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yenta がつくりだす偶発的な出会い 〜独立を考えた今だから出会えた共同創業者~

yenta を利用して出会い、共同創業にまでいたった株式会社AnyWhere の吉田 英司さんと斉藤 晴久さん。お二人の出会いがどのようなものだったのか、お聞きするなかで見えてきたのは、yenta がつくりだす偶発的な人の出会いでした。

プロフィールを見て、人事の話をすると思いきや

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イェンタさん:
お二人の自己紹介をお願いします。

吉田さん:
私は 5 社経験した後に、独立しました。職種としては、ベンチャーでの経理、経営管理、人事などのバックオフィスと、人事関連のコンサルタントが中心です。1 社目はインターネット証券会社で FX のオペレーションや経理を担当し、2 社目はコンサルティング会社で経営企画、3 社目は UX コンサルティング会社で台湾子会社の現地立ち上げや経理、経営管理、人事を経験しました。4 社目は人事コンサルティングの会社のマネージャとして、主に海外駐在員関連のデータのマネジメントや制度設計のコンサルティングを行いました。この頃から自分でチームや会社を作りたい想いが芽生えましたが、もう少し経験を積みたいと思い、5 社目の AI を使った web マーケティング支援を行うベンチャーで経営企画と人事の責任者を経て、2019 年 6 月に法人を立ち上げて独立し LIFE DESIGNING を創業しました。この会社では組織人事のコンサルタンティング、個人の独立サポート、コミュニティ形成支援をしています。
その後、斉藤さんと一緒に AnyWhere を創業しました。

斉藤さん:
僕も 5 社経験をしています。職種としては、経営や新規事業開発、プロダクトマネジメント、チームマネジメントが中心です。
1 社目は IT システム会社で ERP や SCM の導入を担当し、その間アメリカへ留学しました。帰国後、自社のテクノロジーを使ってインパクトあることをやりたいと思い、外資系 EC プラットフォーム会社にジョインし、新規プラットフォーム事業の立ち上げから、サービスマネジメント、関係事業者向けのビジネス支援など 8 年超在籍しました。その後起業を検討し始め、様々なイベントに参加した時にスペースのシェアリングプラットフォームの代表と会い、世の中に合った意義のあるビジネスだと感じ創業期に参画しました。創業期でしたので、事業統括や組織運営、海外でのプレゼンなどあらゆることを経験できました。空間をマッチングすることから空間の中にあるものに携わりたいと思い、スマートホームのベンチャーを経て現在はリノベーション会社の経営管理を担当しています。
今はこの会社に所属しながら、吉田さんと AnyWhere を一緒に創業しました。また僕個人の活動しては、オランダのコワーキングスペース紹介サービスの国際アンバサダーや地域の面白い人や取り組みを紹介する地域メディアの運営をしています。

イェンタさん:
ありがとうございます。yenta はいつからお使いになっていますか?

吉田さん:
斉藤さんと出会う 3 ヶ月前に使い始めました。当時、社内で使っている人が既に何人かいて、「yenta いいらしい」という噂は聞いていました。独立を検討しはじめた時期で、様々な人にお会いしてインプットをしたい理由から使いはじめました。

斉藤さん:
2017 年頃の yenta がローンチされたタイミングで使いはじめたと思います。シェアリングに関する情報を取り入れている時に web 記事で見て、面白いサービスだと思って登録しました。僕も新しいことをやるためにインプットをしたいと思って、業界構わず面白そうな人とマッチングしてはお会いしていました。

イェンタさん:
お二人の出会いでは、どちらからご連絡されたんですか?

斉藤さん:
僕からご連絡しました。メッセージの内容は、お会いしたい方へ送るお誘いの定型文でした(笑)。

イェンタさん:
初回はどうやってお会いされたのですか?

吉田さん:
日程が合わず、マッチングしてから 2 ヶ月後にお会いしました。僕は自分自身の職歴と斉藤さんのプロフィールから、人事関連の話題になると思っていましたが、実際にお話してみたらお互いにコワーキングスペースなど人を繋げる場に興味があることがわかり、その話で盛り上がりました。

斉藤さん:
僕はこれまでプラットフォームや空間活用の仕事をしてきましたが、よく考えると人をつなげることが好きで、単発ではなく継続的に人をつなげる仕組みを作りたいと思い始めていました。吉田さんと yenta で出会って、吉田さんは人をつなげたい、僕は空間で人をつなげたい想いが一致しました。

イェンタさん:
その時のお話はどのように着地しましたか?

