見出し画像

“湘南”ベルマーレとボディコピー

地元が佐賀だから、なんとなく「サガン鳥栖」を応援している。去年まで隣に座っていた同僚がガチ勢のサポーターだったから、なんとなく「アビスパ福岡」を気にしている。私にとっては、そんな温度感のJリーグ。

そんな「ぬるめ」の私でも、こういうタイトルには惹かれてしまう。

各クラブの色が出ていて面白い。今季、まさかの快進撃をみせている我らがサガン鳥栖のスローガンは「Full Power」らしい。当たり前のことをスローガンにしている単細胞さは嫌いじゃない。そして、この記事を読んでいて、ひとつ気になったクラブがあった。

湘南ベルマーレ。スローガンは「たのしめているか。」だ。

湘南“市”って存在しなくない?

首位を独走する川崎フロンターレは川崎市、サガン鳥栖は鳥栖市…と、クラブには「ホームタウン」と呼ばれる本拠地が存在する。ほとんどのクラブは「地名」を冠しているのに、湘南ベルマーレは「湘南というエリア名」になっていることに違和感を覚えた。

その答えは、記事でも紹介されていたクラブの精神を表したウェブサイトにありました。デザイン・言葉選びも素晴らしいし、かっちょえええので、ぜひスマホから見ていただければ!(画像にリンク)

画像3

「ベルマーレ平塚」から、「湘南ベルマーレ」になるまでの経緯がボディコピーのように、丁寧にまとめられていたので、引用しますね!

湘南のサッカーは、いつも全力だ。

かつて、

Jリーグが発足したとき、湘南ベルマーレは、
「ベルマーレ平塚」という名前でした。

クラブには親会社がいて資金は安定。一流選手も多数所属。天皇杯優勝、アジア・カップウィナーズカップ選手権優勝……「ベルマーレ平塚は」は1990年代、輝かしい実績を残しました。

1999年。親会社が突然の撤退を表明した。

主力選手はチームを離脱。チームはJ2へ降格。なにより、私たちはベルマーレを愛してくれた人、支えてくれた人たちを裏切ってしまった。クラブは存続の危機に直面した。

そして、立ち止まって考えました。

スポーツはどうして世界に存在しているのだろう?
私たちはなぜ、サッカークラブをやっているのだろう?

どん底の中、チームはひとつになった。


たとえお金にならなくてもいい。時間がかかってもいい。これまでクラブを育ててくれた地元の人たちのためにできること、よろこんでもらえることを、ゼロからはじめました。(以下、画像)

スクリーンショット 2021-06-08 17.26.09

元々の本拠地であった平塚はもちろん、湘南エリアのみなさんにも支えられていたクラブという再認識してのリネーム。当時、湘南に住んでいた人たちはどんなリアクションをしたんだろうか。真偽は分からないけど、「湘南」と名前がついただけで、愛着を持てるようになった人も多かったのではないだろうか。

石原夏子さんの著書『偏愛ストラテジー』で言うところの「言霊スイッチ」「仲間スイッチ」に近い。「地元だから湘南ベルマーレが好き」等と言いやすい環境が作れている(言霊スイッチ)し、元々の仲間同士の人に一体感がさらに生まれる(仲間スイッチ)リネーム。湘南って、自分のまちに愛着があるイメージだから、実際に愛着が生まれた人が多かったんじゃないかなあ。

コピーの中にあるエピソード

後半の文書も読み応えがある。言うは易し。口だけ野郎ではないことを示すように、コピーの間には様々なエピソードが差し込まれている。これがいい。実態がちゃんと伴っているんだなあと感心する。エピソードもぜひ読んでみて欲しいんですが、また2,000字を超えそうなので、コピー部分のみ抜粋版を。

スポーツは、人生をたのしむための
ひとつの手段であると思う。

ベルマーレは、毎日を必死に生きる人たちにすこしでも夢や希望をとどけられる存在でありたい。なぜなら、一度クラブが消滅しかけたときに、たくさんの人に勇気を夢をもらったから。

「日本に新しいスポーツ文化をつくる。」小さなクラブが掲げる夢を笑う人がいるかもしれない。けれど、実現させるという強い思いがあれば、きっとできる。同じ夢を見て、喜怒哀楽をともにする仲間がいれば、きっとできる。

湘南よ、大志を抱け。

私たちは信じている。

スポーツには、人生と地域を豊かにするチカラがある。
スポーツには、人と人をつなげていくチカラがある。

たくさん泣いてきた。そして、たくさん笑った。

どんなときでも、夢中になって、ガムシャラになっているとき、
人はしあわせなのだと思う。

だから、私たちベルマーレは、
これまでも、これからも、胸に問いかけ続ける。

スクリーンショット 2021-06-08 17.24.30

スポーツは不要不急かもしれないけれど、人を豊かにするチカラってやっぱりあるよね!と代弁してくれている…スマホで読まれることを意識したデザインも心地が良い。

あれ?

少しファンになっている。

スクリーンショット 2021-06-08 17.43.42

中田英寿、呂比須ワグナーで時代がとまっていたベルマーレ。海が嫌いだし、ほとんど行ったことがない湘南。テラスハウスのイメージしかない湘南。知っている選手もほとんどいない湘南ベルマーレ(山田直輝選手知ってました!セーフ!)。そんなクラブなのに、精神(姿勢)だけで好きになるものなのか…現に今、ちょっと気になりつつある。。

本日行われた天皇杯2回戦 vs FC大阪は、PK戦の末、辛勝!陰ながら応援していきます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?