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船待ちのひととき

チャーターした川上りのボートが朝8時半に出るというのでその時間に村に行くと、船頭がどこかに行ってしまった、そのうち帰ってくるから待て、と言う。

しょうがないので陽だまりでボケーっと待つ。犬が朝ごはんを終えて休んでいる。別な犬が鶏にちょっかい出して大喧嘩、それを見て我々も村人も大笑い。

暫く経って、同行したラオス在住日本人のAさん(農業技術者)がおもむろに口を開いた。

「この国の山奥の一つの小さな村で、日本人が二人こうして座っている。これってどういう御縁なのでしょうね。貴方も私も全く予想できなかった。不思議ですね。」

船頭が来たのは約1時間後。一行は何事もなかったかのように腰を上げた。

(2012/5/19 ラオス/ヴィエンチャン郊外にて)

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