お爺さんは山で柴刈り

今、森林がアツい!? 地球温暖化、持続性社会、脱プラ、里山消滅、人口減少、地方再生……

お爺さんは山で柴刈り

今、森林がアツい!? 地球温暖化、持続性社会、脱プラ、里山消滅、人口減少、地方再生…今、社会が直面しているいろいろな課題に対して、森林が鍵を握っていることがどんどん増えている気がしています。 森や木と社会課題まつわる話題を、少しずつ拾い綴っていきます。 森林インストラクター

マガジン

  • 森への誘い

    森の魅力をもっと知ってほしい。 森は色々な可能性を持っています。 森の持つポテンシャルについて様々な角度からご紹介します。 週1回程度のペースで更新します。 森林インストラクター。

最近の記事

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森林は日本を救えるか?

約3年にわたって世界中を混乱の極みに陥れた新型コロナも2023年になってようやく共生? 共存?できそうな様子になってきました。 でも、これで世界も日本もオールオッケー!となるわけではなく、 新型コロナに主役の座を奪われていただけで、 地球が、そして日本が抱える社会間問題は年々増加の一途。 橋田寿賀子のドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(古っ)や、 ブルースウィルスの「ダイハード」(これも古っ)も真っ青になるほど、様々な厄介事が、わらわらと湧いてきています。 いま、日本を取り巻く社

    • ご冥福をお祈りします キャンプ場での倒木死亡事故

      2023年4月16日、神奈川県相模原の新戸キャンプ場で、テントで就寝中のご夫婦が倒れた木の下敷きになり、奥様が亡くなるという悲惨な事故が起きました。 心からご冥福をお祈りします。 この事故、私にとってはとても他人事には思えません。 事故の起きた新戸キャンプ場は、道志川の河畔にあり、首都圏には珍しく予約が要らないキャンプ場で、私も何度も利用しています。 冒頭の画像ですが、一見なんのこともないキャンプの一コマのようですが、実は… 2020年11月にキャンプした時の写真です

      • 『人は森がなければ生きていけない』 追悼 坂本龍一さん

        2023年3月28日 坂本龍一さんが71歳で亡くなりました。 YMOのデビューアルバムが出たのが、私が大学1年のとき。 東京に出てきたばかりの田舎者にとって、東京は何から何まで新鮮でしたが、YMOは、それらがすべて色褪せるような衝撃的な出会いでした。 以来、ほぼ同じ世代を一緒に歩んできた私にとっては、とても悲しく、とても残念です。天国で更に素敵な響きを奏でてください。 森を愛した坂本龍一さん音楽家としての坂本龍一さんは、世界中でも知らぬ人がいないほど有名ですが、森を愛し、そ

        • WBC 栗山監督は 森も守ってる!?

          侍ジャパン WBC優勝おめでとうございます! WBCの興奮と感動が、まだまだ醒めませんが、侍ジャパンを優勝に導いた栗山監督は、日本の森も守っている!?というお話です。 感動のWBC準々決勝 イタリア戦 意表をついた大谷のセーフティバントと、岡本の流れを決めた3ランホームランとダメ押しの2点タイムリー、止めの吉田のホームラン! 準決勝 メキシコ戦 7回まで0−3の重苦しい雰囲気を吹き飛ばした吉田の同点ホームラン! 9回裏 4−5の局面で、 ヘルメットを飛ばして激走した

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        • 森への誘い
          13本

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          キャンプ場×林業の聖地?! ふもとっぱら

          いま、日本で一番有名なキャンプ場といえば、やはり「ふもとっぱら」ではないでしょうか? 富士山の雄大な景色が真っ正面に見える広大なキャンプ場で、長渕剛の「10万人オールナイト・ライヴ2015 in 富士山麓」や「ゆるキャン△」の舞台にもなった「キャンパーの聖地」です。 私も年に3~4回利用させていただいています。 ふもとっぱらのキャンプ場についての情報はたくさんあるので、今回は「ふもとっぱらと林業」というお話です。 ふもとっぱらの歴史「ふもとっぱら」と今川義元の関係 「

          キャンプ場×林業の聖地?! ふもとっぱら

          メンマが 里山を守る?!

          メンマの語源って知ってますか? 麺(メン)の上にのせる麻竹(マチク)の加工食品だから、「メン+マ」だそうです。(安直!) ちなみに「シナチク」は同じものですが、こちらも語源は、支那(シナ)そばにのせる竹(=チク)ということで「シナ+チク」(これまた安直!) ただ、「支那+竹」の「支那」という言葉がいろいろと差し障りがあるという事で、最近はあまり使われなくなったようです。 (「支那」は IMEの漢字変換でも出てきません) 今日は、メンマが里山を守る!というお話です。 国産の

          メンマが 里山を守る?!

          ます寿司と世界平和の関係

          ます寿司が大好物です。 冷酒の肴として、そして最後は熱いお茶と一緒に、結局、いつも一人で完食しちゃいます。 今日は、ます寿司と世界平和のお話です。 日本の食文化を体現する「ます寿司」 ます寿司は、木製の曲物(わっぱ)づくりの桶の底に笹を敷いた上に酢飯を詰めて、塩〆してスライスした鱒の切り身を並べ、笹で包み込み重石をして作る富山の名物です。 笹の抗菌作用で日持ちがするだけでなく、ほのかな笹の香りが食欲を誘います。 また、曲げわっぱが、鱒や酢飯の余分な水分を吸収し、しっとりい

