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18きっぷで食べた駅麺

駅でグルメと言えば長年うどんやそばなどの麺類が定番。JRや私鉄など個性も大きく出ていたりする。そんな中でそれらとは全く違う独自の麺類を提供するところもあったりする。そのうちの2つを食べに「青春18きっぷ」で行ってきた。

名古屋のきしめん

店の外観はオレンジと緑で「湘南色」と呼ばれるファンなら絶対興奮せずにはいられない配色。

かつては関西でもお馴染みでけっこう見る頻度は高かったが、コストカットで抹茶色単色に変えられてしまい消滅。東海地方は民営化後に塗り替えられた電車、ディーゼル車のほとんどがこの塗装だったが、オレンジ一色、ステンレスの新型投入で風前の灯火。いつしかこの配色が大昔の存在となってしまうのも時間の問題かもしれない。

センチメンタルに浸ったところで店内へ入り食券を買って店員さんに渡す。きしめんを茹で、海老天を揚げ、生卵を割り入れる。ここまでの流れは熟練ともいえるスピード感だ。

そして出来上がった。今回は「おいなりさん」も付けて腹の足しに。まずは麺から。柔らかく、いつものおうどんとはまた違う食感。お次にお出汁を啜ってみる。やっぱり関ヶ原を越えると全く違って、かつおの風味が強い濃口で塩辛い。昆布の淡い薄口の関西出汁に慣れた僕にとっては良い衝撃だ。

スルスルっと完食し、「ごちそうさまでした」と声をかけて店を後にする。

関西以外だとこの土地だからこその名物グルメしか食べないからなかなか駅のうどんやそばを食べるなんてあまりない。関西の出汁に慣れてしまうと関東のしょっぱい風味が合わない人もいるそうだが、幸い僕はそういう味に馴染めそうだ。

姫路のえきそば

姫路駅に着いて、小腹が空いた。せっかくなので名物のアレを頂く。

姫路駅「まねきのえきそば」。「まねき」とは駅弁を手掛ける「まねき食品」のこと。最近では横浜「崎陽軒」の人気駅弁「シウマイ弁当」とコラボしてアレンジした「関西シウマイ弁当」が話題となった。店舗の外観は通常のものの他、2000年代まで姫新きしん線や播但ばんたん線の普通列車や関西と中国地方を結んだ急行「但馬」「みささ」「みまさか」で活躍した姫路ゆかりの「キハ58」のデザインもある。

そんな場所で頂くのはもちろん「そば」。

姫路駅のは「そば」は「そば」でも中華そば。関西出汁との和洋折衷スタイルは唯一無二。テレビなどでも紹介されたり、インスタントで再現されるなどの全国区でもあったりする。今回はとり天と高菜が乗ったスタイルで頂く。

最近食べた「きしめん」や愛媛で食べた「じゃこ天うどん」は塩辛な出汁だったからか、あっさり優しく慣れた関西出汁はホッとする。そして、お供する中華麺もよく合う。

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