文化]

◆ トヨタにも、“異常な状況を、誰もがすぐに気づくしくみづくり”という考え方があります。

 要は、好ましくない状況をひと目でわかるように目立たせる工夫のこと。(→ 注1)
 多くの人たちは、好ましくない状況が目立っては都合が悪いと思いがち。だから、それを何とかして隠そうとする習性があります。[#臭いものにフタ]
 普通の会社では、管理者でさえ、いい点だけを目立たせようとします。そうすれば、“あいつは、しっかりした管理者だ”と自分の社内での評判が良くなるからです。
 でも、そんな会社では、もっと大切な“お客様からの信頼”は勝ち取れないのです。臭いものにフタをしても、少し気が利いた人には簡単に見破られてしまいます。[#信頼]
 そこを勘違いしている経営者が多い。私がここ数年勤務した派遣先もその類。そんな会社は人の定着率が悪くて派遣に依存せざるをえなくなり、大きくは伸びられない。
 私をコンサルとして雇ってくれれば、3年で見違えるような会社にしてやれるのですが … まぁ、コンサル料金は安くはないし、そんな気が利いた経営者がいないのが残念。

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●(注1)
 トヨタの企業文化などのことについては、2007.6.7のブログ 『Mizuの第2法則』をご覧ください。[→ http://bit.ly/1dfxiUx

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