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瞑想の肝となる意識状態、効用と方法論_Advance Course

2023年6月に入りました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

個人的には相変わらず、時の流れに関して、「もう」と「まだ」が混在する不思議な感覚の中にいます。

本日は、瞑想・コーチングに取り組んでいる方、もしくは奇跡的な現実を起こしたいと願っている経営者やリーダーの方に役に立つと考える「変性意識」についての考察を書いてみます。

「変性意識」という言葉はあまり見慣れないもののように思いますが、簡単に言えば「フロー状態」、もしくはアスリートが大きな結果を出す時に入っている「ゾーン」のようなものにも似ているのかもしれません。

このnoteでは、その意識状態を「変性意識(顕在意識と潜在意識の両方と取り扱える意識状態)」と呼びます。

そして、4つの章を通じて、考察してみます。

1. 変性意識状態の内容、2. それを起こすための基本的なアプローチ、3. 瞑想/変性意識の4つの効用、最後に4つの効用のうち、4. 「根の根の願い(ミッション)」が分かるためのステップをご紹介しています。

本日のお品書き

1.瞑想の肝となる"変性意識"とは

暮らしと仕事の往復をし、朝夕の瞑想に取り組んでいる中で、ふと自分の意識状態の変化に気づきました。

身体感覚としては「リラックスしているが、微動だにしない」というものです。この状態になると、眉間あたりにビリビリと感じたり、ずっしりと自重を感じると同時に、頭頂から吊るされているような体感覚があります。日によっては、背骨が熱くなることもあり、呼吸はとても薄く長く、とても深いものになります。

顕在意識と潜在意識を同時に扱う意識状態=変性意識

この状態は、起きている状態と寝ている状態の両方が身体に存在するような感覚です。顕在意識(起きている意識)がありながら、潜在意識にもアクセスできる状態です。

感情、思考や行動のほとんどが無意識(潜在意識)によるものですから、現実を変えたければ、無意識(潜在意識)にアクセスする必要があります。無意識は意識化しないと書き換わりませんので、変性意識状態に入らないと書き換えられません。

そして、究極、瞑想でやりたいのは、この意識状態をホールドし、自分の潜在意識を見ることや書き換えることだと思います(無意識の意識化/ 気づき)。また、瞑想が「意識の場」と捉えるなら、コーチングも同様のことをしようとしているものです。

さらに、もっと適用範囲を広げるのであれば、「職場」や「家庭」においても、「組織の変性意識をホールドし、無意識に働きかけるか」をやっているのだと思います。奇跡的な会社はこのデザインが上手いのだと思います。

また、少しだけ書くと、変性意識状態は通常とは異なる時間感覚にも触れることができる意識状態です。認知科学コーチングでは、時間の流れは過去から現在ではなく、未来から現在に流れると主張しますが、この感覚が自然と受け入れることができるようになる気がしています。ともすれば、未来と現在が同時に存在しているような感覚にもなるかもしれません。

ただ、潜在意識の書き換えはとてもインパクトが大きいため、この状態はとても慎重に取り扱う必要があることも触れさせてください。

2.発動・ホールドの基本的なアプローチ

保持したい意識状態と利用したいもの

変性意識状態に到達し、保持するための基本的なアプローチで大切になることは「身体知」と「言語」です。

まず、五感に着目します。目を瞑る(もしくは半眼)の瞑想の場合、視覚以外の触覚、聴覚、嗅覚、味覚のいずれかに最大限に注意を向けます。五感に着目する場合は絶対に刺激が必要になりますから、それに「呼吸」を使うことが多いです。吐く息と吸う息で感じることに注意を向けます。また、そもそも呼吸は顕在意識と潜在意識をまたぐものなので、その観点でも変性意識状態を作るのに役立ちやすいのかもしれません。

さらに、身体感覚が研ぎ澄まされると「重力、重心、流体感覚」を持って体を感じられるようになります。このためにとても役に立つのが、「リラックス・脱力」です。リラックス・脱力は技術です。ただひたすらに力を抜くことが簡単ではないことは、重力、重心、流体感覚を得られるようになって結果として、わかります。

この間にやっていることが、雑念の受け流しです。湧き上がる、感情・考えに気づくたびに、それを受け流し、湧き上がっては受け流すことを繰り返します。最初は、体感覚と感情・考えに境目がないように見えますが、よくよく観察すると、体感覚と感情・考えの間にスペースがあることに気づきます。つまり、感覚を"あえて"言語化したものが、感情や考えであることが分かるようになるのです。

言語化能力は"気づく"上で、本当に役立ちます。論理(帰納法・演繹法)、論点設計能力、仮説立案能力、そして、そもそもの語彙力が「感覚を言い当てる」ことに不可欠だからです。感覚は言葉になっていないので、その感覚のメッセージを"言い当てる"必要があるのです。

