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北九州コネクションはプルコギ•ロマンチッカー

これは、私が週2回、配信している
メルマガの一部を抜粋して、記載
しているものです。

松田優作ファンは、どんな
出演作も好きなのだろうが、
私のスターダストメモリーの
中で輝きを増しているのは、
刑事ドラマ『大都会PART2』
である。

渡哲也が演じる黒岩頼介が
率いる、城西警察署捜査一課
、通称•黒岩軍団。
そこで、新人刑事登場!
それが、徳吉功 刑事、
そう松田優作が演じるのだ。
『太陽にほえろ』
『俺たちの勲章』
でも刑事を熱演した松田優作。
この徳吉刑事も人気度が高い。

時代ですねぇ、
黒岩軍団、2丁拳銃、
ライフル、ショットガンを
いつでも、どこでも、ぶっ放
す!運転する車からもガンガ
ン撃ちまくる!
徳吉刑事も、しょっちゅう
〝死ねぇ!〟を連発!
殴る!蹴る!撃つ!

現代ではコンプライアンス
引っかかりまくり刑事だ。

その『大都会PART2』で、
思い出の作品がある。
〝北九州コネクション〟だ。
幼少期から20歳までを
北九州で過ごした私にとって
胸躍らされた回だった。

北九州という街は、お気づき
の方はおられると思うが、
近年では、日本映画の多くが
北九州でロケを敢行している。
全国にあるフィルムコミッシ
ョンでも、北九州は、とても
業界に評判がいい。
街は近代とレトロを共有し、
海と山と街のロケーションが
実に素晴らしい。

さて『大都会PART2』
犯人追っかけて、北九州へ
やってきた黒岩軍団。
当時、北九州には、路面電車
が走っていたのだが、
これがロケに採用された。
2人の犯人が、路面電車に
逃げ込んできて、電車をジャ
ックする。

当時は大興奮したものだが
北九州の路面電車をジャック
しても、終点、すぐ来ちゃう
し、だいいち、スピードが
遅すぎる。
そう、だからこそ、ギリギリ
まで、黒岩軍団は走って追っ
かけてくる。
微妙な距離感で、体力尽きて
刑事たちが、一人また一人と
すっ転んでいく。

黒岩 渡哲也は、途中で、
10円玉で公衆赤電話で応援を
要請!

めっちゃ体力がある暴れん坊
徳吉は電車に追いつく、
せまい車内に、乗客も、多く
いるのに、刑事と犯人が銃撃
戦!昭和ですねぇ。


路面電車のジャックって
いろんな面で大変だ。
全部突っ切っていけ!となる
と、必ず、自動車と衝突を
起こし、電車は止まることに
なるだろうし、終点まで行っ
て普通に下車するというのも
何とも、のどかだ。

松田優作は下関出身の在日
コリアンの血が流れている。
その松田優作が海峡を挟んだ
対岸の街、北九州で走り回り
暴れまくる。感動だ。
その優作の息子、
ひとりは松田龍平、彼は
戸畑と若松を舞台に〝焼肉〟
をテーマに描いた
『プルコギ』
(もう〜めっちゃいい作品)
監督はグ•スーヨン
龍平は韓国から子どもの時に
命からがら漂着して、戸畑で
ホルモン屋で働いているとい
う役。

もうひとりの息子、
松田翔太、彼も同じく
グ•スーヨン監督作品の
『ハードロマンチッカー』で
優作の故郷である下関市を
舞台に、在日コリアンとして
かなりクレイジーに暴れ回る。

何とも不思議な繋がりを感じ
る。
たられば なんてことは優作は
嫌うだろうが、もし生きてい
たら、親子3人での共演は
あったのだろうか…
もしくは、優作が生きていた
ら、2人の息子は俳優になって
なかったのではないか…
などと勝手な想像をしてしま
う。

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