斉藤さん:
僕が考えていたビジネスアイデアを共有した時に吉田さんも同じようなことを考えられていて、より具体的にコンセプトを考えてみることになりました。僕の友人にも似たことを考えていた方がいたので、その方を交えながら定例会議をすることになりました。

イェンタさん:
その後はどのようにお話が進んだのですか?

斉藤さん:
話している中で、友人から奇遇にも、2019 年 10 月末に徳島県の働き方関連イベントで、僕が登壇する機会をいただきました。国内外コワーキングの現状というテーマで、そこに向けて資料を作りながら、僕たちの事業コンセプトを固める動きが加速しました。

吉田さん:
マッチングしてから 1 年間、話し合いを重ねました。

情報を可視化し、人×場所×人のつながりを作る

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イェンタさん:
お二人のビジネスを教えていただけますか?

斉藤さん:
働く場所を起点に、関連する情報を可視化、集約したプラットフォームを考えています。例えば、コワーキングスペース自体や運営者、利用者など、場所には様々な情報が詰まっています。
僕が資料を作りにどこかの場所へ行こうとした時、その時間帯に資料作りが得意な人がいることがわかり、プラットフォーム上でつなげられたら、その場所に行った時に気軽に話しかけたり相談ができるかもしれません。
スキルや興味関心などの情報が可視化されると、価値観が合う人が訪れたり、つながる機会が作れるんじゃないかと思います。

吉田さん:
コワーキングの現状として、場所は用意されていて、人も集まっているのに、つながっていない印象があります。場所を自由に使って人が流動したり、新たな出会いが生まれたりする手段を実現したい。新しい働き方の選択ができるプラットフォームにしたいです。

斉藤さん:
場所を紹介するサイトは既にいくつかあるんですけど、そこにまつわる人やコトなど、ストーリーに着目したいです。

イェンタさん:
なぜそのような課題感をお持ちになったのでしょうか?

吉田さん:
私は割と時代の変化から感じる所が大きくて、日本経済はこれから厳しい方向に推移し、組織に属すれば安心できる時代ではなくなり、今後は自分の生き方を早い段階から意識し、行動する必要があります。ただこの変化は悲観的な未来ばかりではなく、自由な生き方ができる時代でもあると思っています。これまでは所属するコミュニティによって生き方がほぼ決まっていて、そこに馴染めない人は生きづらい世の中でした。今は自分で人とのつながりを築くことができるようになり、そのインフラも整いはじめています。それぞれが自分に合った生き方ができると、より多くの人が幸せになれる。働く場所、人間関係を人に合わせて最適化することで、これまで固定化されていた人の関係性をアップデートし、変化の好循環を作りたいと思いました。

斉藤さん:
吉田の大局的な考えに加えると、僕は正直に自分が欲しいサービスであり、世の中に貢献できるものを作りたいと思いました。地方に行った時にそこの情報が少なくて、もしかしたら体験できたかもしれないのに、どこにでもある知っているチェーン店に行ってしまうことがあると思います。情報がなければ、行動することはできません。そこにいる人と出会って話を聞くことができたら、様々な体験ができたかもしれない。そういう情報が事前に入手できると、働き方も楽しくなると思います。
また場所の観点からいうと、作ることに意識が向いていたり、様々な面白い活動が行われているのに情報が届いていないことが多々あり、非常にもったいない。まだまだより良くできる余地があると思います。

イェンタさん:
Anywhere に込めた想いを、お聞かせください。

斉藤さん:
文字通り ”どこでも” という意味で、場所にとらわれず、人がつながっている世界を作りたいです。サービス名は TeamPlace と考えていて、自分が行くところが自分のオフィス、その場所にいる人や繋がっている人がチームメンバーという感覚で、拡張した自分の働き場所になることを期待しています。今夏のローンチを目指して、コアコンセプト設計を進めています。

対話で得られる情報には、量と深さがある

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イェンタさん:
事業を検討する上で、情報のインプットも様々な方法があると思いますが、なぜ人と会うことを選択されたのですか?