この身体感覚と言語化の繰り返しの中で、いつの間にか「只坐る」という感覚を受け取り、不思議な「変性意識」の状態に居着いていることに気づくことと思います。

そして、おそらく経営にとって、変性意識状態を保つことは、不確実性(曖昧さ)を経営に意図して扱うこと。組織に適用するのであれば、アジャイル経営から学べることと似ているかもしれません。

3.瞑想/変性意識の効用

変性意識状態を保つことは手段です(と言いながら、別に目的であってもいいのですが)。瞑想をする目的(良かったこと)には何があるのかなということを書いてみました。

実のところ瞑想状態(変性意識状態)を保つことに目的は不要ですが、小難しくなりそうなので、今回のnoteでは触れません。

ということで、瞑想をして良かったこと4選です。

瞑想の目的になり得る自己の4つの状態

一つ目が、直感や気づきを得やすくなる。五感をひたすらに研ぎ澄ますのだから、第六感、つまり直感が働きやすくなると言われれば、実は違和感がないようにも感じます。ピンとくる。あれ?と感じることが増えます。この文章も気づきの連鎖で支えられています。

二つ目は、幸せを感じやすくなることです。本当に素晴らしい効用です。"あるもの"に目を向け、既に満たされていることを知るようになり、人やモノとのつながりを、それこそ直感的に受け取れるようになります。最高です。実利を重んじる方向けに触れておくと、成功してから幸せになるのではなく、幸せになってから成功するそうです。

三つ目は、基礎的な運動能力の向上です。身体が緩むので、立つ時に足裏に自重が乗ります。歩くことも股関節の可動がスムーズで心地良くなります。呼吸も深まり、鼻炎が軽くなっています。サーフィンが軽やかになっている気がして嬉しい。

四つ目は、根の根の願い(ミッション)が分かります。これは「親との関係性や認知の手放し」が関係します。イラショナルビリーフ(不合理な認知)の解消、つまり、謎の心理的ブレーキを外し、根の根の願いが「分かります」。

経営にとっては、変性意識を保つ目的としては不確実性や曖昧さの許容によるイノベーションや変革の実現であり、変性意識を保つための基盤としての心理的安全性の確保と言えそうです。

4."根の根の願い"が分かる4つのステップ

個人的に、関心ごとである「根の根の願い(ミッション)」が分かる瞑想ステップを詳細に記載してみます。「根の根の願い(ミッション)」が分かるために、取り扱うテーマはいろいろあるのかもしれませんが、「親との関係の癒し、認知のし直し」がとても役立ちます。

"根の根の願い"が分かる4つのステップ

まず、大前提である変性状態を保ちます。そして、その後、まず、親に関する関係性について自分に問いかけます。「繰り返しているパターン」や「感情が大きく動く出来事」を想像してみるだけでもいいかもしれません。すると、絶対に「身体反応」が生じます。(ここはまだ試行錯誤なので、曖昧な書き方になっています)

反応には「快と不快」とありますが、基本、「不快」からやった方がわかりやすい(そう)です。「不快」の感覚が浮かび上がってきたら、めちゃくちゃチャンスです。その感覚を黙って味わい尽くします。すると、次に感情が出てきます。おそらく、寂しさが湧き上がり、涙が溢れるでしょう。さらに耳を傾けていると、怒りが出てきます。怒りは咆哮にも達するものになることもあります。

(無一郎の咆哮を思い出します。)

ひとしきり、願いが満たされていなかったことによる感情の嵐に身を置いていると、気が済み、凪が訪れます。すると、とてつもなく整った感覚で坐ることができます。そして、手元には、本当に見つめて欲しかった、満たして欲しかった「願い」が存在していることに気づき、それが根の根の願い、つまり自分にとってのミッションとも言えるものです。

(どのように素晴らしい親に育てられたとしても、子供が満たされない願いは100%存在するそうです。これは人の親になった自分に対する慰めになります。そして、そこに真の願いが潜んでいることが多いそうです。)

頭でウリウリ考えて出したものではなく、体験を通じて分かるものなので、パワフルさが違います。

なお、基本的に「根の根の願い」が果たされない、うまく表現できない、自覚できないことの根本は、恐れであり、生存戦略です。なので、「これまでよくやった、もう大丈夫だ」と声をかけが大前提で、そこから願いに声を傾け、認知のリフレーミングをしていくプロセスです。

「咆哮」は実際に声を出す出さないは置いておいても、リーダーにとって、必要不可欠のプロセスなのではないかとさえ感じます。

おわりに

最近の気づきを書き出して、繋ぎ合わせたら、こんな文章になりました。

変性意識の取り扱い、根の根の願いが分かるステップは、いろいろな人に共通し、役に立つのではないかと期待しています。

引き続き探求です。

撮影:ao.aliali


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