【ビートメイク講座#1】HIPHOP(ヒップホップ)キックの作り方
ご覧いただきありがとうございます。
今回から、MPCRenaissanceを使用したビートメイクを解説していきます。
これからビートメイクを始める方や、イマイチ音がシックリこない方に読んでいただきたい内容になります。
※ちなみにここでの内容はあくまで私個人の方法ですので、その点ご理解くださいね。
※※プロフィールにサンプルビートあります※※
さて、以前からずっとビートメイク講座をやりたいと考えていました。
当時、ビートメイクや音作りをしていて分からない事がけっこう多かったわけですが、
〇いくら調べても出てこない
〇出てきても何か違う
〇見本の音がイケてない
といった感じで、参考にならない情報が大半でした。
考えられる理由は、違うジャンル(ロックや4つ打ちなど)の方々がヒップホップっぽいLO-FIサウンドを作ろうとしているからですね。
今でこそ、HIPHOPのビートメイカーが音作りを発信してくれている状況が出来つつありますが、それにしても新しい音作りの解説が中心です。
それともうひとつ、一番大きな理由は、そもそも90sから活動しているガチのB-BOYが自分のノウハウをテキストに落とし込むなんていう面倒くさい行動をとる訳がないということだと考えています。
このような理由で私がビートメイクで分からないことに関しては、簡単に良い情報が見つからない状態でしたので、これから始める方々に同じ苦労はさせまいと本講座を制作しようと考えました。
前置きが長くなりましたが、それでは今回より90sヒップホップビートメイク講座を始めていきます。
この講座では、いろんな機材で制作することを考慮して機材の使い方ではなく音そのものの作り方を解説しますね。
それでは、今回は【キックの作り方】です。
ヒップホップビートを作る中で、特にキックサウンドに関しては悩んでいるという方が多いのではないでしょうか?
キックは、迫力がある90年代のヒップホップビートの象徴とも言えますよね。
そこで今回は、ビートメイクの肝とも言えるキックから作っていきます。
◇使用するもの◇
機材
〇MPC Renaissance
〇ターンテーブル
〇ミキサー
音源
〇MPC付属音源
〇Splice(スプライス)
〇FL studio付属音源
〇サンプリングCD
◇ビートメイクの範囲◇
MPC renでの打ち込み完了まで
1)サンプルを選ぼう
さっそく音を選んでいきましょう。
▼今回、私が選んだサウンドはこれです▼
2)フィルターをかける
よく耳にするのは、複数のキックを重ねて音を強くする方法ですが、適当に重ねても音がぼやけますので、まずは一つの音をブラッシュアップしてカッコよくしましょう。
このキックはハイハットが重なっていてジャマなのでフィルターをかけて高域をカットします。
その際、キックのアタック感が消えないように注意します。
もちろん音によってフィルターのかけ具合、場合によっては必要ない場合もありますので音を聞きながら判断してください。
▼フィルターをかけた音▼
3)サウンドを太くしよう
次に音をヒップホップならではの図太いファットなサウンドにします。
このあたりが皆さんがあまり知らないところだと思いますが、音のピッチ下げることで図太い黒いサウンドになります。
キックの胴鳴りの部分が目立ってきましたよね。
これがヒップホップのキックのファットな部分になります。
▼逆にピッチを上げると、軽い感じになってしまいます▼
またピッチを下げすぎても音の粒子のようなものが目立ってくるのでカッコよくありません。
ちょうどカッコいいと思えるピッチを探しましょう。
4)音の形を整えよう
次は音の形を整えていきます。
MPCソフトウェアでいうとアタックとディケイの調整ですね。
先ほどのピッチを下げたキックは、リリースの部分で急に音がぷつっと途切れます。
それをディケイを調整して削ります。
これで、このキックの調整は一旦終了です。
5)キックを重ねて音を強くしよう
さて、次は先ほどのキックに音を重ねていきます。
個人的には先ほどの音でも十分かと思いましたが、ビートメイク講座なので、ここも解説しておきます。
音を重ねるといっても、何でもいいから重ねればいいというものではありません。
メインの音に足りない部分をもう一つの音で補うイメージになります。
今回の音ですと、フィルターで高域を削ったので、アタック感が減ってしまって他の音に埋もれてしまう感がありますので、アタックを強調できるようなキックをレイヤーします。
この音はアタックだけを使いたいので、低域をハイパスフィルターでカットします。
こんな感じですね。
ちょっと頼りないぐらいの音がちょうどいいですよ。
そして先ほどのキックと今回のものを重ねると、
こんな感じに仕上がります。
もともとの音と聞き比べると、アタックが強調されてクッキリとした輪郭の音なのに低域もしっかり出ている音になりましたよね!
※今回は分かりやすいようにレイヤーしたキックの音をかなり大きめにしています※
このように音を重ねる場合は、足りない部分を補う音をレイヤーするようにしましょう。
キックの作り方まとめ
付属音源でもこんなファットなサウンドが作れるということが分かって頂けたかと思います。
大切なのでもう一度いいますが、
キックを重ねるということに関しては、何でもかんでも重ねるというよりは狙いの音を作るために足りない要素を足すという考え方を忘れないようにしてください。
次回以降は、今回作ったキックを軸にビートが完成するまでを解説していきますのでお楽しみに!
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