吉田さん:
人と会ってお話を聞く方法が、最も情報量が多いと思います。事業を成長させること以上に、実現したい世界や意味づけが重要だと思いますので、人が大事にしていることや実現したい世界を聴きたいと思いました。How To ばかり集めても、あまり意味がないんです。

斉藤さん:
僕も同感です。人と会って話すことは、深い話が 1 番聞ける方法です。自分も話すことで情報が整理できて、やりたいことが明確化したり、ユーザー像に近い方へのインタビューもできます。
またスペースのオーナーが所属してる団体に我々も参加して、直接ヒアリングをしています。集客やオペレーションの煩雑さ、つながりの重要性に課題を感じられていて、そういうお話が聞けるのは、会って話すことの良さだと思います。

イェンタさん:
お二人の出会いに yenta は一役買いましたか?

斉藤さん:
興味関心が近いのでどこかで会っていたかもしれません。とは言え、yenta のようなきっかけがないと出会えていないですね。

吉田さん:
出会いはタイミングがすごく大事なので、今出会えたのは yenta のおかけです。 yenta は会いたい人が集まっているという前提があるので会うハードルが低く、自分が必要なタイミングでアクセスできる。僕の場合は独立を考えて積極的に会いたいタイミングで、斉藤さんと出会えました。

イェンタさん:
yenta ならではの良さはありますか?

斉藤さん:
1 対 1 でお会いできるのは良さですね。深いところまで話せるので、想いでつながれました。今も yenta で出会って共感してくれたエンジニアが協力してくれたりしています。

イェンタさん:
AnyWhere で目指している世界観はどんなものでしょうか?

吉田さん:
それぞれが価値観の合う相手とチームを作れる世の中を実現したいです。個人で独立して働いてる方も、一匹狼でいたい方は少ないように思います。そのために AnyWhere では新しい関係性を生み出せる仕組みを作り、みんなが関係しあって働けるようにしたいです。人は集めただけでは交わりません。お互いに選んでいるから安心して声かけられる環境など、いかに緻密にデザインしてサポートできるか。

斉藤さん:
人が交わるためにはバーチャルにせよオンラインにせよ場所が必要です。またその場所を提供している人も、いろいろな想いがあります。人、場所、コトをつなげるサービスがあれば、さらに大きな流れができるんじゃないかと思っています。

吉田さん:
人をつなげる yenta、場所と人をつなげる AnyWhere でコラボレーションができるといいですね。

イェンタさん:
最後にまだ使ってない人へメッセージをお願いします。

吉田さん:
普段の仕事だけでは会えない人と出会えます。また自己紹介を考えることで自分の見つめ直しができたり、興味を持ってもらえるポイントがわかるので、自分の市場価値を測ることができます。長く組織に所属している人には良いと思います。

吉田さんの yenta の使い方

これまでのマッチング数、興味ありされている人数

吉田さん

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斉藤さん

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yenta はどのような目的で使っていますか?

吉田さん:
今は前より頻度は少ないのですが、事業提携できそうな人と会いたいと思っています。

斉藤さん:
今は事業を形作る上で、デザイナーさんやエンジニアさんを中心にお会いしています。

どのような人を右スワイプ (マッチングしたい) しますか?どれくらいの確率で右スワイプしますか?

吉田さん:
時期によって目的が変わりますが、話が合いそうか、価値観が合いそうかを考えて、スワイプしています。具体的に言うと、グロースすることに意味や価値を持たれているかが重要で、プロフィールからそれが伝わる人を選んでいます。割合としては 1 〜 2 割ぐらいです。

斉藤さん:
興味の領域や共通点が少しでも近い方を興味ありにしています。領域が異なりすぎて共通点が少ない人は話が噛み合わない可能性があるので、お互いの時間が無駄にならないよう選んでいます。割合としては 4 〜 5 割ぐらいです。

多い時はどれくらいの人に yenta で会いますか?

斉藤さん:
使っていた時は週に 1 回、月 4 人ぐらいお会いしていました。今は月 1 〜 2 人ぐらいですね。

吉田さん:
僕も同じぐらいです。

マッチングした後はどのようなアクションをしてますか?

吉田さん:
興味がある人には僕から連絡します。基本はカフェでお茶して、たまにランチをします。

斉藤さん:
僕も興味があった方には自分から連絡します。最近はご連絡いただくことも増えたので、基本的にはお会いしたいと思っています。

yenta の改善点

吉田さん:
“会えますボタン” は復活してほしいです。送り合うことで会うきっかけになっていました。

斉藤さん:
電話機能が欲しいですね。電話できると待ち合わせが簡単になります。電話番号を教えたくない方もいらっしゃると思うので、yenta 内で連絡が取れるといいですね。

お二人のストーリーに関するリンク

yenta について


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