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幸せは見せなくたって

思い立ってインスタグラムのフォロー、フォロワーを全て削除した。いやいや、そんな面倒な作業しないでアンインしろよなんて声も聞こえてくるが、意志の弱い私はアンインなんかじゃ簡単にSNSでの繋がりを断つことはできないと思ったのだ。(もちろん何度も実証済みである)


もちろん私は芸能人でもなければYoutuberやインスタグラマーというわけでもないので、昔からの友達や大学時代の後輩、先輩など顔見知りの人へ向けたアカウントだった。

大学生の頃はまだ「フォローよりフォロワーが多い自分」に憧れていたから、知り合いを見つけては片っ端からフォローし、フォローされ、気づけば700人近くと繋がっていた。


だがつい最近、もう一生会わないだろう人のストーリーや投稿を見る時間ってもったいなくね?という考えに至り、一度180人までフォロワーを減らしたところだった。

そんな考えに至ったのも束の間、もうフォロワーを減らす作業さえも面倒だし、繋がるか繋がらないか、こちらから判断するのも何だか上から目線だなと感じたので、一斉にフォローを解除したのだった。


フォロワーを消してから3日が経過したが、正直生活がめちゃくちゃ楽になった。

今までは日常で何か起こると「あっこれストーリーに載せよう」とか、「この画角の方が映えるな」とか、他人から見えている自分を気にすることが1日に何度もあった。

むしろストーリーに載せるため「何かを起こす」こともしばしばで、果たしてこの行動って本当にしたかったことなのか?と過去の投稿を見て情けなくなることもあった。


SNSで人と繋がれることはいいことだ。スマホなんかなかった時代に比べて寂しくなることはないし、知りたかった他人の生活がいとも簡単に知れるし、大変便利で飽きのこないツールであることは間違いない。

だがその世界にのめり込んでしまっていた自分を振り返ると、いつの間にか「ホンモノの私」を見失っていたな、と思うのである。


結局は「楽しんでいる自分」「幸せな自分」を見てもらい、ただ自分の人生が充実していることを自分自身で認めたいだけなのだと思う。

そこで他人と比べてしまうから、つい「何でこの人はこんなに幸せなのに…」「私ばっかりなんでこんなに辛い思いをしているんだろう…」なんて、悲壮感に浸ってしまうのだろう。


今までSNS大好き人間として生きてきた私がこの状態をいつまで続けられるかは分からないが、もう少し解き放たれたありのままの日常を大事にしてみようと思う。

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