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15歳の私に伝えたいこと

1.はじめに

 上手に悩めなかった15歳の頃の私に、現在伝えたいことを書いてみます。これからの人生の時間が長い人の参考になれば幸いです。もちろん50歳の人にも役立ちますよ(笑)。

2.上手に悩むための注意

 さて15歳の頃の私は、わけもわからず悩んでいました。なにに悩んでいたのかというと「理想の自分」と「現実の自分」のギャップに悩んでいたのです。ありがちですよね。でもほとんどの悩みはここに集約されます。さて上手に悩むためには、いくつかの注意が必要です。

(1)問題を明確にしなければならない

(2)無駄な思考を繰り返さない方がいい

(3)相対主義も絶対主義も墓穴を掘る

 簡潔な種明かしをすると、(1)については、今から考えると「承認欲求」に捕らわれていたのが私の悩みの元でした。(2)については継続して考え抜く技術と工夫が足りませんでした。(3)価値相対主義は虚無観に傾きがちですし、なにか絶対的な価値観を求めても満足のいくものに出会わなければ永遠に探索者で終わることになります。探索すること自体が楽しければそれでもいいのですが、心のエネルギーや時間を無駄に消耗することにも繋がりますので、15歳の時点ではあまりお勧めではありません。

3.上手に悩むための技術

 上手に悩むためには次の3つの「技術」が必要です。これが15歳だった私に一番伝えたいことです。

(1)記録を取りましょう。ノートを取りましょう。日記を書きましょう。

(2)本を読みましょう。

そして、最も大事なのは次の項目です。

(3)目の前にある現実的な課題に必死に取り組みましょう。

(1)と(2)は一般的なアドバイスに見えますが実はとても危険です。「罠」と言っても良いです。悩みを反芻して自滅する危険や、独りよがりの結論に陥る危険があります。なので歯止めを設けることが重要です。つまり上を改善すると次の通りです。

(1’)時間と量を決めて思考の記録をとっていきましょう。

 記録を取ることは思考を継続して、無駄な思考や悩みの繰り返しや焦りを避けるために重要なのですが、そればかりにかまけると実人生がおかしくなります。たとえば寝る前の15分だけとか決めてノートを付けるのが良いでしょう。自分の行動について日記を付けるのも一つの方法です。考えりゃいいってものでもありません。淡々と日常を記録していくと思わぬ気づきが得られることもあります。

(2’)時間と量を決めて本を読みましょう。

 私は本の虫でしたから、本を読みまくりましたが、当時深いところまでは理解できませんでした。それでも良いといえば良いのですが、人生の時間は有限です。たとえば受験を控えていると本を読む時間は、正直、勉強の邪魔になります。私の場合はとても有害でした(笑)。睡眠の方が脳にとっては重要です。ヒマになったら本をガイドとしてまた付き合えば良いのです。人生にヒマな時間は無い?そんなことはありません。必ずヒマを作れるタイミングが来ます。

(3)目の前にある現実的な課題に必死に取り組みましょう。

 これが実は結構キモです。目の前の具体的な課題は、一見つまらない現世的なものであることが多いです。十代で一番大きい悩みは受験であったり進路であったりするでしょう。これに全力で取り組むのは、実は遠回りのようで「理想の自分」と「現実の自分」のギャップを埋めるための良い訓練になります。人生に折り合いを付ける訓練とでもいうのかな。成績を上げるとか勉強ができるようになるとかいう単純なことではなくて、目標を決めて努力して、結果を見て目標を修正するという作業が人生において繰り返し現れる「課題の解決」の練習になるからです。長い目で見るとそのような練習は、人生のもっと大きな悩みを解決するための練習にもなりえます。もちろん勉強ばかりではないでしょう。格好良くなりたいとか、モテたいとか色々課題はあるでしょう。それらも自分が格好いいと思う人を真似てみたり、行動を見習ってみたりとか色々な解決策を模索することが未来に繋がります。それらを蓄積していくと地味に力が付いていくのです。そのためには(1’)や(2’)に戻ることが必要になるかもしれません。また本の代わりに、尊敬できる先輩や仲間に助けてもらうことも力になることがあるでしょう。

4.とりあえずのまとめ

 現実と闘うことが一番いいのですが、その闘いかた(悩みかた)にも上手下手があるのですね。ちゃらんぽらんに悩むとちゃらんぽらんな答えしか得られませんし、悩みすぎると悩みに自分を破壊されてしまいます。十代の頃には、あまりなじまない言葉ですが「中庸」を意識して(意味は辞書で調べてね)具体的に行動していくのが吉ですよ、というのがこの記事のとりあえずのまとめ、15歳の私に伝えたいこと、です。良い人生を!

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