肘の解剖から外側上顆炎を考える ~原因となる組織は?~
私が勤務しているクリニックにも多くの外側上顆炎の患者さんが来院されますが、テニスで外側上顆炎を発症した方には未だに出会ったことはありません。どちらかというと、”デスクワークや現場仕事”に従事している方に多い印象があります。
一般的に過剰なストレスが外側上顆炎を生じさせると考えられています。では、外側上顆炎を引き起こすような過剰なストレスとはどのようなものがあるのでしょうか?
今回は肘関節の解剖から外側上顆炎の原因となる組織、過剰なストレスについて考えていきたいと思います!
外側上顆炎とは?
外側上顆炎は“enthesopathy”と考えられており、筋肉だけでなく、腱や靱帯、または他の軟部組織が骨に付着する部位の障害を指し、幅広い病態を含みます。しかし、すべてについて考えていると莫大な量になってしまうので、今回の記事では筋肉を中心に考えていきます!
上腕骨の外側上顆に付着する筋肉は”長・短橈側手根伸筋、総指伸筋、小指伸筋、肘筋、回外筋、尺側手根伸筋”があります。
外側上顆に付着する筋肉の中でも、”短橈側手根伸筋(ECRB)”が外側上顆炎に関与すると考えられています。別の報告では、長橈側手根伸筋や総指伸筋も関与するとも記載されています。
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