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新しい「季節の区分」案(その1) ~「夏」を思い切って5か月にしてみた~

【はじめに】
この記事では、タイトルの通り、新たな「季節の区分」を妄想しています。第1弾の今回は、「夏」を思い切って『5か月』にしてみようと思います。

0.参考記事/動画

この記事の元になっている(事後調査)記事はこちら。タイトル通りです。

(2021/08/24)「100年前と今の松山の気温を比べてみた」

そして、この記事に関しては、「フルーツポンチ村上健志の俳句の部屋」の『月百句』生配信(第5回)でコメントし、村上さんにも触れていただいたものです。

1.主なポイント(変更点)

今回、思いついた変更点の主なポイントはざっくり以下のとおりです。

① 四季(各3か月)のうち特に長くなった印象の「夏」を5か月に伸ばす
② 必要に応じ、夏を2分割する。(暫定的に「<小>夏→<大>夏」と記載)
③ 特に短くなった印象の「秋」を2か月に(特に)縮める
残りの5か月を「冬」と「春」に割り当てる

具体的に日付で申しますと、

   冬:12月1日 ~ 2月14日 (2か月半)
   春:2月15日 ~ 4月30日 (2か月半)
<小>夏:5月1日 ~ 7月15日 (2か月半)
<大>夏:7月16日 ~ 9月30日 (2か月半)
   秋:10月1日 ~ 11月30日 (2か月)

となります。「閏日などの関係で多少前後する方が良いのか」という議論もあるでしょうし、「2月は28~29日までしか無いから、(同じ2か月半でも日数は)必ずしも一致しない」ですが、覚えやすさを重視してこんな感じ。

※もし、二十四節気とのズレが気になる俳人などの方は、七十二候ベースで1つ後ろ倒しにしてもらえれば、いずれかの二十四節気と揃うはずです。

2.カレンダー1年(イメージ図)

ここで、1年+α のカレンダー(イメージ図)をご用意しました。こちら。

※ 冬が年をまたぐ関係で、1年3か月分掲載してあります。

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安心してくださいww 法律が変わって明日からこれで生活していく訳ではなく、あくまで妄想ですからww 使える、賛同いただける部分だけ、ノリを合わせて頂ければ結構です。

3.季節ごとに見ていく(課題の解消度合い)

そもそも「四季」が等間隔の3か月と設定することが、令和の時代には無理が目立ち、看過できなくなっているのではないかと思ってきています。

もちろん、日本では数百年単位で『二十四節気』を使ってきたのですけど、表向きには「公」のこよみに準じ、私的には「私的」なこよみに準じても、私は良いのではないかと思うのです。(以下、過去の愚痴の記事。)

私(Rx)が俳句を作るにあたり、慢性的な「季節のズレ」が気になります。それを一定程度、解消することも期待できるので、季節ごとに簡単に見ていきましょう。まずは「春」から。

(1)「春」(2月15日~4月30日)

バレンタインデー直後から始まる「春」。私の住む地域では、「立春」から半月遅れぐらいで「春が近づく実感」が来るのです。日なたが暖かく感じられて、でもまだ雪が降る日があったりもして。

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実は、今の歳時記における「春」が2月4日から5月5日ぐらいまでのことを思うと、殆ど差が無いので、ここは大きな違いが無いと思ってください。次、行きます。

(2)「<小>夏」(5月1日~7月15日)

思い切って、ゴールデンウィークのさなか、立夏にも先んじる勢いで「夏」を始めてみました。5月から夏って早くない? って思った皆さん。

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でも何か「ゴールデンウィーク」の頃って想像以上に暑い印象ありません? レジャー行くにも、長袖を後悔したり、渋滞の車内で思わず冷房つけたり、ついつい日陰に逃げ込んだり。列島どこかでは『真夏日』を記録したりも。

正式には「四立」という「立◯」のうち、立秋、立春はちょっと合わない年も多いですが、立夏/立冬については「分かる気がする年」の方が多い気もしませんか?

