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埋もれたホストから1/5000のホストへ。掃除組→1200万プレーヤーに上り詰めた改名とファッション観

現在、歌舞伎町には約5000人のホストがいると言われています。売れっ子プレーヤーともなれば、毎月ウン百万、ウン千万が給与として手元に入ってくるという夢のような本当の世界。しかし、誰もがこの売れっ子プレーヤーになれるかといったら別問題。

1200万プレーヤーであり、歌舞伎町のホストクラブgroupdandyALPHABETアルファベットの代表取締役を務める森永ここあも当初は手取り15万以下の万年掃除組の1人だった。

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未経験でgroupdandyのTOP DANDY 1stでキャリアをスタートし、源氏名の改名と共にファッションを一新したことが転機となり、またたく間にお店を代表するNo.1プレーヤーとなったのだ。

オシャレ・モテ・本人個性」を突き詰めた、売れるためのファッション術を身につけるまでに至った経緯


一ノ瀬 蓮(いちのせれん)。これがホストに憧れて未経験で入ったTOP DANDY 1stでつけた僕の源氏名です。ホストっぽい名前ってなんだろう?それっぽい名前の方が売れるだろうと、特に深く考えずにつけたのですが、当時の売れっ子キャバ嬢と被ってしまいパクった疑惑をしばらくかけられていました(笑)。

強者が集うここで、やる気あるけど個性が全くない蓮は全然売れずに、掃除組として確固たる地位を確立しつつありました。掃除組というのは、簡単に言ってしまえば売上が低いメンバーが行う営業前の店内掃除のことなんですが、ホストの世界は弱肉強食

売上がある人は出勤時間が遅くできるので、こういった仕事が免除されるようになります。ホストであれば誰もが通る道ですね。

で、話は戻しますが、このままではずっとこの状況から抜け出せない自分にイライラと焦りが生まれるわけですよ。しかし、生活費を賄うだけで、売れっ子の先輩のようにブランド服なんてとてもじゃないけど買えません。

まぁ、ブランドの服を着れば売れるだろうと思っている時点で間違っているのですが(笑)。ただ、着飾る事はこの仕事にとってとても重要なのは間違いはないのだけど。

服はお金がないから買えない、いきなりトーク技術が上がるわけがない。どうする?タダで出来ること…

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そうだ!名前を変えよう!

と思ったわけです(笑)。

当時、1stのみんなのファッションはどちらかと言えばカッチリ系だったのですが、僕だけラフだったのでかなり浮いていました。蓮という名前も服装にはあまりしっくりきてなかったのもあり、良い機会でもありましたね。ただ、良い源氏名が全く浮かばず、ズルズルといたずらに日がたっていきました。

ある日、いつものようにドンキへ掃除グッズを買いに行った時、ふとお菓子コーナーに立ち寄りました。すると端の方に「森永ココア」を発見!

ん?これ源氏名にありじゃない?

と、なんか直感的に思いました。それでココアにするのか、ここあにするのか、はたまた心愛にするのか悩み、試しにホストサイトで検索してみると「森永ここあ」は誰もいなかったんですよね。誰もが知っている有名な商品名だし、響きも可愛い。なんなら先輩が調べてくれた姓名判断では94点という高得点。

もう、これしかない!

そして、翌日のミーティングの時に全員の前で改名することを告げました。
ぶっちゃけ周りの反応は悪かったのですが、自分を変えるきっかけになればと周りの声は遮断して強行しました。

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結果、改名してから送り指名がびっくりするぐらい増えたんです。名刺を並べた時に1人だけ「森永ここあ」だから目立つし、何よりも馴染み深い商品名だから覚えられやすいのが功を奏しました。
さらに、元々の服装と源氏名の相性が抜群だったのもあって、この時に今の自分の軸が出来たのかもしれません。しかし最初の方はお客様にイジられたり、他店のホストからバカにされたりして惨めな思いも結構しましたよ。

でも改名したその月に初めてナンバー入りを果たせたこともあり、自分の選んだ道は間違っていないと確信し、そのまま「森永ここあ」を突き進めました。

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周りと服装が被らないようにしたり、かわいい系により近づけるようにとレディースアイテムを着たり、少しずつ確立。

僕が大事にしていたのは「オシャレ(流行)」「モテ(女性ウケ)」「個性」の3つ。

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オシャレ(流行)

やはり、その時々の流行をどこかしらに取り入れることは意識していました。柄であったり色であったりシルエットであったり、日々変化していく流行りを誰よりも早くキャッチして、自分のコーデに落とし込むのは楽しいんですよ。流行は一周するものですが、どこからしら新しい発見は必ずありますからね。

モテ(女性ウケ)

そもそもファッションを意識するのって「モテたい」からじゃありませんか?中学生の頃からその辺を意識するのって普通ですよね。ましてや、この仕事は女性と向き合うわけですから、その辺を疎かにするのはナンセンス以外のなにものでもありません。

個性

流行や女性ウケにとらわれてしまうと陥るのが没個性。自分らしさをなくてしまうと、その辺にいるオシャレさんに埋もれてしまう可能性が高いんですよね。

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そして現在

現在、ぼくは従業員たちのスタイリングアドバイザーとして、口を出させてもらっているけど、その子の個性を出来る限り消さないように配慮はしているつもりです。それに僕もそうなのですが、自分の考えを全否定されるのってあまり良い気はしないですよね。だから、その個性を残しつつ、流行りやモテ感をプラスするようにしています。

この3つの軸が自分の中で生まれ、独学ですがファッションの事を学びつつ、知り合いのスタイリストのところでお手伝いさせていただいたりなどして経験を積みました。

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この改名とファッションの追求をして以降、ナンバーから1度も外れることなくずっと入り続けることが今のところ出来ています。今日まで様々な葛藤がありましたが、確実に言えることは「自分ブランディング」は、ホストにとって1.2位を争うほど大事なことだということ。

これからも「森永ここあ」をとことん突き詰めていく予定です。


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