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オタクとしてどう生きるか

私の人生には常に推しがいた。
中学生で初めて『推し』という存在ができたのだが、最初の推しは欅坂46の平手友梨奈さんと、今泉佑唯さんだった。生まれて初めて買ったCDは、欅坂46の二人セゾン。

そして中3の終わりくらいから乃木坂46にハマりはじめ、齋藤飛鳥さんと伊藤万理華さんが大好きになった。飛鳥ちゃんの写真集を買ったり、夜遅くまで起きて『欅って書けない?』だとか『乃木坂工事中』をリアタイしていた。

中学生の時は同じような坂道オタが学校にたくさんいて、女子男子関係なく坂道話で盛り上がっていた。だから、けやかけの次の日の学校とかはテレビの放送内容で話題が持ちきり。廊下で大合唱したり踊ったり、とにかくみんなで楽しんでいた。

高校生になると、ジャニーズにハマった。最初はKing&Princeにどハマりした。特に岸優太くんが大好きだった。あの天然さとキレキレダンス、演技力のギャップにやられた。

そして、1番に沼ったのがジャニーズJr.だ。
TravisJapanの宮近海斗くんが、ほんっっっっとに沼った。まじで大好きだった。今もテレビやYouTubeにいたら普通に見るし、過去のライブ映像とかを見ると泣きそうになる。

そして、少年忍者も推していた。
忍者の推しは年下だったから、『これはいいのか…?』という思いがありつつ、育てたい!!みたいな意識もあり、かなり追っていた。入所すぐから推していたから、公式写真も3枚揃えとか6枚揃えとかいうキモいことしてたし、雑誌もほぼ全部買ってたり、某M誌のアンケートとかね。いまもあのランキングあるんだろうか。

それに、女子高だったということもありジャニーズのオタクは各クラス5人はいたのが大きい。当時キンプリは、それはそれは大変な人気だったので(もちろん今も人気ではあるけど)学校に行くと推しの供給についてみんなで語り合い、昼休みに集まってグッズを買い、ライブに連番するという日々を送っていた。

文化祭で推しグルのペンライトを持ち寄り、円になって写真を撮るやつも、しっかりやった。高校時代は恋愛より推し活!!の子がほとんどだったから、推しに対する愛を語り尽くすのが日常的だったし、それに対してとやかく言う外野もいなかった。

友達の推しをテレビで見たら、『昨日〇〇に出てたね!』とかお互い言い合ったり、推しグルのデビューが決まったときは誰かがどこかで泣いていた。(その分、スノストがデビューしたジャニーズJr.祭り8.8は地獄だったけど)



でも、いつからか、オタクであることを隠すようになった。隠すというか、人に言う範囲を抑えるようになった。


中学生、高校生の時は自分が愛をぶちまけることについて人からどう思われるかなんて気にしたことがなかった。けど大学生にもなると、
『ハタチ超えてジャニオタはキツい』って言ってる人が多くなったし、『推しに課金しても見返りないよ』とか言われることもあった。

そういう話を聞いて、自分も同じように乗っかって話してたりして。本当はまだジャニーズ好きだったし、推し活をすること自体が大好きだったけど、全ての推しのアイドルから担降りした。

まぁ結局いくら使おうが自己満でしかないし、あの狂気じみた推し活も、担降りしてしまえば何も残らない。それでも推していたのは、自分にない魅力に惹かれて、キラキラした遠い存在をずっと見ていたかったから。その輝きに心を奪われ、元気や勇気をもらって、現実の日常生活を耐えることができていたからだ。なんだかすごくテンプレな感想だけどこれが全て。



大学生になって、『推しを生活の中心に置かない。推しを生きる糧にしない。』ということを心に誓った。

高校2年生からは並行してバンドにもハマっていて、特にBUMP OF CHICKENが大好きだった。BUMPの音楽を聴いて初めて『音楽に救われるってこういう気持ちなのか』を知った。

それまではアイドルがくれる大量の供給に追いつくのに必死で、曲がどうとかあんまり気にしてなかったし、表層が良ければ何でも良かった(え)

でもBUMPはアイドルじゃない。一つ一つの曲が心に刺さりまくって、『藤原基央は私に会ったことがないのに、なぜ私にぴったりな曲を書けるんだろう?』とか思ってた。ごめんなさい黙ります。

そんなもん、BUMP OF CHICKEN中心の生活になるに決まってる。深夜3時からのポンツカ(ラジオ)聴きながら課題やったり、2徹明けの課題提出2日前に1人でライブにも行ったし、本当に高3〜大2まではBUMPに生かされてたような日々だった。

BUMPだけは1人で行きたい

でもそんな時にふと、推しが中心の生活を送ることに不安を感じるようにもなった。『推しは推せるときに推せ!』という言葉があるけど、じゃああなたの推しが本当にいなくなったら、何をモチベに生きていくんですか?って話。

だったら最初から推しがいない方が得策だし、深入りしないことを自分に課さなければならないと思った。つまらないけど傷つきたくない。

それに、オタクって度が過ぎると印象が悪くなる。誰かに頼らないと生きていけない人なのかな?自分の軸はないのかな?って思われがち。

あとは、誰かと趣味が同じでも、向こうが思ったよりミーハーだった!とかに気づくともう手遅れ。一気に冷める。私に合わせて話すくらいなら、こっちの話をただただ聞いてくれ、私も存分に聞くから、って思うのすごく良くない。

ああ、本当にそれは良くない…


こんな感じで推し活遍歴を話したが、そういう色々な思考の寄り道を経て、今は推しとのちょうどいい距離感を掴めてきた気がする。今の推しは芸人さんたちだが、推し方としてはほぼアイドルと変わらない。むしろアイドルより距離が近い分、沼りやすくはある。

だからと言って毎週劇場通いしてます!とかではないし、出待ちもしないしファンレターも送らない。私が今、漫才を見たいから見る。それだけ。

オタクって、『ファンクラブ入ってないのに推しとか言えない!!名義増やそう!!グッズも買わなきゃ!!昔のこの情報知らないとかファンじゃないんじゃないの?』とか言う人いるけど、

そういう人たちは、本当の初期から1人のアイドルを追いかけてみてほしい。周りに同担いなさすぎて孤独だから。ある程度のファンがいることで推し活って楽しくなるの。少しずつ認知されていくことがどれだけ嬉しいことか!



おそらく今後もずっと私の人生には、何らかの形で推しがいるし、現実逃避として推しを活用していくのだとは思うが、推しのことを誰かに全て話す必要はないと思っている。

自分の生活が保てて、自分のことを嫌いにならないくらいの距離感で推し活をすればいい。だから、誰かが自分を見て笑っても、それはそれで良いとしよう。そうやって自分の人生が楽しくなるなら、それでいいんじゃないのかって思うから。

稲田さんを毎日持ち歩いています

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