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<小>夏 と <大>夏の境目を「7月15日」としたのは、ちょうど『梅雨明け』が予想される時期だからです。概ね、梅雨明けとともに『夏本番』が来るという経験則を、季節に反映させちゃおうと思った訳なのです。

(3)「<大>夏」(7月16日~9月30日)

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肌感覚で言うと、梅雨が降っている日は最高気温が30℃を超えることは少ないですが、真夏の晴れの日は30℃の真夏日どころか35℃の猛暑日も、決して珍しいことでは無くなってきています。

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『歳時記』的には秋の後半にも差し掛かる9月一杯を「夏」にしたのには、以下のような理由があります。

『暦の上では』の代名詞でもある『立秋』(8月7~8日)を、正式に「夏」に組み込むことで、違和感を和らげる。

② 七夕、お盆など「旧暦7月」を理由に『秋』の季語とされているものが、「夏」の季語となり、ギャップを解消できる。
 ・原爆忌、終戦の日(8月前半)も同様に『夏』となる
 ・西瓜、朝顔などの植物も『夏』とすることが出来る

③ 9月下旬(秋分)の頃まで続く『長い残暑』への怒りを和らげられる。

などです。こうして記事を書きつつ、9月15日で区切っても良かったかなと思ってきましたが、ひとまず今回は初案として「9月30日」で区切らせてもらいます。(9月15日や秋分の日が夏かと言われると少し厳しいかなぁ?)

(4)「秋」(10月1日~11月30日)

昨今、『秋が短くなった』とか、『夏が終わったと思ったらすぐに冬になった』とか言う声が巷で聞かれます。
ひとえに、「残暑が長くなった」ことが主たる原因な気がしていますが、今回はその『短くなった』という言葉を、文字通り受け取って思い切って短くしてみようと思います。

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「赤い羽根共同募金」が始まって、「スポーツの日(体育の日)」を迎える10月上旬に「秋」を始め、少し寒いですが一般的な印象と合致する11月末で「冬」を終える『2か月間の秋』です。

※始まりを「9月16日」として、終わりを「11月15日までの2か月」としたり、「11月30日までの2か月半」とする2案も合わせて提示しておきます。

歳時記的に「冬」とされる11月を「秋」とすることによって、立冬や七五三、九州場所、勤労感謝の日などが『晩秋』扱いとなります。

確かに冬の始まりを感じなくは無いのですが、その後に12月を迎えると、「11月は確かに冬って言うよりまだ秋だったな」って感じることもあろうかと思いますので、そこらへんの肌感覚とも合ってくるかと思います。

(5)「冬」(12月1日~2月14日)

(厳密な旧暦基準ではないものの、)1年最後の月である「師走」を迎えると一気に『年の瀬』感が迫ってきます。この12月1日を「冬」の始めとし、『冬』への備えを本格化させる時期として捉えようと思います。

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終わりについては、2月中旬にすることで、毎年のように「暦の上では」と言われてきた『立春』に加えて、『建国記念の日』や『バレンタインデー』も冬の終わりの季語となります。

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もちろん2月前半から日によっては『春』を感じることもあるでしょうし、関東の南岸低気圧や北国では『春遠く』感じられることもあるでしょうね。

それでも、少しでも『体感とのギャップ』を解消することが出来れば、より季節の移ろいを親しみをもって感じ取れるのではないかと思います。

【おわりに】「私的な季節感」ノススメ

と、ここまで妄想を書き連ねてきましたが、ここまで図示したことはないにしても、皆さんなりの『季節感』をお持ちではないでしょうか。例えば、

・私の誕生日が来る頃に、季節の変わり目を感じる とか、
・うちの地域は北国だから、春の来るのが東京より遅い とか、
・私は暑がりで汗っかきだから、夏はもっと長いと思う とか、
・花粉症が酷くて1月後半には鼻がムズムズするからもう「春」

とか、他人(それこそ家族とか仲間)とすら共有できず、すれ違ってしまう事もあるような「私的な季節感」というのをもっと皆さん自身が大事にして欲しいと思うのです。

広く言えば、北海道や沖縄、外国にお住まいの方などは、その地域の特色をふんだんに盛り込んだ『独自の歳時記』を編んでいます。そこまでは、素人には無理ですがww

それでも、自分の季節感を今よりも少し具体的にしてから、『歳時記』と見比べたりすると、他者との『違い』に気づくことが出来ると思います。それが案外、俳句や創作のタネになったりするものだと思うのです。

公的(オフィシャル)なものには準拠していきながら、私的(ローカル)なものを大切にしていきましょう。それがたとえ『季節』であってもです。

皆さんは、何時からが夏だと思います? 季節を幾つに分けます? 皆さんの「私的な季節感」もコメント欄などでお待ちしております。ではまたっ!


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