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本を読む時間を確保する

毎日1時間以上の読書タイムを確保するためのシンプルな方法。

東京から長野に移住したことで、職場の近くに住むことができた。

通勤が楽になったことで減った読書

今まで、電車で1時間半往復でかかっていたのが、
行きは自転車で3分!(調子が良ければ)
歩いても10分以内には着くので1時間の時間が生まれた。

東京の電車では通勤時間によく本を読んでいたのだけど、
自転車では本が読めないので、読書の時間がめっきり減ってしまった。

帰宅後すぐにご飯の支度をして、
食べ終わってから本を読もうと思っても、
なかなかその気になれない。

なんだか眠たいし、
食事中に見ていたYouTubeを見たくなる。

私は我慢して習慣を作ることが嫌なので、
すんなりと上手くいく方法はないかと考えて見た。

帰ったら、1時間本を読むと決める。

仕事を終えて帰宅して、
着替えたり軽く身支度を終えたら
早々に本を開くことにした。

1時間のタイマーをセットして、
その時間は他のことはせず本を読む。

そうすることで、帰宅という毎日必ず行うこととセットになるので、無理なく習慣化ができた。

電車と違って、ノートも取れるし雑音もないので、
ストレスレスな結果になった。

でも、帰ってすぐだと少し眠かったり
もちろんお腹が空いていたりする。

眠い時は寝ちゃうし、
お腹が極端に空いてたら、
牛乳などお腹にたまる飲み物で、しのいでいる。

休日も出かける予定がなくても、
平日と同じくらいの時間に帰れるように買い物に行くとすんなりと読書ができる。

やる順番を変えただけで、
時間を確保できたので、オススメです。

先月の読書

一応、月4冊以上は仕事に役立つ知識を得られる本を読むことを目標にしています。

先月は読書時間確保の習慣を20日ぐらいから初めたので、4冊には達していませんが、先月読んだ書籍の備忘録も合わせて書いておきたいと思います。

柳宗悦 「複合の美の思想」

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概要:民芸を広めた存在として有名だが、その思想の始まりはどこなのか。柳宗悦のキャリアの原点、その以前から柳の人生と思想をたどる一冊。

備忘録:民芸のあるべき姿として「複合の美」を主張していた柳。
それは、民藝にとどまらず、文化のあり方、社会のあり方にも通ずる考えであった。

昔から人間は、異なる文化の間で衝突・許容・模倣を繰り返してきた。
相手を征服することなく、完全に一致させることなく、共存し影響を与え合うことで、未だたどり着いたことのない、新しい文化の創造に至るこれは今を生きる私たちにっても大事なこと。


現代手芸考 ものづくりの意味を問い直す

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概要:『手芸』をテーマに様々なジャンルの専門家、アーティストが知見を持ち寄り、手芸にまつわるイメージ、偏見、定義を議論した研究会の公開収録を書籍にしたもの。5つのテーマに対して、それぞれ4−5人の登壇者のコラムから始まり、それに応じて議論が始まって行く。

備忘録:私は刺繍が好きだ。初めて刺繍をしたのはおそらく小学生の家庭科。その時の楽しかった記憶を元に、大人になって、またやりたくなった。

私が小学生だった時も、家庭科は女子が得意で男子が苦手というなんとなくの構図があって、刺繍や裁縫は女性のやるものだと、無意識に思っていた。

もう少し時代を遡れば、女子しかやることのない科目であったことを考えると、だいぶフラットになったのかもしれない。

ただ、建築学科がインテリアを学問の外に置いているように、芸術教育においても、手芸は別物として扱われていることを知った。

じゃあ一体手芸はなんなんだ。
当たり前にやっていた事を、人類学的に意味を再考する。
すると、手芸の尊い一面や、人がそれを求める理由など、新たな発見がたくさんあった。

特に、手芸は時間がかかる。
生きていくための生業にはあまり向いていない。

ただお金のために作ろうとすると、
その価値は変容する。

手間をかけて丁寧に作れば、
作られたものの価格は当然高騰する。

多くのものがお土産や日用品として作られているため、
高過ぎれば売れなくなる。
そうすると、簡単に粗雑なものが増えて行く。

年末の衣装は、女性が自分のために一年かけて裁縫する民族の話や、女性が社会に進出する事で、それを作る時間がなくなり、作りが簡単でも安いものを求めたり、あるいはその衣装が作られなくなったり、上澄みの『らしさ』だけを表現した模様が増えたりと、経済の仕組みとは交わり難い一面もある。

資本一色になる世界で、人間が生きる意味を取り戻すための鍵として、手芸の立ち位置の不確実さが明るく輝いて感じた。


アウト・オブ・民藝

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概要:民藝にまつわる時代の流れを人物とその相関図で辿った対談形式の一冊。

備忘録:アングラな民族の伝統や民芸の紹介かなと、なんとなく読んで見たけど、まずは何がアウトオブかを定義するために、大きい流れを整理するとこから始まる結構正統派な一冊。

特に、関連書籍の紹介が充実していて民藝初心者の私には知らないものばかりで、読んでみたい本がどっと増えた。

一番、印象的だったのは、民芸を扱っていたお店の名前や、文化的発信地になっていたところ、そういう店のインスピレーションが詰まっていた。

今の私はやはり、実業としての店舗経営、そしてインスピレーションを与える店というのに非常に興味があるみたい。

いただいたサポートは、花と民芸の表現の追求にあてさせていただきます。