🎼9. —philosophy—
「こんばんは。SOPHIAボーカル、松岡充です。」
たったこの一言の自己紹介が、わたしの人生を支えるきっかけとなりました。
中学生の頃は夜に家事を終えた後、イヤホンでラジオを聴きながら宿題をするのが定着していました。
普段は0時になったらもう寝ようと、『古本新之輔ちゃぱらすかWOO!』が終わったらすぐ消して寝る支度に入っていましたが、たまたまその日は0時を回ってもそのまま聞いており、そこではじまったのが
『SOPHIA松岡充のLIPS PARTY 21.jp』でした。
『人にやさしく』もなんとなくは見ていたし、知らない間に姉が『街』のシングルを持っていたけど、このラジオの第一声で、なんて良い声なんだろう…!と、
声に恋した瞬間でした。
それからは毎週MDに録音しておいて翌日に聞いたり、TSUTAYAでCDを借りたり、雑誌の切り抜きはだいたい同級生のお姉さんに分けてもらったり、とにかくSOPHIA一色の生活となります。
ラジオにメンバー全員で出ると、下着の素材は何がいいかなど本当にくだらない話で盛り上がっていて、30代ってこんななの!?と驚いたりしたけど、自分が30代になってみてそんなもんだなとわかりました笑
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当時はこれまで書いてきた通り、家庭のことなどほとんど周りに話さず、自分は小さな小舟で好きな物に囲まれて眠っているような感覚がありました。
(この表現も彼らの影響ですね)
高校に上がってからライブに行けるようになり、音楽の楽しさをさらに教えてくれる存在となり、
喜怒哀楽の真ん中2つを思いっきり解離させ、彼らの楽曲は心の蓋を共に抑えてくれる、でも本音はこうなんだよねと理解してくれる…そんな存在でした。
そのためライブに行っても興奮が勝ち、一度も泣いたりはしませんでした。
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2013年、SOPHIAは活動休止します。
その間に様々なバンドとその行方を見てきたのでまあ仕方ないかと思いつつ、その時も涙は流さなかったです。
でもそのうち、彼らの存在がどれだけ大きかったのかも思い知りました。
わたしはうつになり、何をどうしていいのかわからないまま年月だけ過ぎていく状態に陥っていたからです。
今まで支えになっていたSOPHIAが傍にいなくて、他のライブに行くことも楽しかったけど、具合が悪くて泣く泣く諦めたことも多々あって…
充さんとジルくんは2人でユニットを続けていたけど、5人じゃないとなんだか寂しくて、一夜限りでも復活したらどんなセトリでやるだろう?と勝手に考えて勝手に涙するようにもなりました。
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2022年秋、彼らは再始動しました。
衝撃でした。
待っていたよとは言えません…活動休止は事実上解散だと思っていたので、こんな日が来るなんて…信じる心を失っててごめんなさいとしか…
そして再始動公演の武道館、獅子に翼シリーズ最終章のKアリーナ。
あとから頭痛を起こすぐらい泣きました。自分でも引くくらいです。
この9年のあいだに
偽りの明るい自分が崩れていって、
生きることが辛くなって、
寄り添える人も寄り添ってくれる人もいなくて、
それでも1人で這い上がって、
元の生活には戻れないし苦しいことも付き纏うけど、また働いて過ごせるようになって…
今のSOPHIAはあの頃とは違う、蓋が破裂し飛び散ったヘドロのようなわたしの内面を、共に濾過してくれるような存在へと変化しました。
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昨日は「SOPHIA Premium Symphonic Night in 大阪城ホール」
約8年ぶりの里帰り。
充さんとわたし、同郷なのです。※門真育ち
一夜限りのオーケストラとのコラボレーション……一夜!?と聞いて、行くしかありませんでした。
さらに実は、ラジオに出会う数年前、
親の転勤で関東に来たわたしは、なんとか周りと交流を持って早く馴染まないと…!と課外活動だった管弦楽部に入り、人気のなかった人手の足りなかったビオラ担当となり、中学卒業までずっとオーケストラをやっていたのです。
部活もまた、60人規模となれば人間関係で揉めるし、夏休みも会社員同様にお盆休みしかない練習量でこれもキツくてたまらなかったけど、そこからクラシックを聴くのも大好きになりました。
バンドの曲を聴くにしても、ストリングスが入ると、どういう弓順で弾くのがいいかな?と考えたり、今回はベースラインを集中して聴こう!などボーカル無視で楽曲を聴いてみたり、それこそ音を楽しむは、この部活のおかげとなりました。
城ホール自体は初めてでしたが、これも運命なのかビオラがばっちり見える席。
そして楽器を触らなくなって20年くらいになりますが、それでもビオラの音がわかる自分が嬉しくて、初っ端から泣いてしまいました。(絶対音感ではありません)
というか…行きの新幹線から、生きてて良かったな、今までよく頑張ってきたなって自分を振り返るとすでに涙ぐんでました笑
この年齢で改めて『Place〜』を聴くと色々と刺さりすぎてまた泣き…(涙腺崩壊にもほどがある)
(川村ケンスケ監督の撮るMVが特に好きなのでまたご一緒してほしいです)
1万人…ではなく千人程度の市民ホールですが、第九も弾いたことがあるので自分のパートをなぞってみたり、弓順こうするんだ!などど思っていたらそのまま『黒いブーツ』へ繋がるアレンジ…本当に格好良かったです。
わたしはオケを付けるならピッコロあると華やぐかなぁと考えていましたが、マエストロの西山さんはオーボエを際立たせるアレンジをしている感じで、どんな風に考えたのか裏話も知りたいです。
ただ、オケを見入ってしまうと肝心SOPHIA様方が見れなくて、目が忙しかったです…!
何やらこの先も色々決まっているようで…
本当に、わたしの人生にSOPHIAがいてくれて良かったと、心から思います。
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