「なぜスタジアムに足を運ぶのか」

皆さんはスポーツ観戦に行きますか?


この前職場の人に「あそこまでよく観に行くね~」と言われました。
自分の趣味を馬鹿にされるのかと思いギョッとしましたが、そんなことはなく寧ろ尊敬すらしているような雰囲気でした。
というのも私は所謂県外サポーターであり、贔屓にしている栃木SCの試合を観に行くのには片道少なくとも1時間かかります。
そこまでの時間とお金をかけてまでスタジアムに足繫く通う私の姿を見て不思議に思ったとのことでした。

特に興味のない人からしてみれば普通の感覚でしょうが、こちらはサッカージャンキー、いやJ2ジャンキーなのです。そんな感覚はどこかのスタジアムに置いてきてしまいました。

しかし、改まってスタジアムへ行く理由を言葉にしようとしたときに上手く答える自信がありません。自己満の範囲内で考えておこうなんて思ったわけです。




勝ち試合が見たいという当たり前で高次元な要求。


考えた結果、やはり一番は
「贔屓のチームが勝つところを見たいから。」
といったところに落ち着きそうだ。となりました。

試合に勝つ。大正解で大正義だと思います。
勝利至上主義なんて言葉があるように、大大大前提としてサポーターは勝利を求めています。私もその例に漏れず毎試合5-0で贔屓のチームが勝つところを見届けたいと思ってスタジアムへ足を運んでいましたし、今後もそれは不変です。

とはいえ勝負の世界はそんなに甘くもなく、負け試合を見ることは往々にしてあります。勝負事で相手がいることですから、勝利への絶対的な条件はあるはずもなく、サポーターはその不確実で不安定なものを毎回求めているわけです。

私自身、短いサポーター生活ですがその大部分を勝利至上主義マンとして過ごしていました。高い交通費、チケット代を払ったうえでストレスを貯めながら帰路についたことは数知れず。なーにやってんだと思ったことも何度もあります。





苦境の中で得たもの。


そんな勝利至上主義マンの感覚が少しずつ変わってきました。

転機はJ3降格。
それまで無理をしてお金をかけて選手を集めていたチームは数年で限界を迎え財務的にもチーム的にも色々あってJ3に降格してしまいました。

降格後はもちろん以前のように高額なサラリーを支払えないわけですから、一線級と呼ばれる選手を集めることはできません。

当時の選手に対してかなり失礼なことを言っています。ごめんなさい。

でも、そんなJ3時代に大切なことを学ぶことができたと思っています。
できること、できないことがハッキリしている中で工夫しながら勝利を重ね、いつの間にかできることが増えている。そんなチームを見て、勝利という結果もさることながらそれまでの過程にも注目したらいいんじゃないか?もっとチームのことを知りたい!と思い始めました。

それまでは選手の経歴やゴール数などわかりやすい結果に目が行きがちでしたが、この頃から目の前で起こっている選手のプレー、振る舞い注目するようになっていきました。そうしていく中で選手のプレーの幅が広がっていく感じや選手の熱量を勝手ながら感じ、熱くなっていました。

上から目線のような言い方になっていて大変恐縮していますが、
常に成長を目指す尊さを自分自身学ぶことができたということです。
すぐに結果に繋がることがなくても粘り強く取り組むこと。諦めないこと。本当に大切なものに改めて気づくことができました。

そしてこの個人的に大きな学びはその後決定的なものとなります。
2019年シーズンの奇跡の残留劇、フクアリの奇跡です。

最終節の千葉戦は勝てなければ降格決定。絶対勝利至上主義の試合です。
追い込まれているはずですが栃木側のスタンドでは負ける感じは全くなくイケイケの状態でした。
その雰囲気の源泉はそれまでの選手の取り組み方だと思います。結果が出ない中でも前に進む選手を目の前にして自然とポジティブになっていたのです。

勝利至上主義者たちが選手の過程と向き合い、勝利を確信する。
結果こそ全て、と、結果が全てではない、の究極的な超融合が起きたわけです。

諦めず前へ前へ進む姿勢。が結果を呼び込むんだと確信した出来事です。





スタジアムへ行く理由


色々書いてしまいました。
話を戻します。



なぜスタジアムへ足を運ぶのか。



「前に進む勇気を貰いたいから。」

自信満々でドヤ顔で答えてやりますとも。







Keep On Moving Forward.


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