          ます寿司と世界平和の関係

          鶴岡八幡宮の大イチョウ 倒木から13年後のいま

          3月10日、あのイチョウの大木が突然倒れてから、2023年で13年になります。 鎌倉の鶴岡八幡宮の本殿石段の横にそびえていた大イチョウです。 2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、寛一郎さん(佐藤浩市さんの息子ですね)が演じた公暁が、源実朝を暗殺するために、この木の陰に隠れていたという説もある「隠れイチョウ」の木です。 倒木から13年目の3月10日、蘇りつつあるイチョウの姿を振り返ってみます。 2010年3月10日 午前4時過ぎ 突然の出来事でした2010年3月

          鶴岡八幡宮の大イチョウ 倒木から13年後のいま

          神宮外苑再開発:イチョウ並木の陰で伐られる3000本の木々

          神宮外苑の再開発については、反対運動が起きていますが、残念ながら、2023年2月27日に東京都が認可し、3月下旬には神宮第二球場の取り壊しが始まります。 再開発に対する批判や反対は、いろいろなところで語られているので、今回の一連の動きの中で気になった「残される木と伐られる木」について、すこし書いてみます。 「神宮外苑再開発問題」とは「神宮再開発問題」とは? なにかと話題の「chatGTP」に聞いてみました。 さすが! かなり的確にまとめてくれました。 反対の理由はch

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          国立公園は日本の少子化対策になれるか?!

          国立公園と少子化対策? 勝手な夢想ですが、決して寝ぼけたことを言っているわけではありません。 「国立公園に高級ホテル誘致、政府が公募 訪日客拡大へ」岸田内閣の少子化対策がいろいろと物議を醸してますが、 23年3月1日の日経新聞に 「国立公園に高級ホテル誘致、政府が公募 訪日客拡大へ」という記事が出ました。 記事によると… 「国立公園に宿泊施設」と聞いて皆さんはどう感じますか? 「賛成」の方もいれば、「自然破壊が心配!」という方もいると思います。 そもそも、国立公園とは

          国立公園は日本の少子化対策になれるか?!

          「ゴルフ場2025年問題」は他人事ではない...環境面でのリスク

          ゴルフ場には「2025年問題」というものがあります。 ゴルフをやらない人や会員権を持ってない人にとっては、関係のない話のように感じますが、実は環境面のリスクが潜んでいます。 ゴルフ場の「2025年問題」とは2025年頃に、団塊の世代が「75歳以上」になり、 日本に住む5人に1人が75歳以上、3人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えます。 社会全体で様々な問題を抱えていますが、ゴルフ場経営も深刻なようです。 ゴルフ場は「団塊の世代」が支えている⁉ 日本のゴルフ愛好者

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          これからの観光…スイスから学ぶ11のヒント

          憧れの観光地スイス、その魅力といえば、なんといってもユングフラウヨッホやマッターホルンなどの雄大な自然を最大限に生かした観光コンテンツの数々... コロナを契機にゲームチェンジすべき日本の観光にとって、スイスに学ぶことがあるのではと思います。 スイスのインバウンドは日本の約7倍!!コロナ前の2019年、スイスのインバウンド人数は1181万人。 日本は3188万人なので、単純平均では日本が約3倍ですが、 それぞれの国の人口と比較してみると、 日本は人口(1.26億人)の約1/

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          ネトフリで森を観る

          コロナが落ち着いて、ようやく海外旅行解禁と思ったら、とんでもない円安とバカ高い燃料サーチャージのせいでまだしばらくはガマンの日々… 日本の森林とはちょっと違う海外の森を体感できるネトフリ(Netflix)の番組をいくつかご紹介します。 『ビッグ・ティンバー ~森と共にでっかく生きる~』カナダのバンクーバー島での林業のドキュメンタリーです。 ハッキリ言って、かなりショッキングな映像が出てきます。 手つかずの森林を愛するヒトは、決して観てはいけません。心が痛みます。 林業と

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          《3》ツッコミどころ満載?!の森林環境税で森林は救えるか?

          ほとんどの国民が知らないうちに法律ができて、2024年から徴収される森林環境税とそれを財源とした森林環境譲与税へのツッコミの続きの続きですが、今回はツッコミだけでなく期待を込めて… 前回の記事はこちら 森林環境譲与税の活用率は 53%!?2019年から市町村に譲与された税金は 3年間合計で840億円 そのうち、既に使われたのが 445億円で 半分近い約400億円は まだ使われずに残っています。 特に、 森林*の面積が 1,000ha未満の自治体764の内、 204自治体

          《3》ツッコミどころ満載?!の森林環境税で森林は救えるか?

          シウマイ弁当が日本の森を救う?!

          横浜市民のソウルフード?! シウマイ弁当と森ってなんか関係ある? 多少あります。 横浜市民が大好きなシウマイ弁当今日のお昼が、 横浜・崎陽軒のシウマイ弁当(シュウマイではありません)だったら、横浜市民の3人に2人はテンションが上ります。 (私の周り3人にヒアリングした結果ですが) という訳で、 本家?横浜版のシウマイ弁当です ご存じの方も多いでしょうが、 シウマイ弁当には「横浜版」と「東京版」があります。 「横浜版」は、お弁当の上に掛け紙を乗せて紙紐で縛ってあり、 「東

          シウマイ弁当が日本の森を救う?!

          《2》ツッコミどころ満載?!の森林環境税で森林は救えるか?

          ほとんどの国民が知らないうちに法律ができて、2024年から徴収される森林環境税とそれを財源とした森林環境譲与税へのツッコミの続きです。 前回の記事はこちら 「○○○○○税」と 目的が かぶってない?これは、 自治体に配られている森林環境譲与税の使い道… ではなく、「ふるさと納税」の活用事例です。 ふるさと納税の総額は、2021年度で約8300億円です。 同じ年の森林環境譲与税の譲与額は400億円ですから、 約20倍の金額が、ふるさと納税として自治体の税収になっています。

          《2》ツッコミどころ満載?!の森林環境税で森林は救えるか?