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西加奈子さんの「うつくしい人」を読んで

本当につい最近、西加奈子さんの「うつくしい人」と言う小説を読みました。241ページととても読みやすい量でした。

まずこの本を購入したきっかけはタイトルやあらすじが気になったこと、また西加奈子さんは又吉さんが「漁港の肉子ちゃん」という本で薦めていて、知っていたこともあり読みたいなと思いました。まあその時に買いたいなと思ったから買ったってことです。

前半の部分は電車で読んでいて、なぜかこの主人公の女の人が少しだけど自分に似ているような気がしました。私は特段に裕福な家庭で育った訳でもないし、共通点がいっぱいあった訳ではないけどこの女の人が思っているように自分の心の中で色々なことをぐるぐると考えてしまうことがあるなと。それを見事に文章にしている感じがすごいというか、普段些細なことを気にも止めていない人ばかりが多い中でこんなにも自分の気持ちを言葉に表せるんだと感心しました。

文庫版での著者のあとがきである、「私を助けてくれるのはいつだって人でした。…自分以外の「誰か」でした。」という文章、好きだなと思いました。あ、自分もそうだ一緒だなってそこにも親近感が湧きました。

私は自分の考えや思い、感じたことなどをすぐに言語化することが不得意だと思っています。本に書いてある表現やその中の人の感情を読むと自分もこういう気持ちだったのだとわかることがあります。だから読書は面白いです。小説もノウハウをつける本も新しいことが発見できるから読んでしまうのだと改めて感じました。

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